皆さま、おはようございます!FX編集部の田中です。
昨日29日の海外市場は、米中貿易協議の進展期待が市場全体を動かす一日となりました。ドル全面高の流れが鮮明となり、主要通貨ペアでは大きな値動きが見られています。本日も重要なイベントが控えておりますので、しっかりとチェックしていきましょう。
重要ニュース(重要度順)
【最重要】米中貿易協議で関税停止90日延長へ、ドル全面高継続
スウェーデンのストックホルムで開催されている米中閣僚級貿易協議において、8月12日に期限を迎える関税停止措置を90日間延長する方向で調整が進んでいることが明らかになりました。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが関係者の話として報じています。
28日の初日協議を経て、本日29日に再開される予定です。この報道を受けて、ドル円は東京時間午前に148.71円近辺まで上昇。その後、ロンドン時間には148.35円近辺で推移しています。
市場では関税リスクの後退によるリスクオン傾向が強まっており、安全資産とされる円からの資金流出が続いています。投資家の皆さまにとっては、トレンドの転換点として注目すべき展開ですね。
【重要】FOMC・日銀会合を控え政策据え置き予想、議長発言に注目
FRBは本日29日から30日にかけて開催されるFOMCにおいて、政策金利を4.25-4.50%で5会合連続据え置く見込みです。関税政策がインフレや雇用に与える影響を慎重に見極める姿勢を維持するとみられています。
ただし、FOMC内部では利下げ時期を巡って意見が分かれており、最低1人のメンバーが利下げを主張する可能性も指摘されています。パウエル議長の記者会見での発言内容が、今後の金融政策の方向性を占う重要な手がかりとなりそうです。
一方、日銀も7月30-31日の金融政策決定会合で政策金利据え置きの見通しが濃厚です。市場の利上げ織り込み確率は25日時点でわずか5%となっています。
日経平均続落で40,998円、利益確定売りが優勢
28日の東京株式市場では、日経平均株価が前営業日比457円96銭安の40,998円27銭で取引を終了しました。前週の日米関税合意を受けた急伸(1,637円12銭の上昇)の反動で、利益確定の売りが優勢となっています。
セクター別では、電気機器(半導体関連含む)や通信が下落した一方、自動車関連は関税懸念の後退により堅調を維持しています。アドバンテストが8.96%安、ソフトバンクグループが3.93%安となるなど、ハイテク株の調整が目立ちました。
7月31日からは本格的な決算発表ラッシュが始まりますので、企業業績の動向にも注目が集まります。
債券市場で長期金利1.555%に低下、日銀利上げ期待の反動
29日の国内債券市場では、長期金利(10年国債利回り)が前日比0.005%低い1.555%で推移しています。日銀による早期利上げへの期待が一時的に高まっていた反動で、債券買いが優勢となっています。
この日実施された2年国債入札(2兆6000億円程度)についても、市場では「順調」との評価が聞かれており、相場の下支え要因となっています。
今後の注目ポイント
本日(29日)
- 米中貿易協議2日目の結果発表
- FOMC初日の議論動向
- 米国6月JOLTS求人件数(23:00発表予定)
明日(30日)
- FOMC政策金利発表とパウエル議長記者会見
- 日銀金融政策決定会合開始
今週後半
- 日銀政策金利発表と植田総裁記者会見(31日)
- 米国第2四半期GDP速報値
- 8月1日の新関税適用開始を控えた他国との交渉動向
編集部からのコメント
今週は間違いなく2025年後半の相場の方向性を決める重要な週となりそうです。米中貿易協議の行方とFOMC・日銀会合の結果次第では、為替相場のトレンドが大きく変わる可能性があります。
特に、ドル円については149円台への上昇余地を探る展開も予想されますが、日銀の姿勢次第では円買い戻しの動きも考えられます。リスク管理を徹底しながら、慎重にポジション運営を行っていただければと思います。
本日も一日、安全で収益性の高いトレードをお祈りしております。重要な発表がありましたら、随時更新してお伝えいたします!
FX編集部 田中








