【2025年12月13日】最新海外FX投資ニュース

おはようございます!FX編集部の田中です。

昨日12日の海外市場は、前日のFOMC決定を受けて投資家心理が揺れる展開となりました。米国株式市場はハイテク株を中心に売りが優勢となり、NYダウは245ドル安と3日ぶりに反落しています。為替市場では、ドル円が155円台で一進一退の動きを見せる中、来週の日銀会合への注目が高まっています。

それでは、本日も海外の重要ニュースをしっかりチェックしていきましょう。


目次

本日の重要ニュース

FRB、3会合連続で0.25%利下げも「タカ派」な内容に市場動揺

FRBが予想通り0.25%利下げを決定しましたが、2026年の利下げ見通しを1回に削減し、3名の委員が反対票を投じる異例の展開となりました。

米連邦準備理事会(FRB)は12月10~11日のFOMC(連邦公開市場委員会)で、政策金利を0.25ポイント引き下げ、3.50~3.75%とすることを決定しました。これで9月から3会合連続の利下げとなります。

しかし、今回の内容は市場にとって「タカ派的」と受け止められました。最も注目すべきは、3名の委員が今回の決定に反対票を投じたことです。カンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁とシカゴ地区連銀のグールズビー総裁が金利据え置きを主張し、ミラン理事は0.50%の利下げを主張しました。FOMCでこれほど意見が割れるのは極めて異例です。

さらに、政策金利の見通しを示す「ドットチャート」では、2026年に実施される利下げがわずか1回(0.25%)のみという予想が示されました。前回9月時点では2回の利下げが見込まれていましたので、明らかにペースが鈍化する見通しとなっています。

パウエル議長は記者会見で「金融政策は会合ごとに判断していく」と述べ、利下げの一時停止を強く示唆しました。一方で「次の動きが利上げになる可能性は低い」とも発言しており、少なくとも利上げへの転換はないという安心材料も提供しています。

📈市場の反応

  • 米国株:NYダウは11日に最高値更新後、12日は245ドル安(-0.51%)
  • 為替:ドル円は155円台で推移、タカ派的内容がドルを下支え
  • 債券:米長期金利は利下げペース鈍化観測から上昇

投資家の皆様にとっては、今後のFRBの動きがより予測しづらくなったと言えます。来年の金融政策は経済指標次第という状況ですので、雇用統計やCPIなどのデータに一層注目が集まりそうです。

情報源: Reuters


日銀12月会合で利上げほぼ確実、市場予想は80~90%

日銀が12月18~19日の金融政策決定会合で11カ月ぶりの利上げを実施し、政策金利を0.50%から0.75%へ引き上げる可能性が極めて高まっています。

来週に迫った日銀の金融政策決定会合ですが、市場では利上げがほぼ確実視されています。複数のエコノミスト調査では全員が利上げを予想しており、金利先物市場でも80~90%近く織り込まれている状況です。

実現すれば、政策金利は0.75%となり、1995年以来約30年ぶりの高水準となります。これは日本経済にとって大きな転換点と言えるでしょう。

利上げ観測が高まった背景

  1. 植田総裁の前向き発言:12月上旬の講演で「経済・物価の見通しが実現していけば、それに応じて政策金利を引き上げていく」と明言
  2. 堅調な賃上げ見通し:2026年春闘でも十分な賃上げが期待できると日銀が判断
  3. トランプ関税の影響限定的:当初懸念された大規模関税の日本経済への打撃が想定より小さいとの見方

今後の利上げペース エコノミストの間では、今回の利上げ後も継続的に金利を引き上げていくとの見方が大勢です。最も多い予想(64%)は**「半年に1回程度」のペースで、次点(21%)は「1年に1回程度」となっています。最終的には中立金利とされる1.5%台半ばを目指す**という見通しもあります。

📈市場の反応

  • 為替:ドル円は日米金利差縮小観測から155円台で推移
  • 株式:日経平均は12日に687円高も、51,000円の壁を意識
  • 債券:日本の長期金利(10年国債利回り)が2%に接近

ただし、利上げが実施されても円高が大きく進むとは限りません。日本の財政悪化懸念が円売り圧力として働いているため、為替市場の反応は複雑になる可能性があります。トレーダーの皆様は、会合後の植田総裁の記者会見内容にも注目してください。

情報源: Bloomberg / 野村證券


ブロードコム株11.4%急落、AI期待に届かず米ハイテク株全面安

半導体大手ブロードコムの決算がAI関連売上見通しで高い市場期待に届かず、株価が11.4%急落し、AI関連株全体に売りが波及しました。

米国の半導体大手ブロードコムが12月11日夕(米国時間)に発表した決算が、市場に波紋を広げています。決算内容自体は好調だったにもかかわらず、株価は11.4%の急落となりました。

決算の内容

  • 売上高:180.0億ドル(前年同期比+28%)→ 市場予想174.7億ドルを上回る
  • 調整後1株利益:1.95ドル → 市場予想1.86ドルを上回る
  • 次期売上高見通し:約191億ドル → アナリスト予想185億ドルを上回る

数字だけ見れば申し分ない内容です。しかし、ホック・タンCEOがアナリストとの電話会議で語った内容が投資家を失望させました。AI製品の受注残が730億ドル(約11兆3500億円)あり「今後6四半期にわたって出荷される」「これは最低ラインだ」と説明しましたが、この成長ペースが市場の高い期待に届かなかったのです。

波及効果 ブロードコムの急落は、AI関連株全体に売りを波及させました。エヌビディア、AMD、クアルコムなど他の半導体株も軒並み下落し、ナスダック総合指数は1.69%安となっています。「AIバブル」への懸念が再燃した形です。

📈市場の反応

  • 米国株:NYダウは245ドル安、ナスダックは398ポイント安
  • 日本株:13日の東京市場で半導体関連株(アドテスト、東エレク、ディスコ)が下落
  • センチメント:AI投資の持続可能性に疑問符

AI関連株は今年大きく上昇してきただけに、期待値が非常に高くなっています。少しでも予想を下回ると大きく売られる状況は、今後も続く可能性があります。ポートフォリオにAI関連銘柄を多く組み入れている方は、リスク管理を改めて見直す良いタイミングかもしれません。

情報源: Bloomberg / 日経新聞


日経平均3日ぶり反発687円高、TOPIXは最高値更新

日経平均株価は前日の米株高を受けて687円高と3日ぶりに反発し、TOPIXは過去最高値を更新しました。金融株を中心に幅広い買いが入っています。

12月12日の東京株式市場は、前日の米国株高の流れを引き継ぎ、幅広い銘柄に買いが入りました。日経平均株価は前日比687円73銭(1.37%)高の50,836円55銭で終了し、3日ぶりの反発となりました。

さらに注目すべきは、東証株価指数(TOPIX)が66.59ポイント(1.98%)高の3,423.83と、12月4日につけた最高値を更新したことです。TOPIXは機関投資家が運用の指標としている指数ですので、この最高値更新は日本株全体の底堅さを示しています。

上昇を牽引したセクター

  • 金融株(銀行・保険):三井住友FG、東京海上などが大幅高
  • 繊維株:東レなどが上昇
  • 自動車株:トヨタなども堅調

東証プライム全体では、値上がり銘柄数が**1,382(全体の85%)**と圧倒的多数を占め、市場全体が買い優勢だったことが分かります。

上値を抑えた要因 ただし、日経平均は一時51,000円台に乗せる場面もありましたが、この節目を超えると利益確定売りが発生し、伸び悩みました。来週の日銀金融政策決定会合や重要な米経済指標の発表を控えて、投資家が慎重姿勢を強めているようです。

📈市場の構造

  • 売買代金:6兆4,264億円(活発な商い)
  • 値上がり銘柄:1,382(85%)
  • 値下がり銘柄:188(12%)

年末に向けて、日本株は堅調な地合いを維持できるでしょうか。来週の日銀会合の結果次第では、大きく動く可能性もありますので、引き続き注意深く見守っていきたいと思います。

情報源: 日経新聞


NY原油続落で57ドル台、金は10月下旬以来の高値

原油先物は2026年の供給過剰観測から続落し57ドル台まで下落、一方で金は安全資産需要から10月下旬以来の高値を更新しました。

12月12日のNY商品市場では、エネルギーと貴金属が対照的な動きを見せました。

原油市場 WTI原油先物1月限は前日比0.16ドル安(-0.28%)の1バレル57.44ドルで終了し、2日連続の下落となりました。原油価格は年初から大きく下落しており、2026年の供給過剰観測が重しとなっています。

下落要因:

  • OPECプラスの減産解除見通し
  • 米国シェールオイルの増産観測
  • 世界経済の減速懸念による需要不安

金市場 一方、NY金先物は0.35%高で終了し、10月下旬以来の高値を記録しました。地政学的リスクの高まりやFRBの利下げ継続観測が、安全資産としての金への需要を支えています。

興味深いのは、銀1オンスの価値が45年ぶりに原油1バレルより高くなったという歴史的な状況です。これは原油の下落と貴金属の上昇が同時に進んでいることを象徴しています。

📈市場への影響

  • エネルギー株:原油安を受けて軟調
  • 資源国通貨:カナダドル、豪ドルなどに下押し圧力
  • インフレ:原油安はインフレ鈍化要因として作用

原油トレーダーの皆様は、12月中旬に予定されているOPECプラス会合に注目してください。減産政策の見直しがあれば、相場が大きく動く可能性があります。

情報源: 日経新聞


今後の注目ポイント

来週は重要イベントが目白押しです。トレーダーの皆様はカレンダーにしっかりマークしておいてください。

重要イベントスケジュール

12月16日(月)

  • 日銀短観(12月調査)発表 → 日銀の利上げ判断を占う最重要指標

12月18日(水)~19日(木)

  • 日銀金融政策決定会合 → 利上げ確率80~90%、植田総裁の記者会見に注目
  • ECB理事会
  • 英中銀(BOE)金融政策委員会

12月中旬

  • 米11月雇用統計発表
  • 米11月CPI(消費者物価指数)発表 → FRBの今後の政策を占う重要指標

市場の焦点

  1. 日銀は本当に利上げするのか?
    • 市場予想は80~90%ですが、サプライズの可能性もゼロではありません
    • 利上げ後の植田総裁の会見内容が為替相場を大きく動かす可能性
  2. ドル円はどう動く?
    • 日米金利差縮小観測 vs 日本の財政悪化懸念
    • 現在の155円±1円のレンジを抜けるか注目
  3. AI関連株の調整は続くのか?
    • ブロードコムの急落が一時的なものか、トレンド転換の始まりか
    • 他のAI関連銘柄の決算発表に注目
  4. 年末ラリーは来るのか?
    • 日本株は好調だが、米国株はハイテク株の調整懸念
    • 機関投資家の年末のポートフォリオ調整に注意

編集部からのコメント

今週は本当に市場が目まぐるしく動きましたね。FRBの利下げペース鈍化、日銀の利上げ観測、そしてAI関連株の急落と、投資家の皆様にとっては判断が難しい局面が続いています。

個人的に注目しているのは、やはり来週の日銀会合です。利上げそのものはほぼ確実視されていますが、問題はその後のペースです。植田総裁が「半年に1回」のペースを示唆するのか、それとも「慎重に判断」と濁すのかで、円相場の動きは大きく変わってきます

また、米国のAI関連株については、これまで「AI=買い」という単純な構図でしたが、ブロードコムの件で投資家の目が厳しくなってきたように感じます。今後は決算内容をより精査する動きが強まりそうですね。

年末まで残り2週間あまり。ボラティリティが高まる時期ですので、ポジション管理とリスク管理を改めて見直すことをお勧めします。無理なトレードは避けて、確実に利益を積み重ねていきましょう!


締めの挨拶

本日の海外FX・投資関連ニュースは以上です。

来週は本当に重要なイベントが続きますので、このニュースレターも毎朝しっかり更新していきます。皆様の投資判断の一助となれば幸いです。

それでは、本日も良いトレードを! 週末はゆっくり休んで、来週に備えてくださいね。


FX編集部 田中

 

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