砂丘にいたる道
火曜日, 9 月 7th, 2010「砂丘」を撮ったミケランジェロ・アントニオーニ監督は、イタリア出身の人。
1950年代から映画を作りはじめ、やがて国際的に高い評価を集めます。
1960年の「情事」が、カンヌ映画祭審査員特別賞。
1961年の「夜」が、ベルリン映画祭金熊賞。
1962年の「太陽はひとりぼっち」が、ふたたびカンヌ映画祭で審査員特別賞。
1964年の「赤い砂漠」が、ベネチア映画祭金獅子賞。
1966年の「欲望」が、カンヌ映画祭パルム・ドール・・・という具合。
金熊賞、金獅子賞、パルム・ドールは、それぞれの映画祭における最高賞ですから、まさに総ナメという感じです。
そして「砂丘」は、「欲望」の次にアントニオーニ監督が取り組んだ作品。
ハリウッドのメジャー・スタジオ(MGM)と組んだ大作です。
テーマは、ずばり「アメリカ」。
当時のアメリカは、ベトナム戦争やら、若者の反体制運動やらで大揺れだったわけですが、それを真っ正面から捉えようというのです。
壮大で野心的な題材、ハリウッド・メジャーの資金力、そしてアントニオーニの才能があれば、パワフルな傑作が出来上がるはずでした。
・・・ところが、どうもそうは行かなかったんですね。
1970年に公開された「砂丘」は、興行的にはまったくヒットせず、映画評論家の多くからも不評でした。
アントニオーニ監督の野心が大きすぎて、作品としてうまくまとまらなかったのです。
明日は映画の内容について書きましょう。