【2025年8月05日】最新海外FX投資ニュース

皆さん、おはようございます!FX編集部の田中です。

8月最初の週明けとなる本日は、前週末の米雇用統計ショックからの市場回復が大きな話題となっています。一時は「昨年夏の悪夢再来か」と心配されましたが、企業決算の好調さが相場を支える展開となりました。

それでは、前日(8月4日)の海外市場で起きた重要なニュースを詳しく見ていきましょう。


目次

重要ニュース

【最重要】米株大幅反発!ダウ585ドル高で雇用統計ショック乗り越える

前週末の弱い雇用統計による急落後、好調な企業決算と利下げ期待が下支えとなり、NYダウが585ドル高と大幅反発しました。

4日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均が前週末比585ドル高の4万4173ドルで引けました。前週末に雇用統計の悪化を受けて500ドル超下落していたことを考えると、まさに「V字回復」と言える動きでした。

この反発の背景には、企業決算の好調さがあります。現時点でS&P500採用企業の330社が決算を発表済みですが、なんと75%の企業が市場予想を上回る業績を記録しています。過去同時期の平均65%を大きく上回る数字で、企業の底堅さを示しています。

特に注目されたのがテック大手の動向です。マイクロソフトは時価総額4兆ドルを突破し、メタも好業績とAI戦略の発表で株価が12%上昇しました。

市場では、FF金利先物で9月FOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げが約9割織り込まれており、金融緩和への期待も株価を押し上げています。

【重要】ドル売り継続!トランプ政権への不信が重荷に

9月利下げ観測の高まりに加え、トランプ大統領のBLS局長更迭がFRBの独立性への懸念を招き、ドルの上値が重い展開となっています。

為替市場では、ドル円が146円台後半で推移し、ドル安基調が継続しています。

注目されたのは、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁の発言です。同総裁は年内2回の利下げについて「適切な調整幅のようだ」としつつも、「より可能性が高いのは2回を超える利下げが必要になることだと考える」と述べました。

さらに市場の懸念材料となっているのが、トランプ大統領による米労働統計局(BLS)局長の更迭です。7月雇用統計の結果が気に入らないという理由での更迭に、市場では「今後は都合の良い数字しか出てこないのではないか」との疑念が広がっています

FRBの独立性への不安から、ドルの上値の重い地合いが続きそうです。本日発表予定の7月ISM非製造業景況指数(予想51.5)にも注目が集まります。

【注目】日銀、国債買い入れ減額ペースを緩和へ

日銀6月会合議事要旨で、国債買い入れ減額を「無理のないスピード」で進める方針が確認され、26年4月以降は減額幅を2000億円に圧縮することが明らかになりました。

本日午前に公表された日銀6月16-17日会合の議事要旨では、国債買い入れの減額ペースについて慎重な議論が行われていたことが分かりました。

大方の政策委員が「国債市場の安定に配慮しながら市場機能の改善を進めていけるよう、減額ペースを緩和すべき」との見方を示しています。具体的には、現在の月間4000億円の減額幅を、2026年4月から2027年3月は2000億円に圧縮することが決定されています。

複数の委員からは「無理のないスピードで減額を進めていくことが適当」「急すぎてもかえって調整に時間がかかる」との慎重論が示されました。

債券市場では、この慎重姿勢を好感し長期金利が1.470%まで低下しています。日銀の市場への配慮が改めて確認された形です。

【参考】日本株、昨年の暴落リスクを回避し安定推移

昨年8月の急落から1年が経過し、日本株は為替変動への耐性を高め、キャリートレードの影響も薄れて安定した上昇基調を維持しています。

TOPIXは史上最高値圏での推移を続けており、海外投資家による買い越しも7月第4週まで17週連続と、2013年以降で最長記録を更新中です。

昨年夏の急落と比較すると、現在の円や日本株の変動率ははるかに小さく、市場の安定性が増しています。この背景には、日銀の市場との対話姿勢の改善があり、キャリートレード解消リスクが軽減されたことが挙げられます。

ゴールドマン・サックスも12カ月先のTOPIX目標を3000ポイントから3200ポイントに上方修正するなど、海外勢の日本株への期待は高まっています。


今後の注目ポイント

本日(8月5日)

  • 米7月ISM非製造業景況指数(23:00発表予定、予想51.5)
  • 米3年債入札の結果

今週の主なスケジュール

  • 8月6日:米3年債入札
  • 8月7日:米新規失業保険申請件数
  • 8月8日:米7月生産者物価指数(PPI)

中期的な注目点

  • 9月FOMC会合での利下げ幅(0.25%か0.5%か)
  • 企業決算シーズン後半戦(今週も100社超が発表予定)
  • トランプ政権の経済政策運営とFRBとの関係

編集部からのコメント

今回の米株反発は、市場の底堅さを示す良い材料だったと思います。雇用統計の悪化で一時的にパニックになりましたが、企業決算の好調さという「実体経済の強さ」がしっかりと相場を支えました。

一方で、政治的な要因による市場への影響も無視できません。トランプ政権のBLS局長更迭は、統計の信頼性やFRBの独立性という根本的な問題を提起しています。投資家の皆さんも、このような「政治リスク」には十分注意を払っていただければと思います。

日本市場については、昨年の混乱を教訓にした安定性の向上が印象的ですね。日銀の慎重なスタンスも市場に安心感を与えており、当面は堅調な展開が期待できそうです。


それでは本日もお疲れさまでした!

今週も相場の変動に注意しながら、冷静な判断でトレードを進めていきましょう。何かご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお声がけください。

明日も皆さんにとって良い相場でありますように!


FX編集部 田中

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