1/4 Tokyo Scene avec RJHH #5

2019年1月4日 / Category:Entry

Tokyo Scene avec RJHHReal Japanese Hip Hop#5

ボンソワール ル・ジャポン、ボンソワール(=こんばんは)東京。新年明けましておめでとうございます。2019年、年が明けてまたこうしてここで皆さんと音楽を聴く時間を共有できてとても嬉しいです。今夜も約30分間Tokyo Scene avec Real Japanese Hip-hopと共にお過ごしください。

Yurika、Hang、Pumpkin・・・ほか、ご存知のアーティスト、今夜の放送が貴方にとっての何かしらが変わるきっかけになるかもしれないアーティスト、Real Japanese hiphopクルーみんなでセレクトしてご紹介していきますね。

2018年は量・質共に聴き応えのあるアルバムのリリースが続く実り豊かな一年でした。協力を賜ったアーティスト、マネージメント、関係者各位、realjapanesehiphop.com読者、SNSフォロワー、リスナーの皆様のおかげでキュレーションの内容・スピードのグレードアップ、貴重なインタビューが実現できました。Tokyo Scene との出会いにもありリスナーのみなさんとつながる機会にも恵まれました。Real Japanese hiphopクルー一同、心からお礼申し上げます。今年もよろしくお願い致します。2019年はRJHH LIVE PARTY、コンサート、ショウケース、そのほかサプライズプロジェクトも控えています。realjapanesehiphop.comの方でも随時お知らせしていきますね。

M① YURIKA / LazY CrazY BabY feat. Kick a Show

彼女は若くしてhiphopカルチャーシーンで活動を始めたアーティストでRJHHはファーストアルバムの頃から追っていました。昨年10月に渋谷で出会えてインタビューが叶い、その軌跡、二枚のアルバムThe Ordinaries of LifeAdiantumについても話を伺えました。その模様はrealjapanesehiphop.comで公開されています。

ではここでフランスの女性ラッパーPumpkinをご紹介したいと思います。六年前に彼女の存在を知りました。boom bap、jazz、エレクトロニカの音楽性を自由自在に行き来しながら、最も本意に近く最も曲に相応しい言葉を効果的に置いていく本物のリリシストで、ポエトリー・フレンチラップを知る上で欠かせない一人といえます。今夜はExamen de Physique feat. TYを聴いていただきます。

続いてお聴きいただくもう一組必聴のグループDS455(ディーエス・フォーダブルファイブ)を紹介。 DS455は、MCのKayzabroとDJ/プロデューサー、ミュージックシーンのレジェンドDJ PMX、二人のGFunkモンスターが出会ってしまい1989年横浜で結成されたヒップホップユニットです。Ride in Peace feat. Two-J & Iz. は2004年にリリースされたセカンド・アルバムSUMMER SWEETZ』収録曲で、聴く度に様々な夏の思い出に最高の気分で浸ることができるという僕にとって特別な曲です。皆さんにとってもそんな曲になるような気がして今日かけることにしました。昨年DJ PMXに念願かなって会いに行ったとき、「彼らのサウンドは横浜の風そのものだったんだ」と肌で感じることができました。2000年代ベストのDuoといえるし、『SUMMER SWEETZ』は2010年代最後の年にも聴いてもわくわくするマストアルバムといえると思います。

M② Pumpkin – Examen de Physique feat. TY

M③ DS455 – Ride in Peace feat. Two-J & Iz.

次に二曲続けてお聴きいただく一曲目は、HANG & 唾奇 – amefeat. MuKuRo (PARKGOLF Remix)メロウで美しいメロディー、なのになんでこんなにヒップホップの信憑性やエネルギーを感じられるのか。繰り返し聴いてしまう曲です。

HANGは下ネタ何ネタを発しても憎めないオーディエンスの和顔を集めるSonny boy、バスタ要素を感じさせるドライ系”ハスキー声”を持っていて表現も上手いと思います。

唾奇のラップはコンスタントで安定性があって流石です。ただ流暢なラップなのではなく、同輩もヘッズもたまたま聴いてしまったオーディエンスも彼のMCに求心してしまうラップです。ギアとしてのTATOOではなく、泥水をすするような境遇から意気軒高へとシフトチェンジするために身をもがき生き延びた時代があると刻まれてしまう彫りのようなものが視えるのですが、唾奇の場合リリックで生い立ち高言しているわけではありません。なのにタフさ篤実性、リアリティーを感じます。ギミックを並べるよりもいとおしい豊かさ、マットで優しい品格も。

この二人のヴァースのターンにノッていると、スカッとするパンチラインをキッカケにドボンと放り込まれる先は、対照的なMuKuRoの高湿潤でテンダーな声によるリリックと旋律のフック、さいこうにメロウなリフレインです。

この一連のスウィッチは、ミネラルクラスターの様なアルペジオによって見守られます。ビンテージ・シンセティックな音も効果的です。

Park Golfというプロデューサーは、その新旧機材への膨大な情報知識とマニピュレーションテクから必要な分を適応し、浸潤性の高いアーバンポップとして鳴らしつつ、三人三様の声質や武器を見事に活かすRemixに仕上げています。

続く二曲目は中川晃教 – I never say after all

シンガーソングライター、ピアノ奏者、ミュージカルアクター中川晃教。ホイットニー・ヒューストン、マイケル・ジャクソン、モータウンのアーティスト、ジャズシンガー、RnB、ジャズピアニストのレコードを少年時代から研究しまくり、ファーストアルバム『中川晃教』収録曲としてこの曲が世に出た2001年、弱冠19歳ながら、声量の調節、ブレス、リフのバリエーションとチョイス、カットのタイミング…、全てのRnB歌唱テクニックがこよなくベストで歌えてしまっています。ライブでもその緻密さと迫力は希代のハイレベルであったが故、その後ミュージカルの舞台で引く手数多になっていきました。別の軌道でキャリアを極めた今、彼の桁外れの才能の、RnBどセンターでの作品、歌声、活動を不可避的に願う声が、彼のデビュー当時の衝撃を知る一部のファンの間では今日でも根強くあります。

M④ HANG & 唾奇 – ame。feat. MuKuRo (PARKGOLF Remix)

M⑤ 中川晃教 – I never say after all

Tokyo Scene avec RJHH、今夜の放送もそろそろお別れのお時間ですが、もう一曲おつきあいください。来週もヒップホップコアからエクレクティックなサウンドまで、予測不可のラインナップをご用意して同じ曜日同じ時刻にお待ちしております。

今夜締めの曲はMARU-AI でBest Mood。2ndアルバム『MARU-AI / TRILL E.P.』収録曲です。このアルバムのExecutive Producer は前作『EEK』に引き続きDJ KENZI a.k.a BLACKBEATZ、そして新鋭DJ $ORAが担当。客演にsalvador mani、地元長野勢では精鋭RYO、OGAから長野の次世代を担うZasso Jelly、Lisa lil vinciが参加しています。MVでは新世代勢の一角を成すラッパー達が一堂に会していて、この年代ならではの輝きが見事に切り取られています。

MARUAIはF.S.P&XL VIEW NUSICに所属するヒップホップアーティストで、若やかしさだけでなく、MCとしてのセルフコントロールセンス、器用さ、力量を既に兼備してしまっていて末恐ろしい。フロウとメロディーセンスも抜群です。ジェネレーションX注目株の中でも際立った存在感と可能性をみせています。

2019年の皆さんのご多幸とご健勝を祈りながら今年も佳い音楽と不屈の魂!!Tokyo Scene avec RJHH よろしくお願いします。

M⑥ MARU-AI / Best Mood