おはようございます!FX編集部の田中です✨
本日も朝10時の定期更新をお届けします。昨日(9月2日)の海外市場は、日銀副総裁の発言と自民党の政局不安が重なって、なかなか波乱含みの展開となりました。特にドル円の動きには驚かれた方も多いのではないでしょうか。
それでは、昨日の重要ニュースを重要度順にお伝えしていきます!
重要ニュース1位:日銀副総裁発言で円急落
昨日最も注目を集めたのは、氷見野良三日銀副総裁の講演でした。北海道釧路市での講演で、副総裁は経済・物価見通しが実現すれば利上げ継続が適切との基本スタンスは維持されました。
しかし、米関税政策の影響について「これから及んでくる」「当面は大きくなる可能性の方により注意が必要」と発言されたことで、市場は早期利上げ観測を後退させました。ドル円は講演前の147円30銭付近から、午後には一時148円台まで約1.5円も上昇する展開となりました。
この円安の背景には、自民党で森山幹事長らが辞意を表明し、総裁選前倒し観測が高まったという政治的要因も重なっています。政治と金融政策、両方の不透明感が円売りを加速させた形です。
重要ニュース2位:NYダウ249ドル安の続落
昨日の米株式市場は、開始から軟調な展開となりました。米10年債利回りが約4.3%水準まで上昇したことで、金利に敏感な大型ハイテク株を中心に売りが優勢となりました。
NYダウは前日比249.07ドル安(-0.55%)の45,295.81ドルで終了。エヌビディアやマイクロソフト、アマゾンなどのテック株が下落した一方で、ジョンソン・エンド・ジョンソンやメルクなどのディフェンシブ銘柄は上昇しました。
8月ISM製造業景況指数は48.7と前月から改善しましたが、市場予想の49.0には届かず、景気回復期待が限定的だったことも株安要因となりました。この米株安は本日の日本市場にも影響を与えそうです。
重要ニュース3位:豪州GDP好調で豪ドル急騰
本日午前に発表された豪州の第2四半期GDP統計は、市場に驚きをもたらしました。前期比+0.6%(予想+0.5%)、前年比+1.8%(予想+1.6%)と、いずれも市場予想を上回る堅調な成長を記録しました。
前年比の伸び率は2023年9月以来、約2年ぶりの高水準となり、家計消費の回復や設備投資の増加が成長を押し上げました。この好調な結果を受けて豪ドルが買われ、豪ドル円は7月末以来の高値となる97円台に突破しています。
豪州中央銀行(RBA)の利下げ期待が後退する可能性もあり、今後の金融政策動向が注目されます。
重要ニュース4位:金価格が3日連続最高値更新
商品市場では、金が引き続き史上最高値を更新する展開となりました。米金融政策や通商政策への不透明感、米株安、長期金利上昇などを背景とした安全資産需要の高まりが続いています。
同時に、原油市場でも注目すべき動きがありました。米財務省がイラン産原油をイラク産と偽って販売した企業に制裁を科したことから供給懸念が高まり、WTI原油先物は一時66.03ドルと約1か月ぶりの高値を記録しました。
貴金属とエネルギー、両方の商品市場で上昇圧力が強まっている状況です。
今後の注目ポイント
- 本日23時:米7月JOLTS求人件数
予想738.2万件、前回743.7万件。雇用市場の動向を占う重要指標です。 - 明日:米8月ADP雇用統計
金曜日の雇用統計の前哨戦として注目されます。 - 自民党総裁選前倒し動向
来週8日に前倒しの是非が判断される予定で、政局の行方が円相場に影響しそうです。 - 日銀9月会合(18-19日)
氷見野副総裁の発言を受け、利上げ観測の変化に注目が集まります。
編集部からのコメント
昨日は特に日本の政治と金融政策の両面で不透明感が高まり、為替市場に大きな影響を与えました。ドル円の148円台回復は約1か月ぶりのことで、円安トレンドの再開を示唆している可能性があります。
一方で、米国の雇用統計を控えて米ドルの方向感も定まりにくい状況です。今週は重要な経済指標が続きますので、短期的な変動に惑わされず、中長期的な視点を持って相場と向き合うことが大切だと感じています。
特に政治的な要因は予測が困難ですが、ファンダメンタルズの変化をしっかりと把握して、冷静な投資判断を心がけたいものですね。
締めの挨拶
本日の市場レポートは以上です。日中の相場展開によっては追加情報もお届けする予定ですので、引き続き当サイトをチェックしていただければと思います。
皆様の投資判断の一助となれば幸いです。今日も良い取引日をお過ごしください!
FX編集部 田中








