おはようございます!FX編集部の田中です
週明けの月曜日、皆さまいかがお過ごしでしょうか。週末は相場から離れてゆっくり過ごされた方も多いかと思います。
さて、前週末の海外市場では米国株が続落し、NYダウは309ドル安となりました。FRB高官からの慎重発言が相次ぎ、12月の利下げ観測が後退したことが主な要因です。本日の東京市場では日経平均が一時500円超の下落となり5万円の節目を割り込む場面もありましたが、半導体株への買い戻しで下げ幅を縮小しています。
それでは、前週末から本日にかけての重要なニュースをお届けします。今週は注目の経済指標発表が控えていますので、しっかりチェックしていきましょう!
本日の主要ニュース
【最重要】日本の7-9月期GDP、6四半期ぶりマイナス成長
本日午前8時50分、内閣府から発表された2025年7-9月期の実質GDP速報値は、前期比0.4%減、年率換算で1.8%減となりました。2024年4-6月期以来、実に6四半期ぶりのマイナス成長です。
市場予想は年率2.4%減でしたので、結果としては予想よりやや良好でしたが、日本経済の減速傾向は明確になったと言えます。主な下押し要因は、自動車関連を中心とした輸出の減少と住宅投資の低迷です。個人消費も力強さを欠く状況が続いています。
一方で、設備投資は堅調さを維持しており、完全な景気後退には至っていない状況です。高市政権による17兆円規模の経済対策が今後の成長を下支えできるかが焦点となります。
為替市場への影響は限定的で、ドル円は154円台半ばで推移しています。日銀の早期利上げ観測がやや後退したことで、むしろ円安方向への圧力が継続する展開となっています。
📌今後の注目点
10-12月期以降、経済対策の効果がGDPにどう反映されるか、また12月の日銀金融政策決定会合での判断に影響を与える可能性があります。
【最重要】日本の長期金利が17年半ぶり高水準1.73%、財政懸念が拡大
本日の東京債券市場で、長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが一時1.730%まで上昇しました。これは2008年6月以来、実に17年半ぶりの高水準です。
背景には、高市政権が近く策定する17兆円規模の経済対策に伴う財政拡大への懸念があります。債券市場では特に超長期債の売りが強まり、20年物国債の利回りは2.745%と26年ぶりの高水準に達しました。前週末の米長期金利上昇(4.15%付近)も追随する形で影響を与えています。
長期金利の上昇は、住宅ローン金利の上昇や企業の資金調達コストの増加につながる可能性があり、今後の経済活動に影響を及ぼすことが懸念されます。
投資家の皆さまにとっては、金利上昇局面では債券保有による評価損のリスクが高まりますので、ポートフォリオの見直しを検討される際の重要な判断材料となります。
📌今後の注目点
日銀が長期金利の上昇をどこまで容認するのか、また12月の金融政策決定会合で早期利上げに踏み切る可能性があるかに注目が集まります。
【重要】FRB高官の意見割れ、12月利下げ観測が大きく後退
前週末14日、複数のFRB高官が金融政策について発言し、12月FOMCでの追加利下げを巡る見方が分かれました。
カンザスシティ連銀のシュミッド総裁は「追加利下げが労働市場の亀裂を修復する効果は限定的」「2%の物価目標へのコミットメントが疑問視される中での利下げは、インフレに長期的な影響を与える可能性がある」と慎重姿勢を強調しました。
ダラス連銀のローガン総裁も「インフレ率が予想より速いペースで低下している、あるいは労働市場で見られた緩やかな冷え込み以上のものが生じているという説得力のある証拠が得られない限り、追加利下げを支持するのは難しい」と述べています。
一方、ミラン理事は「データは利下げを支持している」とハト派的な見解を示すなど、FRB内部でも意見が割れている状況です。
CMEのFedWatchツールによると、12月FOMCでの利下げ織り込み度は40%台まで低下しており、市場は利下げ見送りの可能性を強く意識し始めています。
この影響で米長期金利は上昇に転じ、10年債利回りは4.14%付近に。ドル買いが進み、ドル円は153円台から154円台半ばまで回復しました。NYダウは309.72ドル安(-0.65%)の47,147.48ドルで2営業日連続の下落となっています。
📌今後の注目点
米政府機関の一部閉鎖が終了したことで、今週以降に遅延していた9月の雇用統計など重要な経済指標が順次発表される予定です。これらのデータが12月FOMCの判断材料となります。
日経平均は小幅続落、一時5万円割れも半導体株に買い戻し
本日の東京株式市場で日経平均株価は続落して始まり、前週末の米株安の影響を受けて取引序盤には一時500円を超える下げとなりました。節目の5万円を割り込む場面もあり、投資家心理の悪化が懸念されました。
しかし、後場に入ると半導体関連株を中心に買い戻しが入り、下げ幅を大きく縮小。終値は前週末比52円62銭(0.10%)安の5万323円78銭と小幅な下落にとどまりました。
朝方の急落時には為替市場でも円買いが進行し、ドル円は一時153.61円まで下落しましたが、株価の下げ止まりとともに154円台半ばまで回復しています。
市場参加者の間では、AI関連株の高値警戒感がある一方で、選別的な買いが入る展開となっており、全面安にはなっていない点が注目されます。
📌今後の注目点
今週19日に予定されているエヌビディアの決算発表が最大の焦点です。AI関連株のけん引役であるエヌビディアの業績次第では、日本のハイテク株にも大きな影響を与える可能性があります。
金価格が続落、原油は小反落で60ドル割れ寸前
本日の商品市場では、金価格が続落しました。国内金先物の中心限月は前週末比520円安い1グラム2万700円となっています。
米FRBが12月のFOMCで追加利下げを見送るとの観測が広がり、実質金利の上昇が金の投資魅力を低下させています。金利のつかない金は、金利上昇局面では相対的に魅力が低下するため、売り圧力が強まる傾向があります。
一方、WTI原油先物は時間外取引で1バレル59.49ドル(-0.60ドル、-1.00%)と小反落しました。前週末はウクライナによるロシア石油輸出拠点への攻撃報道で一時上昇しましたが、供給懸念が一服し利益確定売りが優勢となっています。
原油価格が60ドルを割り込むかどうかは、エネルギー関連企業の収益見通しにも影響を与えるため、今後の動向に注意が必要です。
📌今後の注目点
金価格は12月FOMCの政策判断と米ドルの動向に左右されます。原油はOPEC+の生産政策やウクライナ情勢、中国経済の回復具合が価格を左右する要因となります。
今週の注目ポイント
重要経済指標
- 11月17日(月)22:30 米11月NY連銀製造業景気指数(前回:10.7)
- 11月18日(火)23:15 米鉱工業生産指数
- 11月19日(水) エヌビディア(NVDA)決算発表 ⚠️最重要
為替の見通し
ドル円予想レンジ:152円~155円
- サポート:153.92円(日足一目均衡表・転換線)
- レジスタンス:155円台
米政府機関の閉鎖が終了し、遅延していた経済指標が今週から順次発表されます。特に9月の雇用統計など、FOMCの判断材料となるデータに注目が集まります。
市場の雰囲気
米国では12月利下げ観測が後退し、ドル高基調が継続する見込みです。一方、日本では財政拡大による長期金利上昇が円安要因として作用しており、当面はドル円の下値が堅い展開が予想されます。
編集部からのコメント
本日発表された日本のGDPマイナス成長は、市場予想よりは良好でしたが、日本経済の減速傾向は明確になりました。一方で、17兆円規模の経済対策による財政悪化懸念が長期金利を押し上げており、政策のジレンマが浮き彫りになっています。
投資家の皆さまにとっては、金利上昇局面での資産配分の見直しが重要なテーマとなります。債券から株式へのシフトを検討される際には、今週のエヌビディア決算やFRB高官の追加発言に注目しながら、慎重に判断されることをお勧めします。
また、為替市場では日米の金融政策の方向性の違いが明確になりつつあり、ドル円は当面154円~155円のレンジで推移する可能性が高いと見ています。ただし、12月FOMCや日銀会合の結果次第では大きく動く可能性もありますので、ポジション管理には十分ご注意ください。
それでは、本日も良い取引を!
今週は重要イベントが目白押しです。特にエヌビディアの決算は市場全体に大きな影響を与える可能性がありますので、しっかりとリスク管理をしながら臨んでいきましょう。
何か気になることがありましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。皆さまの投資が実りあるものとなりますように✨
次回更新は明日11月18日(火)10:00を予定しています。
FX編集部 田中
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