おはようございます!FX編集部の田中です。今週もお疲れさまです。
週明けの海外市場は、米政府機関閉鎖リスクへの警戒感が高まる中、投資家心理がやや慎重になった一日でした。NYダウは前週末から続く政治的不透明感で軟調な展開となり、為替市場ではドル円が149円台で推移しています。今週は重要なイベントが目白押しですので、しっかりチェックしていきましょう。
重要ニュース① 米政府閉鎖リスク高まる、10月1日から一部機関停止の可能性
米議会では2026会計年度のつなぎ予算案を巡る協議が行き詰まっており、10月1日から一部政府機関が閉鎖される可能性が高まっています。共和党は上下院で過半数を握っているものの、上院で法案可決に必要な60票を確保するには民主党の協力が不可欠です。
しかし、民主党側は共和党が最近実施した医療費削減措置の撤回を条件として要求しており、交渉は平行線をたどっています。トランプ大統領は29日に与野党の議会指導部との会談を予定していますが、合意に至るかは不透明な状況です。
市場関係者が特に懸念しているのは、政府閉鎖により10月4日発表予定の9月雇用統計が延期される可能性です。この場合、10月1日発表のADP雇用者数がFRBの金融政策判断により重要な指標となる見込みです。
投資家の皆さまには、政府閉鎖が短期間にとどまれば経済への影響は限定的という過去の経験則もありますが、市場のボラティリティには十分ご注意ください。
重要ニュース② 金価格が史上最高値圏、米利下げ観測と地政学リスクで安全資産需要
貴金属市場では、金価格が史上最高値圏での推移を続けています。NY金先物の中心限月は3,759ドル台で取引され、東京商品取引所でも金先物が一時1グラム18,369円の最高値を更新しました。
金価格上昇の背景には、FRBの追加利下げ観測の継続があります。26日発表の8月PCEデフレーターが市場予想通りの結果となったことで、年内あと2回の利下げ観測が約80%織り込まれている状況です。金利の付かない資産である金にとって、低金利環境は追い風となります。
また、米政府閉鎖リスクや地政学的緊張の高まりも、安全資産としての金への需要を支えています。年末年始の実需期を控えていることも、価格上昇を後押しする要因の一つです。
金関連の投資をお考えの方は、ドル建て価格の動向と併せて、円建て価格への為替影響も考慮されることをお勧めします。
重要ニュース③ ドル円150円攻防戦、心理的節目前で失速も下値は限定的
為替市場では、ドル円相場が注目の150円台乗せを前に足踏み状態が続いています。26日の取引では一時149.95円まで上昇し、心理的節目の150円に迫りましたが、そこから失速して149円台での推移となりました。
背景には、26日発表の8月PCEデフレーターの結果があります。前年比2.7%と市場予想通りの伸び率となったことで、「FRBの追加利下げを思いとどまらせるほどの高い数値ではない」との見方が広がり、ドル売り要因となりました。
一方で、日銀の野口審議委員が年内の追加利上げ可能性に言及したことで、日米金利差縮小観測から円買いが進んだ面もあります。
市場関係者の間では、「年内2回利下げが約80%織り込まれている現状では、ドルの下値は限定的」との見方が多く、ドル円は149円台を中心とした値動きが予想されています。トレーダーの皆さまは、150円の節目突破のタイミングに注意を払っていただければと思います。
重要ニュース④ ユーロ円が175円台接近、史上最高値更新への期待高まる
クロス円相場では、ユーロ円が注目を集めています。26日の取引では174円台後半まで上昇し、2008年7月につけた史上最高値175.43円への接近が話題となっています。
ユーロ円の上昇要因は複合的です。ユーロドルが1.17台を回復する中で、円安基調が継続していることが主な背景となっています。特に、ECBの金融政策が米国ほど緩和的でないとの見方から、ユーロの相対的な強さが際立っています。
市場では「ユーロ円は目立った調整を入れずに上昇を続けており、史上最高値の更新は時間の問題」との見方が多数を占めています。ただし、高値圏での利益確定売りには注意が必要です。
クロス円取引をされている方は、ボラティリティの高まりに備えたリスク管理を心がけていただければと思います。
今後の注目ポイント
今週の重要イベント:
- 10月1日(火) 米ADP雇用者数(政府閉鎖時の代替指標として重要度アップ)
- 10月4日(金) 米9月雇用統計(発表可否に注目)
- 10月4日(金) 自民党総裁選投開票
為替市場の焦点:
- ドル円150円台突破のタイミング
- ユーロ円史上最高値更新の可能性
- 米政府閉鎖が為替市場に与える影響
株式市場の注目点:
- 政府閉鎖リスクによる米国株への影響
- 自民党総裁選関連銘柄の動向
- 四半期末・月末要因による資金フロー
編集部からのコメント
今週は本当にイベント盛りだくさんの一週間になりそうですね。特に米政府閉鎖の行方は、単に政治的な問題にとどまらず、重要経済指標の発表スケジュールにも影響を与える可能性があります。
個人的には、雇用統計の発表可否が今週最大の焦点だと考えています。万が一延期となった場合、ADP雇用者数の重要性が一気に高まりますので、普段以上に注意深く見守る必要がありそうです。
また、ドル円の150円攻防戦も見逃せません。心理的節目を突破すれば、一気に上値を試す展開も考えられますが、政治的不透明感がどこまで重しになるか、注意深く観察していきたいと思います。
皆さまも、今週はいつも以上にニュースフローにご注意いただき、リスク管理を徹底してお取引いただければと思います。
それでは、今週も安全で収益性の高いトレードができますよう、心よりお祈りしております。また明日の朝にお会いしましょう!
FX編集部 田中
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