Archive for 3月, 2010

#013 試験的試み

水曜日, 3月 31st, 2010

#013 2010-03-31 試験的試み

 ついにpodcastが始まりました。といってもまだ試験的な段階なので、今後も継続されるかどうか、ぼくにはまったくわかりません。とりあえずひとつ前の番組ブログの一番下のところにジョージ・デューク・インタヴューの音声ファイルが貼り付けてありますので、興味のある方はクリックしてみてください。

 これ、現時点ではあくまで「試験的」なものです。時間にして9分くらい。今後はもっと長時間になるのか、毎週アップされるのか、そういうこともぼくは聞いていないのでわかりませんが、確実なことはみなさんが聴いてくだされば、「需要あり」ということでさらなる形に発展していくんじゃないでしょうか。

 継続されるか消滅するか、それはみなさんの指(クリックしてくださいね)にかかっています。なんていって、「ぼくの話がつまらないから」ってことであえなく沈没って可能性もありますが。

 ただしpodcastでは著作権フリーの音源しか使えません。BMGはそれでいいとして、肝心の番組で使った音楽が流せないところがつらいです。まあ、どんな雰囲気で番組をやっているか、どんなに話がへたくそか、どんなにまともな内容じゃないか、そんなところを野次馬根性で楽しんでいただければ、ぼくとしても本望ですけど。

 それでメール・フェチですから、このpodcastについても番組までご意見・ご感想を寄せてくださいね。コレクターでもありますから、いただいたメールはすべて日時順にファイルして、暇さえあれば眺めています。それで番号フェチでもあるので、そろそろ通し番号をつけようかとも思っています。どうか、数を増やすことにもご協力のほどを。

3月28日のJazz Conversation

日曜日, 3月 28th, 2010

「花冷え」

何なんでしょう。
一進一退とでも言いましょうか。
「春の訪れ」というのは実にじれったいものです。

小生冬生まれですが冬が大嫌い。

ついでに春も大っ嫌いです。

とにかく「寒い」ということが多方面において苦手です。

気温、笑い、懐具合。

最後はもう一生モンですから仕方ありません。
今日も「じっと手を見る」ばかりです。

で、桜もそろそろ咲いてやりましょうかというこの時期に、「まあ待ちなさい」とばかりに冷気を注ぎ込むのが「花冷え」。

寒いったらありゃあしません。
なもんで、厚手のダウンはまだまだ仕舞えません。

それでは本日のお品書き。

16:30からの約30分は巻頭特集。
今日は月末恒例の企画「今月の新譜から」です。

まずはオルガンジャズのグループ「Soulive」が再びオリジナルメンバーに戻って手がけた仕事は全曲Beatlesのカヴァーによる作品「Rubber Soulive」。シャレが利いてます。その中からギターのEric Krasnoの腕が光る「Drive My Car」を。
続いてはピアニストBrad Mehldauの4年ぶりの新作「Highway Rider」から。ダン・コールマン指揮による室内管弦楽団をバックに繰り広げるオリジナルな世界をお楽しみ頂きます。盟友Joshua Redman(sax)の渋いプレイも聴きどころです。
続いては、春を飛び越えて一気に夏を運んでくれたブラジルの巨匠Sergio Mendesの激アツな新作「Bon Tempo」からPais TropicanaというTuneを。ちなみにこのアルバム、往年の名作66、77からの作品のリメイクもあって、古くからのファンも大切にしていますよ!というSergioの姿勢が嬉しいです。
そしてこのコーナー最後は今年生誕200年を迎えるショパンへのトリビュートに挑んだピアニスト小曽根真の「来月発売」の新作「Road To Chopin」から「子犬」を。JazzとClassicの融合が絶妙な様子を小川氏は独特の言い回しで表現します。

4時台後半はおなじみの連載企画「マイルス・デイヴィスの真実」。
N.YでのCharlie Parkerのレギュラーコンボにおけるマイルスの仕事を検証します。SavoyとDialという異例のレーベル掛け持ち契約の中で進めていく(1947年後半から48年前半)パーカーのスタジオワークはBebopの絶頂期まっただ中の威厳と余裕に満ちあふれていました。マイルスを弟分として寛大に迎え入れ、マイルスもそれに応えるがごとく華麗なるフレーズで応酬という美しい徒弟愛が見られる47年11月4日のDialでのレコーディング「Scrapple From The Apple」、バラードの名手であるParkerの真骨頂、1テイクで見事に決まった「My Old Flame」。続いてなぜか翌月12月にDetroitでレコーディングが行われたと言われているSextetによる録音から「Crazeology」Savoyでの「Bird Gets The Worm」をお楽しみ頂きます。そして精鋭5人による最先端のJazzはN.Yの52丁目界隈では隆盛を極めます。今週の「真実」の締めくくりは貴重なLive音源を収録した「Bird on 52nd Street」を紹介します。仲間のミュージシャンが手持ちのレコーダーで録音したというライブ音源なんですが、これが絶望的に低音質。おそらくこの瞬間だけInterFMを聴いてしまうと、あまりの音の悪さにFMラジオ局としての信頼を失う事間違いなしです。しかし、Birdの貴重も貴重なライブ音源を目の前に、みすみす回さない訳にはいきません。クレームがなんぼのもんじゃい!とばかりにこの中から「Shaw Nuff」と「52nd Street Theme」の2曲をフルコーラスでplayするという暴挙に出ます。
繰り返しますが、本当に酷い音です。
局長、マスタールームの皆さん申し訳ありません。

午後5時台はゲストとのconversationを楽しむ「meet the star」のコーナー。
今週は西海岸のスターPianist/Keybordist George Dukeが登場。
往年のDisco MusicファンにはDance Classicの超定番曲「Shine On」などでも知られる才能あるミュージシャン。小川氏はMaurice Whiteにも匹敵するGeorgeのヴォイシングをいたく評価しており、本人にその思いのタケをぶつけます。
Georgeのすっとぼけたインタビューが面白いんですね。
また、晩年のマイルス・デイヴィスと仕事をした人物でもあるので、当然ながら話はその出会いから共に楽曲をプロデュースするところまで及ぶんですが、ここにGeorgeの秘めたる「タレント力」が発揮されます。「似てる似てる。あれホントに似てるわ」と日本人で一番マイルス本人と接触していた人が言うんですから間違いありません。出会いから楽曲提供までのやりとりをMiles & George一人二役で再現します。

5時台後半は「アーティスト特集第3弾:Blue Note時代のハービー・ハンコック」。
まずは小川秘蔵の珍盤コレクションから、一般には出回らない、放送局に向けて作られたセルフプロモーションLPの冒頭部分を実際にアナログターンテーブルを使ってOn Airします。レトロなジングルから始まって、ハービーのナレーションが始まります。「Hello, This is Herbie Hancock, a song playing on background is…」これはいったい何の為に作られたのかは番組でご確認下さい。On Air曲は「Cantaloupe Island」(ご存知US3の元ネタですね)、Maiden Voyage、Riotです。たった3曲でHerbieを語れる訳もありませんが、ひとまずBlue Noteに残された足跡から辿ってみましょう。
RIMG0434

<3月30日追記>
試験配信:ジョージ・デュークのインタビューの一部抜粋
JC_podcast_demo_0330

#012 感謝感激

水曜日, 3月 24th, 2010

#011 2010-03-24 感謝感激

 ちょっと前の放送で泣きを入れたところ、たった1日で予想をはるかに超えたメールをいただきました。泣きを入れたら、本当に泣いてしまった小川です。みなさん、どうもありがとうございます。

 こんなにたくさんメールをいただき、反省もしています。自分はなんてわがままなんだろう。みなさんの親切心に訴えるっていうのは、ちょっとずるいかなとか思うんですね。メールの山に囲まれ、嬉しくて泣いているんですが、一方で自分のわがままで人様に気を遣わせて申し訳なかったとも思っています。

 でも(って上げたり下げたりしてますが)、メールを読ませていただき、みなさんのジャズに寄せる熱い気持ちや、「Jazz Converastion」そして不肖このわたくしへの優しい心遣いをひしひしと感じました。

 気楽にやってはいるんですけど、不真面目はいけません。気楽で真面目。それをこの番組のモットーにしてきましたが、これからもこの気持ちは忘れずにいきたいと思います。

 わがままであったことの反省に加えて、もうひとつ申し訳ない気持ちがあります。ごく一部のメールしか紹介できないことです。できればすべてのメールを番組で紹介したいところです。そうなると、それだけで2時間番組ができますから、いずれは「メール&リクエスト特集で2時間」というのをやってもいいでしょうか? これはディレクターをはじめ、番組の関係者に向けての言葉です。

 さてさて、いよいよ本格的な春になってきました。「Jazz Conversation」は従来どおりの内容でこれからもやっていきますが、ぼくは気分を一新し、さらに自分が楽しめる番組にしたいと思っています。

「自分が楽しめる番組?」

 またわがままが出てしまいました。リスナー不在ですか? いえいえ、そんなことはありません。自分が楽しめなくて、どうしてお聴きのみなさんが楽しめるでしょうか? 自分がいいと思うものを売る──これ、商売の鉄則だと思うんですが。「Jazz Converstion」もこの精神でいきたいと思います。

「結局やりたいことをやってるわがまま男じゃないか、小川は」。 こんな声が聞こえてきそうです。メールください(まったく反省してないね、このひと)。

3月21日のJazz Conversation!

日曜日, 3月 21st, 2010

卒業式シーズン。

総決算シーズン。

花粉シーズン。

桜の開花予想が気になるシーズン。

太陽のシーズン / 安室奈美恵

・・・。

Jazzアレンジで聴いてみたいものです。

さあ、あれよあれよという間に3月も21日になってしまいました。
企業によっては「下期」が終わり「来年度」に入ってしまう非情な日。

もう精算はお済みですか?

しつこいですね。

せっかく好天に恵まれる3連休かと思えば強風、突風に苛まれております。
どうか静まり下さいますように。
そして今年2回目の3連休が皆様の有意義な滋養となりますよう番組からもお祈り致します。今週のJazz Conversationもそんな連休モードの皆様の心と体に効く「濃い」内容でお送りします。

まず最初の特集、番組では最近は「巻頭特集」と呼んでいますが、予告とおり「小川隆夫プロデュースその②〜アコースティック・ジャズ編〜」です。海外で築いた強力な人脈をフルに活用して制作された「プロデューサー:小川隆夫」の作品の中でもアコースティックインストゥルメンツを主楽器とした名演奏の数々をお送りします。
まずはJazz/Fusion Pianist Mitchel Forman。
かつてWayne Shorterのバックメンバーで来日した際に制作されたアルバムから話が進み、その次の作品をL.AのChick Coreaのスタジオで録音していた時のエピソードから生まれたMitchel FormanによるBill Evans Tribute Album「マイ・ロマンス〜ビル・エバンスに捧ぐ」BVCJ-611から「How My Heart Sings」。名演「お城のEvans」のメンバーEddie Gomez、Jack Dejohnetteをバックに本家以上に繊細なタッチを繰り広げます。それに加えて良く箱鳴りのするピアノが印象的です。常にペダル引っかけ気味な感じなのも味です。
続いては近年はアレンジャーとしても有名となったVince Mendoza。ユニークな編成でFusion寄りのBig Bandプレイをする事でも知られる彼のアルバム「Start Here」から1曲
。そしてこのコーナーの締めくくりは前述のVinceのアルバムにも参加しているBob Mintzerを起用し彼をリスペクトする強烈な友人たちが揃った小川作品「THE SAXOPHONE〜featuring Two T’s〜」(BVCJ-605)です。Michael Bleckerとの激アツなテナーバトルが展開される1曲をお楽しみ頂きます。

午後4時台後半は、おなじみ「マイルス・デイヴィスの真実」
西海岸から契約をぶっちぎってN.Yに戻ってしまったCharlie Parkerを追い、それでもParkerに仕事をさせた西の名門レーベル「Dial」のオーナーRoss Russellの功績紹介とでもいうべき今週の「真実」。先週まで紹介した「SAVOY」との契約を巧みにかわしながら制作されたレギュラー・クインテットにおけるマイルスの仕事を聴きます。このDial(N.Y Days)での演奏はその後Bobopが融合する事になるラテン音楽のエッセンスが入っている点で歴史的にも重要な音源です。またこの録音においてはパーカー他Bebopの精鋭達がこだわった「リズムこそBebopの命だ」という事を実証すべく、レコーディングには高性能のマイクロフォンが導入され、それによってボトムを支えるMax Roachの生き生きとしたドラミングを確認する事ができます。

午後5時台は毎週ゲストを迎えて「話し込む」コーナー「meet the star」。
今週は小川隆夫のJazz人生において最重要人物トップ3に入るSAX PLAYER「ブランフォード・マルサリス」が登場します。既にこのblogや小川blogでも大ボリュームで紹介されているので改めてそちらをご覧下さい。先週のO.Aで笑わせてもらった「マクドナルドハドコデスカ」の秘密の全容が明かされます。そうそう、かのStingの名曲「Englishman in New York」のイントロから聴こえてくるソプラノサックス(ほぼ全編に渡ってゆるりと吹かれている)は何を隠そうこのBranfordだったのです。もちろんそのStingとの話も必聴です。
サイン入りフライヤーは3名様にプレゼントです。番組が聴ける人も聴けない人もふるってご応募下さい。今回はキーワードを応募メールにかならず書いて下さい。On Airをチェックするか小川blogから探して下さい。
RIMG0324

5時台後半は「レーベル特集」
今回は西の名家「Pacific Jazz」
Bebopの発祥地である東・New Yorkとは歴史も背景も全く異なる環境にて成熟したジャズミュージックの歴史の担う「Pacific Jazz」からマストアイテムを4枚紹介します。
Gerry Mulligan Quartet、Russ Freeman and Chet Baker、Bud Shank Quartet、そしてJoe Pass。どの録音も不思議な事に、西海岸の象徴とも言える「輝く太陽」、「どこまでも続く海岸線」といった風景に不思議ととけ込むような独特の味わいを感じる事が出来ます。

さあ小川さん、そろそろ本番行きましょうか。

#011 となりのブランフォード

水曜日, 3月 17th, 2010

#011 2010-03-17 となりのブランフォード1

 今日は次回のゲスト、ブランフォード・マルサリスについての自慢話を。

 留学時代に偶然となりのアパートに住んでいたのがウイントンとブランフォードのマルサリス兄弟。ブランフォードとはかなり意気投合しました。ぼくが「ブルーノート」の斜め向かいにあるマクドナルドでレポートを書いていたら偶然やってきたので英文のチェックをしてもらったり、一緒にコンピューター・ゲームのパックマンをあちこちの店にやりにいったりしたのが主なつき合いですから、他愛ないといえば他愛ないですが。

 当時のブランフォードは無類のシェイク好きでした。マクドナルドのほか、アパートから近いところに別のチェーン店があって、ぼくはそっちのシェイクが好きでしたが、彼はマック一辺倒。

 ブランフォードにとってもうひとつの楽しみが、ニューヨークでも流行し始めたパックマン。アパートから2ブロック先にあったジャズ・クラブの「ヴィレッジ・コーナー」、そこから目と鼻の先のニューヨーク大学の「ローブ・スチューデント・センター」、あとは歩いて5分くらいのところにあったブレッカー・ブラザーズ経営のジャズ・クラブ「セヴンス・アヴェニュー・サウス」にパックマンは置かれていました。

 それらを片っ端から制覇していくのがブランフォードの楽しみでした。ぼくは留学する前にさんざん遊んでいたから、ニューヨークにきてまでやるつもりはなかったんです。しかしブランフォードと通りで偶然出会ったときは、時間があればよく一緒にやりにいったものです。懐かしいなぁ。

 とくに「セヴンス・アヴェニュー・サウス」はパックマン好きのミュージシャンのたまり場でした。このクラブは1階がバーで、2階がライヴ・スペースになっていました。パックマンが置いてある1階にいるだけなら、入場料なしで上から漏れてくる生演奏も聴けます。いいでしょ

 だからブランフォードとぼくは、ブレッカー・ブラザーズをはじめ、ジャコ・パストリアスやステップス・アヘッドなどの演奏に耳を傾けながらパックマンに興じたことも再三でした。この光景、いま考えるととてつもなく贅沢というか、ジャズ・ファン冥利に尽きます。

 そんなある日、ブランフォードがぼくに頼みごとをしてきました。弟のバンドでジャパン・ツアーをすることになったから、ある日本語を教えてほしいと。女性の口説き文句でも聞きたいのかと思っていたら、なんのことはありません。「マクドナルドはどこですか?」と「ゲーム・センターはどこですか?」というから拍子抜けです。それでも彼は発音記号までメモして真剣そのものでした。

 こんな思い出話を次回の「ミート・ザ・スター」のコーナーではフィーチャーしようと思っています。

 あれから30年近くが過ぎました。練習嫌いだったブランフォードはいまや真面目に練習しています。「ブルーノート東京」の楽屋でもメトロノームに合わせてフレージングの練習を一所懸命にしていました。変われば変わるものです。マクドナルドのシェイクもいまは飲みません。食べ物に気を使うブラちゃんになっていました。

 ぼくはやんちゃなブラちゃんも好きですけど、真面目なブラちゃんも大好きです。いいひとがぼくの隣人だったことに感謝しています。

#011 2010-03-17 となりのブランフォード2

 そうそう、これは視聴者プレゼントです(サインが見えますか?)。どんどん応募してください。放送前でも構いません。

 それから、いよいよPCでも「Jazz Conversation」が聴けるようになりました。次回の放送が記念すべき第1回目になります。東京、神奈川、千葉、埼玉にお住まいもしくはお立ち寄りのかた、よろしくお願いします。