世界不況と映画づくり
木曜日, 7 月 1st, 2010「アデル ファラオと復活の秘薬」は、軽くコミカルなタッチの作品。
なんというか、映像的な面白さが最優先で、理屈は二の次という感じです。
アデルの妹・アガットが、頭にピンを深々と刺したまま、植物状態で生きているという設定といい、天才科学者が「過去の生命を呼び戻す」研究に成功、翼手竜を復活させるという展開といい、かなり現実離れしているのは明らかでしょう。
ついでにアデル、この翼手竜をなんと乗りこなし、それを使ってパリ中を飛び回ったりするのですぞ。
リュック・ベッソン監督の作品でも、ハードな雰囲気でまとめられた「ニキータ」や「レオン」とは、かなり感触が違います。
まあ「フィフス・エレメント」なんかは、かなり「アデル」に近いと思うのですが、ベッソン監督自身、この点について面白いコメントをしているのでご紹介しましょう。
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「レオン」や「ニキータ」を制作した時は、世の中の景気が良い時期だった。
特にフランスはそうだった。皆が浮かれていたんだ。
僕はそんな社会に蹴りを入れてやりたかったし、喝を入れたかった。
でも、3,4年前から、世界中が厳しい経済状況になってきて、それに呼応して、生活も変わってきている。
僕は、今のような難しい時代には、観客に喜びとか優しさを届けたい。
沈んだ気分になっている人々を元気づけてあげたい。
そういう点では、過去の作風と比べ少し変化があると言えるだろう。
でも、それは、皆が求めていることに応じているからなんだ。
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20世紀初頭を舞台にしていても、「アデル」は現在の世界不況を踏まえた映画なんですね。
もっともベッソン監督、「不況が終わったら、また皆をノックアウトするような刺激的な作品を作ると約束するよ!」とも述べていますよ。
もうしばらく先のことになるかも知れませんが。

エジプトのアデル