12月27日最終回 総集編

2015/12/27 / Category:Info

今週は総集編として、これまでご出演いただいたゲストの方々を振り返りご紹介。またキーワードごとにゲストの方々のお話を抜粋し、再度お聴きいただきました。

【革新・イノヴェーション】

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「2年前は儲からないどこにでもあるような焼き鳥屋をやってまして、一生懸命新しい商品を考えてもお客さんが見向きもしなかった。そこで大企業がやっていることとは反対のことをやろうということで、全国にあるチェーン店のメニューを見ながら、「メニュー会議」をして、そこにあるものはいっさい採用せず、新しいメニューを作ろうと。そうなると色々な発想が出てきまして。原価率を安く安くする世の中だから、うちは高く高くやろうと。真逆のことをやるとね、ビジネスの隙間が見えてくるんです。その隙間に手を突っ込んで、試行錯誤するうちにひとつが成功。
それが「俺のイタリアン」だったんですけど。同じビジネス・モデルで食材と職人を少し変えることによって 「俺のフレンチ」ができて、「俺の焼き鳥」ができて、「俺の割烹」ができた。」
俺の株式会社 坂本 孝社長 2013年6月ご出演 前編 後編 )

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「基本的には石坂産業というこの会社が産業廃棄物を扱うことで迷惑な会社だと言われていたけれども、地域の方達とコミュニケーションをとることで、地域以外の所からたくさんの方達が来る。そこで地域の紹介もできますし、将来的にこういう仕事もあるんだよと。これは世界的にも必要な技術になってくるし、将来なくてはならない産業であるのは間違いないから。マイナスなイメージの産業をプラスにどうやったら変えていくかという仕事も十分なイノヴェーションを起こせるビジネスなんじゃないかなと。新しいものをなにか生み出すということよりも、今あるマイナスなものをプラスに変えるということも仕事として取り入れるのは非常に重要なのではないかということを。そんなところも学生さんたちに新しい物にチャレンジするばかりではなくて、逆に自分たちがやりたくないと思うようなマイナスのことをプラスにする発想というのは新たなイノヴェーションだから、そういうところで仕事に取り組んでいくということも考えてみたらどうだろう?ということも話させてもらっています。」

石坂産業株式会社 石坂典子社長 2015年4月ご出演 前編 後編

【印象に残る経営方針】

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「うちには社長室はありません。私の机は入り口受付の隣。お客様が来たら、挨拶に出ます。会社の入り口に足形があり、そこで社員は会社に向かって「おはようございます」と挨拶をする。その際にみだしなみなどをチェックして注意するんです。毎日のように。そのあと私のところへ来て挨拶をするから私も社員全員と必ず名前を呼んで挨拶をする。「今日も笑顔と元気で頑張りましょうね。」と笑顔を振りまいているんです。始業時間は8時45分ですが、必ず毎朝6時45分には出社している。駅前清掃をするときは8時15分。毎朝150名全員と挨拶をしている。来客があった場合は必ず起立して挨拶するのは当たり前。お客様と目を合わさなければ挨拶ではないと思っているんです。お客様はわざわざお金と時間をさいて会社に来て下さるんだから。社員がちょっと手を休めて挨拶をすることなどたいしたことではないんですよ。世の中は集中時間だとか、生産性がなんて言われますけど、私はそんなことないと思うんです。お客様を迎えて感謝する方が先なんです。」

税理士法人古田土会計 古田土 満 所長  2014年6月ご出演 前編 後編

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「うちは全ての判断基準が「好き、嫌い」で決めるってことで。好きなお客様、好きな社員、好きな仕入れ先ということで「好き」というフレーズに非常にこだわりを持っている。
尊敬できないお客様に頭を下げて、いただく仕事よりも尊敬できるお客様に尽くした方が時間が短く感じるということから、嫌なお客様は切っている。この32年間で49社お断りしてます。尊敬できないお客様に頭を下げていると気持ちが貧しくなるんで、 これはよくないということで。
「好き」というフレーズを突き詰めていくと仕事が楽しくなるんですよね。
お客様のために早く良い物をということで社員がやってくれると、結果的にそれ安く、お客様のためにということで。正直私には営業マンとしての3要素がないんです。お酒が飲めない。ゴルフをやらない。カラオケをやらない。ということは、うちは接待交際費がゼロの会社なんです。お客様はそれを要求しないお客様しか残らないから結果的にコストに還元できるという。製造業の場合ものを作る仕事に携わっていると一番プライドが保てるんです。でも自分たちが作ったものを売ろうとすると一番プライドが傷付くんです。だからプライドが傷付く仕事は僕がやり、プライドが保てるのは社員の役目ということで役割分担で。1件お客様をお断りしたら3ヶ月以内に10件新規をとってくるのが僕のノルマになります。」

中里スプリング製作所 中里良一社長 2015年3月ご出演 前編 後編

【里山ビジネス】

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「僕なりに里山での暮らし方を「表現」として葡萄を作り、ワインを作り、そこに集ってそれを楽しむというかたちで僕の思っていることを伝えたい。暮らしのかたちを伝えたい。
いらした方は、あの畑でこういうふうにあの人たちが作っていて、こうなっているということが見える。その暮らしの形を見ていただく。  観光の一番強いコンテンツは暮らしだと思うですよ。
その地域で人が生き生き暮らしているところを見せる。それを楽しんで話を聞いているうちに、「次はウチの方へ来て下さい」みたいなことになるじゃないですか。対等に暮らしを見せ合うような。それが永続的な観光なのではないかと僕はいつも思っている。そういう形を作りたいと思いました。農業は拡大はなかなかできないけれど、持続すればいい。生活というのはそういうものじゃないですか。良い車を持ち、大きな家を持つという夢もあるかもしれないが、基本的には自分や家族が生き続けて、子供がまたそれを受け継いでというように続けばいいのであって。そういう意味で持続を最大の価値と考えれば、ワインを作ったり、農業というのは持続しか考えていない産業ですから。暮らしているその場で仕事をするということが大事なこと。 里山の暮らし、人に来てもらってお金も落としてもらい、それがビジネスになる。それによってまた地域の人も活性化し、元気になる。人が来てくれることで張り合いも出るということが望みですね。」

ヴィラデストガーデンファームアンドワイナリー代表 作家 玉村豊男さん 2015年3月ご出演 前編 後編

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「マネー資本主義の人は、どうも死ぬまで儲け続けるのが目的になっているらしい。お金がすべてを解決するといいながら目的がお金になっている。里山資本主義の人は、里山で適宜、お金もかからない。ある程度自分のところで作ったり、穫ったりする暮らしをしながら、お金も使うけども、目的は「周りの人と楽しく生きるぞ〜」という実践をしている。マネー資本主義では物々交換はゼロなんです。お金を介さないのでGDPの計算にも入らない。もし日本人みんなが物々交換をやりだすと、企業もお金に換算せず物で取引してしまったら、売上とかコストにかからないでしょ。みんなにそれをやられると計算上GDPが減ってしまう。実態は変わらないけどね。一度お金にして下さいと言うんだけど、それは主義ではないのかと。 実態は物々交換も別にあっていいじゃないの。いちいちお金にしなくてもいいでしょうと。必ずしも同じ値段でなくてよいし。
この前大根100本もらったと。だからお返しに米10キロあげる。これをいくらかと比べなくていいでしょう。それどころか田舎では子供がいるとたくさん近所の人がくれる。お返しは赤ちゃんが育って嬉しいわ、くらいのもの。 誰かの家が壊れたら、みんな集まって直すのを手伝ったりしているわけです。お返しは餅をふるまったりするけどお金は払わない。ようするにイコールではないんですよね。 困っている人や、今必要な人にあげちゃえ!と。何か後々別の立場が来た時には、お返しをお金ではなく手間や物で返しましょうとか。多分最後まで計算してもイコールではない。別にイコールにしなくていい。楽しくみんなで助け合って必要な人がもらっていればいい。だけどお金がないと買えないものはお金を稼いで買いましょうと。これが里山資本主義なんですね。
いつのまにかGDPに入らないから、経済成長さえしていればいいんじゃない?と極端な方向に偏りすぎたと思うんですよ。あまりにも偏ったのを少しもとに戻しませんか?と「里山資本主義」では言っています。」

㈱日本総合研究所 主席研究員 藻谷浩介さん 2015年7月ご出演 前編 後編

【社会性・ソーシャル】

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「「ミドリムシもがんばれば、ここまでやれる子なんです。」ということは、私はたまたま今ミドリムシに詳しいですけど、何だって一生懸命勉強して、一生懸命やれば世の中の役に絶対立つと思うんです。この世にくだらないものなんて絶対にないと思うんです。ミドリムシだって最初はくだらないといじめられましたけど、一生懸命やれば、「ミドリムシすごいじゃん、いいね。」と言っていただけるようになるわけですから。なんでも一生懸命やれば地球の役に立つような研究に繋がると。これだけは確かなんじゃないかなと思うんです。ソーシャルはミドリムシのキーワードのひとつ。そうでなかったら、こんなにたくさんの人がミドリムシを応援してくれたり、助けてくれるということはないと思うんです。ポイントは自分がお金持ちになりたいとかいうことではない。「私が」ではないんです。私が申し上げているのは、主語は常にミドリムシなんです。ミドリムシが栄養失調を無くす、ミドリムシが飛行機を飛ばす。こういうソーシャルな目標は自分一人ではできない。でもソーシャルなことをやりたいと連呼していると不思議と大変なときに応援してくれる人、助けてくれる人が出てきてくれる。主語が「自分」ではなくて、ミドリムシが地球を救うというソーシャルな目標だと、大変な時に助けをえられるというのが生まれるんじゃないかなと思っています。」

㈱ユーグレナ 出雲 充社長 2013年8月 ご出演 前編 後編
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「日本の農業の強みは、個々の野菜に対する愛情が深く、きちんと説明ができる。さらにたくさん作っているわけではないので、お客さんを特定しようと思えば特定できるところが強いと思うんです。農家さんと消費者の距離をぐっと近づけることができる国が日本だと思ってます。
そうすると、自分のかかりつけ農家ができるかもしれないし、そうしてくっついていけば、これは一番強い世界に誇る日本の農業モデルだと思っている。 そこで繋がりも生まれるので、地方と都市部の繋がりはそういうところから生まれて行くと思うんです。 マイファームのミッションは二つ。
ひとつは自産自消する人たちを増やす事。もうひとつは耕作放棄地を世の中から失くす事。
自産自消する人達を増やすために、農家さんと消費者の距離が近づくような仕組みを作り始めること。すると週末に農家を訪れたり、アグリツーリズムの施設で農業体験をしながらごはんを食べてみたり。そういったところからどんどんやっていきたいなと思っています。」

(㈱マイファーム 代表取締役 西辻一真さん 2014年9月ご出演 前編 後編

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「掃除は「仕事」を木としたら、土壌みたいなものです。土壌が良くないと,良い木、植物は育たない。そのくらいのものだと私は思います。そこで、私はまず環境をきれいにする。しかも自分の手できれいにすることを提唱してきました。これはとても大事なことです。ただ植物の上のほうだけ伸ばそうとすると、しばらくはいいんですけど、やがてそれは通用しなくなるものなんです。ということで、あらゆるビジネスの土壌であるというように捉えています。特に最近は知識や技能を非常に大事にしますね。知識、技能だけ身につけていれば、自分の一生は安定だという風に思い込んで、あるいは「良い大学に入ればそれでもう一生安泰だ。」みたいなですね。それはとんでもない大間違いですね。やはりその人の研ぎすまされた感性というものがないと、技術や知識というのは、枝葉のようなものですから。「感性」という幹がきちんとしていないと、人は絶対に良くならない。その幹を育てるのが土壌であり、根っこであるということですね。」

(イエローハット創業者 「日本を美しくする会」鍵山秀三郎相談役 2012年2月ご出演 前編 後編

ご紹介できなかった興味深いお話は他にも多数ございます。ぜひ過去のブログ、インタビューのアーカイブをご覧いただけると幸いです。
ご出演いただいたゲストの皆様、お聴き頂いたリスナーの皆様
本当に4年間ありがとうございました。

これまでのインタビューアーカイブはこちらから

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12月20日座談会【後編】ゲスト:㈱光彩工芸代表取締役社長 深沢栄治氏 ㈱フォーカスシステムズ代表取締役社長 森啓一氏

2015/12/20 / Category:Info

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今週は㈱光彩工芸の代表取締役社長深沢栄治さん、㈱フォーカスシステムズの代表取締役社長 森啓一さんをゲストにお迎えし、山尾さん、中島さんと共にいくつかのテーマについて語っていただいた座談会の模様を引き続きお届けしました。

「国際化」「女性の活躍」というテーマで語っていただいた前編はこちらから

【優秀な人材を確保する採用】

深沢社長:「ちょっとまわりくどい話をしていいですか?先週の対談の中で、海外、けっこう色々な国を、実際取引しているのは8カ国くらいかもしれませんが、実際は10何カ国、色々な国を廻って営業してるんです。そしていつも思うのは、結局この商品は何がウリなのかということ。
ジュエリー、ジュエリーの金具、同じような物は世界中にあるわけで、みんな満足しているわけです。じゃあそこにこれが入っていった時に、何が世界一と言えるのだろうと。何がお客さんにとって一番だろうということをやはり、考えざるをえないんです。それは品質なのか?機能的な面なのか、アレルギーがないだとか。そのウリを作るということは、結局日本の製品は世界一高いんですよ。だから世界一の代わりになる世界一のものはなんだろうかと。
何が世界一かを言わないと、なかなか海外で商売できないなというのをすごい感じているんです。これが採用の話と何が関係あるかというと、これからどんどん少子化になるということは、お客さんも減るという話の方が騒いでいるが、働き手が減るというリアルな現実があって。時給が10円高いとか、そんなアルバイトの集め方でやっても、結局何がその職場のウリなのか。職場を売り込むということになりますから。そうするとものづくりの、海外の販売にだいぶ支えられているメーカーとして感じるのは、やっぱりうちが世界の中で見てこんな位置づけにあって、それを山梨のこの工場でみんなで一緒に作りましょうというところです。 我々が何を商売していて、それが世界の中から見てどうなのか?というところを明確にはっきりさせて、その仕事の魅力というところを
まず打ち出して。福利厚生や働きやすさ、これも大事です。女性にとってはすごい大事だと思う。
技術職の男性にとってみれば、やっぱりやりがいのある職場。ここに行くと僕は何が実現できるのかというところを事業定義から始めて、はっきりさせて、そこを採用に、シームレスで継ぎ目無く
一貫性を持たせるということが大事だなと最近思ってます。」

山尾社長:「会社が目指すところを明確にして、世界一を目指している会社で仕事をしていくということは女性もすごく共感します。部分的な福利厚生も大切だけれども、どこを目指すのかということを社長がどーんと打ち出されることが採用の中ですごく大切だということは、素晴らしいことだと思うんです。」

中島さん:「採用だけどうしよう?と言う話ではなくて、会社として何をテーマに取り組んでいくのか。メーカーとして何をウリにしていくか=それが採用のために発信する情報になるということですね。」

深沢社長「営業もいれば、開発もいれば、営業サポート、財務管理、業務管理、仕入れもある。全部そこ一本で同じ価値観を持ってた方が。採用で色んな人がくるわけですから。色んな職種が必要で色んな人が必要になるわけですから。そこの一貫性を常に持つ。そういうフィロソフィーがすごい大事だなと思いますね。」

森社長「ソフト業界、うちの会社は、社員が1時間、1ヶ月働いてその対価をもらうという形なので、原価のだいたい9割が人件費なんですね。社員の給与と協力会社の給与を合わせて9割。本当に人でもっているような業界なんです。やっぱり優秀な社員を確保しないといけないわけですけども、なにをもって優秀な社員と捉えるか?ということですが、一番最後に残るのはコミュニケーション能力や人間性が一番大切だろうなと思っています。どうしてもソフト開発というと特殊な技術力というのに注目されがちですが、よくよくつきつめていくと、やっぱり人とのコミュニケーションや、相手がどういうニーズをもっているかをきちんと汲み取って提案できる能力などが重要になってくるのかなと思っています。 会社のHPを見ていただくと分かりますが、会社として色々な取組みをしているんです。お客さんが見るというよりも、学生さんが見て「この会社面白そうだな、楽しそうだな」という想いをまず持って欲しいなと。本当に色々なことにチャレンジしていくんだな、ということを見て欲しいという思いで、実際の仕事とは関係ないようなかたちでHPに内容を出しています。それを通して、幅広い、色々な経験をしてきた人が来てくれればいいなと考えています。」

【人材育成】

森社長「うちの場合は1000人いまして、毎年70名ちょっとの採用をしているんです。そうすると私が直接見るということはほとんどできないので、どちらかというとそれぞれの現場に任せるということになっちゃうんです。今年からの取組みで、社員研修の時に私がしゃべる時間をもらって、
社員に私がどういう考えを持って会社を経営しているのか、私が社会人生活を通して考えてきたことや、やってきたことを伝えていきたいということで今年も100人から150名くらいの社員にそういう話をしていて。そういうのをを繰り返していけば、だんだん自分の思いが伝わっていくのではないかと思っています。私自身管理本部の出身なので、技術的なことはほとんど分からないんですね。ですので、人間性や生き方、そういった話しかできないというか、最終的にはそこが重要なんだろうなということが、自分の中で確信しているものがあるので、それを伝えたい。それが私にとっての社員教育かなと感じていますけどね。」

深沢社長「森さんとほぼ同じなんですけど。うちは光彩フィロソフィー勉強会というのをやっていまして、この一年くらいそれをまとめていまして、(資料をまとめたものを出しながら)毎月更新するので、書き込みがどんどん増えていくんです。これの勉強会を全社員で、うちは100人しかいないので、月一回必ず一時間以上必ずやっています。すごく手間がかかりますが、すごく大事なことだと思っていて、各部門はこういう考え方を軸にしてやりましょうと。例えば、生産部門であれば、山梨発で世界標準を作りましょうと。うちの金具がスタンダードになって、そこから品質や機能が落ちるコレというような話になりましょうと。 機能や品質でうちがナンバーワンになりましょうと。比較対象とされるような、そういうものづくりをやりましょうとか。その基準から照らして今やっている仕事はどうだろう?とか、ものさしづくりですね。ものさしを共有してないとすごく無駄なんですよ。人生が。じゃあこれをやりましょうと、一緒によーいどんして、1年後また会った時に方向が別だったりする。1ヶ月でもそれは起きるし、1日の中でも起き得ることなんです。一番最初にやらなきゃいけないのは、ものさしと方向。どこを目指してどこまでやるのかということを揃える事が大事だなと。さっき森さんが言ってたのと同じなんですけどね。幸い僕は20年くらい経営者をやってきて、たくさん失敗して、ちょっと成功したことがあるので、そうするとなんとなく失敗も身にしみるし、数少ない成功も身にしみる部分があって。それを20年のスパンで考えた時に、何が良くて、なにが良くなかったのかものさしは共有できると思うんです。 当然創業者がその前の30年やっているわけですけど、そこで上手くいったこと、失敗したことがあるわけで。それも幸いなことに見るチャンスがあったんです。だからそういうものをきちんと言葉にして、
最後はその言葉が一人歩きできるようにしていきたいと。」

【未来を見据えた準備】

森社長「IT業界で10年、20年、それ以上考えることすらが、ほんとに考えられない世界が来るんじゃないかという気がしているんです。その中で変わらない事は、いかにそこに働いている人間がいかに幸せに働けるかだと思うんです。 例えば日本の経済がガタガタになった、というような時にも食べることだけは困らないとかというように、例えば今後農業に視点を向けたりということも
もしかしたらあるかもしれないですし。やっぱり最後は、中島さんも好きな言葉だと思いますけど、「凡事徹底」。やっぱり当たり前のことを当たり前にコツコツやっていけば、多分そうそうおかしくなることってないだろうなと思っていまして、最低限の生き残っていく知恵や知識だけはみんなに伝えていきたいなと思いますけどね。」

深沢社長「例えばジュエリーというものをとらえたとき、装飾品の歴史は5000年以上あって。貴金属も3000年の歴史があるわけです。 ジュエリーというものを作ってそれが商売になるという事自体はこれからもなくなることは無いと思うんです。ただ中身はすごく変わっていくと。その時に変わっていくマーケットと、うちが変わらないことは何か?というのがテーマだと思うですよ。他のものは変えざるをえない。でもうちが変わらないものは何かと考えると、貴金属の他人ができない加工ではないかなと。 その加工というものが誰もができるものであれば、おそらく海外が圧倒的です。人口が増えていて、常に潤沢な安い労働力がある、成長があり投資ができるところが強いと思うんですけど、ジュエリー、金属の”うちでしかできない加工”というものについては環境がどう変わっても追求はできるのではないかと思っています。」

【これからの時代に通用する経営者としてこだわっていきたいこと】

深沢社長「世界一の◯◯。ですね。これは大事だなと思います。すべてにおいて、今この瞬間じゃなくてもいいんです。そこを目指す、見せる根拠を作っていくことだと思っています。」

森社長「会社として最終的には社会貢献とか、会社の売り上げ、利益の成長ってあると思うんですけど、それには順番があると思っていて。 まずは社員ひとりひとりが人間性と技術力をきちんと身につけること。その上でチームや部や課、多数の人間が関わって仕事をするので、その中のチームワーク。協調性、仲良くやるとか。そういったことをやった上で始めてお客さんから評価される仕組みだと思うんで。いきなり社会貢献やいきなりお金儲けではなくて、それは最後についてくるものだと。その前にひとりひとりの人間性や技術力を日々高めていくことを繋げて欲しいなと。
その上で最終的に結果という物は出てくるのだろうと思っています。」

山尾社長:「”企業は人なり”という話がありますが、人に対しての細かいこだわりと、お二人共おっしゃっていましたが、企業として進むべき道というものは、やはり社長が決めないといけないことだと思うんです。あとはそれをどうやって社員の皆さんに伝えていくか。社員の方ひとりひとりの幸せというのが一番、企業の良縕であり、社会に受け入れられたり。中島さんがおっしゃっている「先義後利」の考え方。「凡事徹底」というお話もでましたが、やはり人なんだなぁと思う中で
私共もそういうビジネスをさせていただいていますし、私自身も経営者として先輩方のこだわっていらっしゃることは本当にその通りだなと思います。私も人にこだわって、ビジネスも会社もフィロソフィーを大切にしてこれからも社員の幸せをまず一に考えて。という風に思いました。」

【中島セイジの仕事道の極意】

今週の極意は「鉄ちゃん社長の仕事道

今週ご紹介したのはいすみ鉄道の社長 鳥塚亮さん。
廃線寸前だったいすみ鉄道ですが、今や多くの人々に注目されている鉄道になり、乗車する方が増えたのみならず、沿線の街作りにまで影響を与えているそうです。

先日、鳥塚さんの講演会にでかけたという中島さんがいすみ鉄道のこれまでの取組みをコーナーで紹介されていました。

ムーミン列車
許可を得て、車両にムーミンのシールを貼ったところ、女性誌に取り上げられ、女性の集客が増えた。

1965年頃の車両
国鉄の古い車両を安く買い取り使用したことで、鉄道好きな人々が撮影に集まり、その画像がSNSなどで拡散され、より多くの鉄道ファンが集うようになった。

イタリアン・ランチクルーズ・トレイン
里山を見ながらのランチ・トレイン。ワインも込みで1万4千円。こちらもたくさんの人々が利用。

他にも「夜行列車の運行」など様々な試みを行う中で、だんだんと地域の人々の協力を得て、メディアにも取り上げられるようになり、繁盛するようになったそうです。

子供たちに来てもらいたいという鳥塚社長、その想いはこの鉄道や里山の風景が子供達の記憶に残ることで、30年後、50年後も同じ風景を残そうと動いてくれるだろうということ。未来の為に子供達に来てもらいたい、だからこの鉄道の役割をしっかりと発信するという仕事道。

自分たちのことだけではなく、周囲、そして未来を慮る仕事道に中島さんは感動されていました。

【教えて!ビジネス・ラボ】

リスナーのみなさんからいただいた、ビジネスに関係していたり、よく耳にするけれども、なんだかよくわからない用語について解説するこのコーナー。
今週はこの2つの用語をご紹介しました。

企業博物館」(ラジオネーム:アンクルとめさんからいただきました)

企業博物館とは、企業の事業内容を展示する施設のこと。
例えば、日清食品のカップヌードルミュージアムのように、事業内容を分かりやすく解説するパネルの展示や、体験型のイベントなどを行なう博物館が人気を集めています。
生活者に向けてアピールできる場でもあるので、ゲームやクイズなどの工夫を凝らした展示で楽しんでもらい、イメージアップを狙っています。これらのことから、企業博物館はブランディング手法の一つとしても注目されそうです。
シティクローゼット」(ラジオネーム:ミス&ミセスさんからいただきました)

シティクローゼットとは、衣類のクリーニングと共に衣類の保管をしてくれるサービスのこと。
これはクリーニングチェーンの喜久屋が提供しているサービスで、温度や湿度が管理された場所に衣類を数年単位で保管してもらうことができます。近年では、低価格のファストファッションが市場を占めたことで縮小していたクリーニング業界ですが、「衣類の保管」という新たな視点で活路を見出しています。固定化されていたサービスからの脱却は、新たなビジネスのきっかけになるかもしれません。

 

【お知らせ】
ビジネス・ラボをご愛聴してくださったリスナーの皆様。
ビジネス・ラボは次週12月27日をもちまして、番組終了となります。
これまで本当にたくさんのご意見や、メッセージなど本当にありがとうございました。

来週は、この4年を振り返り、ビジネスに関して記憶に留めておきたいゲストの方の言葉を集めた総集編をお届けします。

これまでのインタビューアーカイブはこちらから

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12月13日経営者座談会【前編】㈱光彩工芸代表取締役社長 深沢栄治氏 ㈱フォーカスシステムズ代表取締役社長 森啓一氏 

2015/12/13 / Category:Info

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番組初の座談会!㈱光彩工芸の代表取締役社長 深沢栄治さん、そして㈱フォーカスシステムズの代表取締役社長 森啓一さんをゲストにお迎えし、山尾さん、中島さんと共にいくつかのテーマについて語っていただき、その前編をお届けしました。

以前もゲストに起こしいただいた深沢社長と森社長。まずはそれぞれの会社の事業について改めてお話していただきました。

ジュエリーメーカーの㈱光彩工芸は山梨の会社。来年で創業50年、上場して20年。
イヤリングやネックレス、ブローチの留め具などジュエリーの金具を作っているのが特徴で、金・プラチナの金具だけで年間400万点以上を制作。これは国内生産シェアの半分ほどを占めているそうです。また光彩工芸の機械加工や職人さんを活かした特殊なジュエリーも制作されています。
深沢社長は2代目でちょうど20年目を迎えられています。
2012年にご出演頂いた際の模様はこちら

http://www.interfm.co.jp/biz/blog/2012/09/10/00/30/ (前編)

http://www.interfm.co.jp/biz/blog/2012/09/17/00/31/ (後編)
「教えて!ビジネスラボ」で、IT用語を分かりやすく解説してくださっている前田さんがお勤めのIT企業㈱フォーカスシステムズはBtoBの会社。主に官公庁や一般の会社をお客さんとしてソフトを開発し、納品するITサービス事業を行っていらっしゃいます。
来期でちょうど40周年を迎えるそうですが、これはソフト会社としてはかなり古いそうです。
森社長はもともと監査法人出身で、中途入社され、その後4代目の社長としてちょうど4年目を迎えられています。

【国際化について】

深沢社長:「うちの場合はまず最初に海外販売。2002年くらいに初めてNYに営業に行ってから14〜5年経つ訳ですが。お客さんから世界一の品質だと言っていただけているうちの金具をいろいろな国に販売するところから始めてきました。アメリカから始まって香港、中国、韓国、台湾、インド、タヒチ。タヒチにはタヒチパールや小売店があり、そういったところに使っていただいています。日本では準高級品の商品向けのものですが、海外では品質もいいが、値段も高くなるので高級品になり、そういう位置づけで使っていただいています。」

中島さん:「作っている量のどのくらいが今海外へいってるんですか?」

深沢社長:「現在、金具の2割が直接海外にいっています。あとお客さん経由でもう2割。だから4割くらいは実は海外にいっているんだろうなと。これにインバウンドを加えると半分以上が外国の方の需要になっているのかもしれないです。」

中島さん:「働いている方など、他の角度ではどうですか?」

深沢社長:「2000年くらいからだと思いますが、外国人研修生を取り入れまして、3年こちらで研修して帰っていくという。一番最初にタイ。宝石の工場が多いということで研修生を受け入れして、それから色々、フィリピンのセブ島や、中国人。ベトナム人。特にハノイ地域の方が一番相性がいいのかなと。ものづくりの遺伝子がある人達だなと。もともと手工芸がさかんな地域であり、そういったDNAを受け継いだ人達がうちに来てくれたなという感じです。今、多分本社の方にも5、6人いる。ついこの間までベトナムに工場があったが閉鎖しました。これはうちの事業定義で、うちしか作れないものを作りたい。事業を包括するという意味で本社の設備を活かしたものづくりをしようと。」

中島さん:「日本ならではのクオリティを?」

深沢社長:「そうです。オール・メイド・イン・ジャパンにしようと。オール・メイド・イン・ジャパンの金具と、ジュエリーと。その方向性で事業定義をし、その中で本社で外国人の方に活躍していただいていると。」

中島さん:「森社長にもうかがいます。この辺りの国際化について」

森社長「うちの会社はほとんど国際化には縁がないのかなという気がしています。 どちらかというとソフト会社はオフショア。日本人を雇うよりも安いお金で、特に東南アジアの方をソフト要員として雇うというのがこれまでの主流でした。まだそういうのがかなり多いと思うんですけど。それは今はよくてもだんだん給料は上がるので、そういう使い方は限界があると思っているんです。
ですから、東南アジアの方を安いから使うというだけの、会社として利益、メリットを出すというだけの使い方というものに非常に違和感を覚えていて、海外とやるのであればその国のシステムやその国の人のところに入り込んで、一緒にその国の人と仕事をするというような仕組みを作っていきたいということは常に考えています。そういった意味で最近ベトナムの会社に出資をしまして、最初はそこの社員とオフショアみたいなかたちで入りながら、一緒に他の国にも展開していこうよということも考えています。そういった意味で国際化に取り組んでいきたいなと考えています。」

中島さん:「技術提携をしながら?」

森社長:「そうですね。日本のいいところを教えつつ、向こうの技術を学んでもらいつつ、それで一緒にやっていこうという感じですね。」

中島さん:「その先では働き手の方達との交流も、」

森社長:「そうですね。今も日本に来てもらったり、日本から行ったり、常時交流は続けているので。だんだん形になっていけばいいかなと。その先にまた何か新しいものが見えてくるんじゃないかなと感じています。」

【女性の活躍について】

森社長:「社員自体は社員数として150名未満だと思うんですけど、今問題になっているのが、出産で復帰してきた女性社員が、時短勤務を今後どうするのか? 直近でも小学校入学までを小学校3年までにして欲しいとか、小学校卒業までにして欲しいとか、中には中学までにして欲しいとかという意見もありつつ、一方で今はいかに早く復帰してもらって、働きやすい環境をいかに作っていくかというのが重要なんだよということを聞いたりとか。色々な意見があるということで、今はそういった意見を集約している。私自身、 結婚して出産してなるべく早く子供をたくさん産んでもらって日本に貢献してもらって、そしてまた復帰してもらいたいというのが根底にあるものですから、
今の流れとうまく合致するような仕組みというものが会社としてとれればいいなと常に考えているんですけど。」

中島さん:「まさに今それをクリアにしていく取組みをして、もっと女性にいい環境を作るという。」

山尾社長:「男性も一緒に家事をしてくれる、一緒に子供を育てていくというような社会全体としての取組みがないと、なかなか女性を雇用する、あるいは管理職にもっていくというようなことは、企業だけで取り組んでどうのこうのという話ではないですよね。深沢社長のところは女性がすごく多いですよね。」

深沢社長:「うちは全社員で100名だと思います。60人前後がいわゆる非正社員の方で、ほとんどが女性。この数字にカウントされていない多様な関係があるんです。例えば内職さん。元OGが内職をされているとか、もう少し複雑なことをやる場合には設備を貸し出して外注さんということもありますし。時間限定の方もすごく多い。フレキシブルという意味では、なんでもありではないが、
かなりフレキシブルにやると。 うちの場合、色々な工程があるので外に出すという事ができますので、そういった形でずっと何十年もやっている人がたくさんいるんです。正社員ではないがそういう方が多いんです。若い男の社員なんかよりよっぽど知っているという人達が、おそらく正規の60人以上、その倍以上いて何かしらの関わりを持っていただいてます。」

山尾社長:「深沢社長の素晴らしいところは、女性の色々な働き方の提案、女性だけではないと思いますが、正社員じゃない方がいい場合もあるわけです。」

深沢社長:「あります。お互いに融通がきく。」

山尾社長:「国の政策として全員正社員にもっていくことが企業としてのカタチみたいな。ちょっとそうじゃないんじゃないかと。女性としてみて、部分的に、時短で働きたいとか、この期間だけ働きたいとかそういった働き方の多様性が、非常にそういう意味では、長くそういったその方達が、プロ化されてずっと長くお仕事されていらっしゃる。光彩工芸の礎を担っていらっしゃる方々が育っている。そんな感じがするんです。」

来週は座談会の後編をお届けします。
テーマは「人材の確保と育成」そして「未来への準備」についてです。
どうぞお楽しみに。

【中島セイジの仕事道の極意】

今週の極意は「これからは掃除道の輸出

イエローハットの創業者であり、日本を美しくする会の鍵山秀三郎氏の”掃除道”。

先日中島さんが参加された新宿の早朝掃除会にイタリアの男性が鍵山さんのご本のイタリア語版をお持ちになり、掃除に参加されていたそうです。
イタリアからいらしたマニセラ・ロサリオさんは、掃除の後にこのようなお話をされたそうです。

「壁ではなく架け橋を作りましょう。国と国は放っておくと壁を作ろうとしてしまう。掃除をテーマにやりとりをしていると架け橋になる。そして互いに信用、信頼が作り上げられる。」

鍵山さんは以前、マニセラさんのコーディネートでイタリアに招かれ、市民と共に街を掃除をしたことがあり、その際参加されていた人達が交流しながら掃除の楽しさに気づき、日本にもとても興味を持ってくれたのだそうです。

貿易では、お金のからんだ物のやりとりが中心になってしまいますが、それだけではなく“掃除道”という日本の価値観を通して、他の国から文化や価値観をもらうという関係を築く時代にこれからはなるのではないでしょうか。

【教えて!ビジネス・ラボ】

リスナーのみなさんからいただいた、ビジネスに関係していたり、よく耳にするけれども、なんだかよくわからない用語について解説。
今週はこの2つの用語をご紹介しました。

二毛作社員」(ラジオネーム:ユーラシアさんからいただきました)

二毛作社員とは、仕事と他の活動を両立しながら働く社員のこと。
二毛作とは、農業において1年の間に同じ土地で異なる作物を栽培する方法のことで、
二毛作社員の特徴は、同時に複数の企業に所属したり、1年の中での労働時間を自分が決めた分だけ
働いたりすることなどが挙げられます。こうした社員の増加には、1つの企業だけに注力するのではなく、それ以外の活動にも時間と労力を割きたいと思う人が増えたことが背景にあるそうです。
働き方が多様化している現代において、二毛作のような働き方を選択していく人は今後ますます増えていくのかもしれません。

今週のフォーカスシステムズのITスペシャリスト前田さんによるIT用語解説は

IOT

「IOT」とはインターネット・オブ・シングスの略。
モノのインターネットと言われている。モノというのは、ウェアラブル・デヴァイスからはじまり、色々な物があり、それらがインターネットに接続されて相互に制御しあう仕組みのこと。

これまでもPCや携帯電話などのモノがインターネットに接続されていたが、人の操作によって接続されていた。
「IOT」というものは、モノが自ら信号を発し、インターネットに接続されているというところが大きな特徴で常にインターネットに接続されている状況。

ウェアラブルの時計や眼鏡も「IOT」。
例えば車の自動運転や衝突防止システムもIOT、また見守りポットなどもIOTの流れの中にあるもので、生活の中に実は色々入り込んでいるシステムです。

「ユビキタス」と「IOT」はほぼ同じ意味で、やっと実現が進んできたことで「IOT」よばれるようになってきたそうです。

「教えて!ビジネス・ラボ!」では皆様からの「教えて!」メールを募集中です。最近よく耳にするけれどイマイチわからない用語や、ビジネス関連の用語などよくわからないなという用語をぜひメールフォームからお寄せ下さい。
メールを採用させていただいた方には、番組オリジナルのパンの缶詰をプレゼント致します。
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これまでのインタビューアーカイブはこちらから

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12月6日㈲藪蕎麦 代表取締役 堀田康彦氏インタビュー【後編】

2015/12/06 / Category:Info

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今週も「かんだやぶそば」の四代目当主である堀田康彦さんをゲストにお迎えし、インタビューの後編をお届けしました。

先週は「砂場」「更科」「薮」の違いや、かんだやぶそばの歴史、そして商道徳、東都のれん会について堀田さんのお話を伺いました。

「子供の頃から路線は敷かれていた」と、堀田さんは学校を卒業後に京都の蕎麦ほうるというお菓子を商っている老舗「河道屋」で2年間を過ごし、その後お店に戻ったそうです。

【社会よりも半歩先に変化を】

この2年間を堀田さんは「学生気分を振り払うような期間だったように思う。技術的にはそれぞれ違うやり方があり、必ずしもそこの技術をもってきてどうこうということではなく、生まれた土地を一人で離れるということが、区切りになるということだった。」とおっしゃっていました。
そして、お父様が敗戦後に育ててきた方達にお店のやりかたを教わりながら、仕事に就き、40歳前後まで調理場に入っていらしたそうです。

先代のお父様は戦後いち早く厚生年金に加入したり、ヨーロッパ、アメリカの商業視察から帰国後「将来は働く主婦がどんどん職場に出てくる時代になる」とパートタイマーという働き方が珍しかった時代にいちはやく取り入れたりされていたそうです。
できれば社会よりも半歩先、少なくとも社会と共に変わっていかないと立ち後れると堀田さんはおっしゃっていました。

また堀田さんが後継者である息子さんに伝えたい事、そして経営者としての考え方を伺いました。

【歴史を磨き、先を見る】

「東都のれん会の考え方のように歴史というものは守るものではなく、磨くものだということを念頭において、先を見た店のあり方。これは上に立つ者が考えなければ、誰も考えてくれない事であり、非常に大事なことだと思う。」

【儲けは次を続けるための資源】

「商売なので、儲けなくてはいけない。しかし儲けが目的ではない。儲けというのは次を続ける為の資源。適正な利潤さえ上がっていれば次に繋げられる。それ以上に利潤を上げる必要はあまりない。」と堀田さん。飲食業の重要な仕事の役割をこのようにおっしゃっていました。

「 藪蕎麦の特徴はお店に入ったらそばが食べられるということだけではなく、持っている施設や心地よさ。これはおいしさと同じくらいに貴重なお客様への提供できるもの。  庭、建物、従業員のサービス、これら全部がお客様にとっての快適さであり、楽しさであると考えると店舗展開というのはなかなかそれに見合うだけの投資は難しい。」

「業界の方達にもよくお話することだが、我々は飲食業、飲食店なので、美味しい物を食べさせるのはまず第一条件。それを快適な場所、快適な気分で食べていただくということも飲食業の重要な仕事の役割。美味しいものさえ作れば大丈夫と思ったとすれば、飲食業としてはどこか欠落した要素が出てくるだろう。」

【中島セイジの仕事道の極意】

今週の極意は「ビジネスのテッピングポイント

それまで小さく変化していたある物事が、突然急激に変化する利点を意味する言葉がテッピング。
本来は傾くという意味だそうです。

なかなかすぐに成果が上がらずとも、半年後、一年後に急激に売れ始めたり、軌道に乗るという事例を多々耳にしてきていた中島さん、改めて様々なテッピングポイントを調べて気づいたそうです。

「ビジネスには必ずテッピングポイントがあるもの。あきらめずに積み重ね、徹底して続け、ビジネスと対峙する、ビジネスと向かい合うということが大切。」中島さん

「そして社長のビジョンを社内や社員さんたちにコツコツと浸透させていくことも大切」山尾さん

【教えて!ビジネス・ラボ】

リスナーのみなさんからいただいた、ビジネスに関係していたり、よく耳にするけれども、なんだかよくわからない用語について解説するこのコーナー。
今週はこの2つの用語をご紹介しました。

メル訓(くん)」(ラジオネーム:ナスがパパさんからいただきました)

メル訓とは、ウィルスメールやスパムメールからの被害を防ぐための、メールを使った避難訓練のこと。
近年、さまざまなウィルスメールなどによって顧客情報などの重要なデータが流出する事件が多発していることを受け、受信した際の正しい対処法を訓練するメル訓用のソフトが注目を集めています。中央省庁などがメル訓を取り入れたこともあり、民間企業などにも需要が高まっているようです。

グリーンカード」(ラジオネーム:サッカーマニアさんからいただきました)

グリーンカードとは、サッカーにおいてフェアプレーをした選手に対して賞賛の意を示すカードのこと。
サッカーの試合中に出されるカードといえば、警告のイエローカード、退場を指示するレッドカードがありますが、乱暴なプレイを行なう選手の規制の一環として、イタリアのセリエBがプロサッカーチームとしてはいち早くグリーンカードを導入しました。
主に相手選手への謝罪、反則の自己申告に送られ、点数に直接関係があるわけではないものの、新たな評価の形でフェアプレー精神の環が広がることが期待されています。

「教えて!ビジネス・ラボ!」では皆様からの「教えて!」メールを募集中です。最近よく耳にするけれどイマイチわからない用語や、ビジネス関連IT関連の用語などをメールフォームからお寄せ下さい。
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来週は青年社長のスペシャル対談!フォーカス・システムズの森 啓一氏と光彩工芸の深沢栄治氏をお迎えし、国際化に伴う海外戦略やダイバーシティについて伺います。お楽しみに。

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これまでのインタビューアーカイブはこちらから

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