【2025年09月04日】最新海外FX投資ニュース

皆さま、おはようございます!FX編集部の田中です。

昨日の海外市場は、米雇用市場の鈍化を示すデータが相次いで発表され、投資家の注目を集める一日となりました。特にJOLTS求人件数の大幅な減少により、FRBの利下げ観測が一段と高まり、為替や株式市場に大きな影響を与えています

ドル円は一時円高方向に振れましたが、その後は148円台で推移。一方で米ハイテク株の上昇が好材料となり、リスクオンの流れも見られました。本日も重要な経済指標の発表が控えており、市場の注目度は高まっています。


目次

米JOLTS求人件数が大幅減少、利下げ観測が95%まで上昇

米7月JOLTS求人件数が718.1万件と予想を大幅に下回り、9月FOMCでの利下げ確率が95%に上昇

米国労働統計局が発表した7月のJOLTS求人件数は718.1万件となり、6月の735.7万件から大幅に減少いたしました。この数値は市場予想を大きく下回り、2023年9月以来の最低水準となっています。

特に注目すべきは、失業者1人当たりの求人件数が0.992件と1件を下回ったことです。パンデミック前は1.2件程度でしたので、労働市場の需給バランスが明らかに悪化していることがわかります。

ヘルスケア、小売、エンタテインメント部門での求人減少が顕著で、消費者の裁量的支出の控えが労働市場にも影響を与えている状況です。この結果を受けて、CMEのFedWatchツールによる9月FOMC利下げ確率は95%まで上昇しています。

投資家の皆さまにとっては、明日の雇用統計がより重要な意味を持つことになりそうです。


日経平均が641円高の大幅反発、金融株が牽引役に

日経平均が641円38銭高で終了し、米ハイテク株高と金利上昇一服を受けてリスクオンの流れが加速

本日の東京株式市場では、前日の米ナスダック指数の218ポイント高を好感して買い戻しが優勢となりました。日経平均は42,580円27銭で取引を終了し、2日ぶりの大幅反発となっています。

特に印象的だったのは、東証33業種中29業種が上昇したことです。中でも銀行業が上昇率トップとなり、国内外の金利上昇一服が安心材料として受け止められました。

個別銘柄では、ソフトバンクグループやアドバンテスト、フジクラなどが大幅高となり、日経平均の押し上げに大きく貢献いたしました。売買代金も4兆3,217億円と活発な取引が続いています。

データセンター関連の電線株への物色も目立っており、AI関連への投資熱が再び高まっている印象を受けます。


30年国債入札で最高落札利回り3.277%を記録

日本の30年国債入札で過去最高水準の利回りとなったが、入札は無難に消化され市場の警戒は後退

本日実施された30年利付国債の入札では、最高落札利回りが3.277%となり、発行開始以来の最高水準を記録いたしました。発行額は7,000億円で、平均落札利回りは3.249%でした。

事前に市場では「厳しい入札になるのでは」との懸念が広がっていましたが、応札倍率は過去12カ月平均並みとなり、想定されたほど悪い結果にはなりませんでした。

入札結果を受けて長期国債先物は上げ幅を拡大し、新発30年債利回りは3.24%まで低下しています。長期金利も1.605%に低下し、債券市場の緊張感は一時的に和らいでいます。

ただし、日本の財政状況への懸念や政局不安は根深く、今後の国債入札動向には引き続き注意が必要です。


ニデック株がストップ安、新たな会計処理問題で混乱

ニデックが不適切会計処理の疑いで第三者委員会を設置し、株価は22%下落のストップ安となった

ニデックは昨日、本体およびグループ会社において不適切な会計処理の疑いが発覚したため、第三者委員会を設置すると発表いたしました。

同社によると、経営陣の関与または認識の下で、資産の過大計上や損失の過小計上の可能性があるとのことです。既にイタリア子会社の貿易取引問題で調査を進めていましたが、それとは別の新たな問題が浮上した形となります。

この発表を受けて株価は22%下落のストップ安となり、日経平均への押し下げ効果は約38円に達しました。企業ガバナンスへの市場の目は厳しさを増しており、他の製造業企業への波及効果も懸念されます。

投資家の皆さまには、個別銘柄への投資において企業の内部統制体制をより慎重に評価することの重要性を改めて感じさせる出来事です。


今後の注目ポイント

本日の重要指標

  • 21:15 米8月ADP雇用統計
  • 21:30 米7月貿易収支
  • 23:00 米8月ISM非製造業景況指数

明日以降の注目材料

  • 9月5日:米8月雇用統計(最重要)
  • 9月7日:OPECプラス会合
  • 9月18日:FOMC政策金利発表

昨日のJOLTS求人件数の結果を踏まえると、本日のADP雇用統計と明日の雇用統計がより重要な意味を持ちます。労働市場の鈍化がさらに確認されれば、FRBの利下げ観測はさらに強まる可能性があります。


編集部からのコメント

昨日は労働市場の変化を示すデータが相次いで発表され、投資環境の転換点を感じさせる一日でした。

特にJOLTS求人件数の大幅減少は、これまで堅調だった米労働市場にも変化の兆しが見えてきたことを示しています。投資家の皆さまにとっては、金融政策の転換期における投資戦略の見直しが重要になってきそうです。

一方で、日本株の大幅反発は、海外投資家の買い戻しが入りやすい環境にあることを示しており、適切なタイミングでの投資機会を見極めることが大切だと感じています。

リスク管理を徹底しつつ、変化する市場環境に柔軟に対応していきましょう。


本日も一日お疲れさまでした

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

明日の雇用統計は非常に重要な指標となりますので、引き続き市場動向にご注意ください。何かご質問やご意見がございましたら、お気軽にお声かけくださいね。

それでは、良い一日をお過ごしください♪


FX編集部 田中

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