おはようございます!FX編集部の田中です。
1月8日の海外市場は、米雇用指標の好結果でドル全面高となった一方、日中関係の悪化が日本株を直撃する波乱の展開となりました。ドル円は157円台まで上昇し、年初から円安トレンドが継続しています。本日は米雇用統計の発表も控えており、市場の注目度は非常に高まっています。
それでは、昨日の重要ニュースを詳しく見ていきましょう。
本日の主要ニュース
【最重要】米雇用指標が予想上回る好結果、ドル円157円台へ上昇
米労働省が8日に発表した雇用関連指標は、市場予想を上回る好結果となりました。新規失業保険申請件数は20.8万件(予想21.2万件)と予想を下回り、米労働市場の底堅さが改めて確認されました。
さらに注目すべきは、第3四半期の労働生産性が前期比年率+4.9%と、予想の+3.0%を大きく上回ったことです。これは2023年第3四半期以来、約2年ぶりの高水準となります。企業によるAI投資の効果が生産性向上に寄与していると見られています。
これらの好指標を受けて、ドル円は156.66円から157.07円まで上昇し、年初来の円安トレンドが継続する形となりました。ユーロ/ドルは1.1680ドルから1.1643ドルへ下落し、ドル全面高の展開となっています。
金利先物市場では、1月27-28日のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げ確率が1割台に低下しており、FRBの早期利下げ観測が後退しています。
本日発表される12月雇用統計にも注目が集まっており、非農業部門雇用者数や失業率の動向が今後のドル相場を左右しそうです。
【市場への影響】 ドル買い優勢、クロス円も全面高
【注目ポイント】 本日21:30発表の米雇用統計、1月末のFOMC会合
【日本株】日経平均844円安の大幅続落、中国の対日制裁措置が重石
8日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比844円72銭(1.63%)安の51,117円26銭と大幅続落しました。
背景にあるのは、中国政府による一連の対日貿易制裁措置です。6日には軍民両用品目の対日輸出を即日禁止し、レアアース関連品目の輸出許可申請の審査も停止されました。さらに7日には、半導体製造に使用される化学物質「ジクロロシラン」への反ダンピング(不当廉売)調査の開始が発表されています。
これらの措置により、自動車・化学・鉄鋼などの日本の主力産業への影響が懸念され、海外投資家による売りが加速しました。特にレアアースは電気自動車やハイテク製品の製造に不可欠な素材であり、サプライチェーンへの影響が警戒されています。
大引けにかけては海外短期筋による先物売りも巻き込んで一段安となり、下げ幅は一時900円を超える場面もありました。東証株価指数(TOPIX)も27.00ポイント(0.77%)安の3,484.34と続落しています。
日中間の外交交渉の行方や、レアアースの代替調達先確保の動きに市場の関心が集まっています。
【市場への影響】 日本株全面安、特に自動車・半導体セクターが大幅下落
【注目ポイント】 日中外交交渉の進展、1月22-23日の日銀金融政策決定会合
【欧州】ECB副総裁「現在の金利水準は適切」、据え置き姿勢を示唆
欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は8日、スペインで開催された金融イベントにおいて、「現在の状況を考えれば金利水準は適切だ」と述べ、現行の金利水準を支持する姿勢を示しました。
ただし、「状況が変われば論理的に金融政策も変わる」とも付け加えており、経済環境次第では政策変更もあり得るという柔軟な姿勢も強調しています。
ECBは昨年12月の政策決定会合で金利を据え置いており、預金金利は2.0%、主要リファイナンス・オペ金利は2.15%となっています。昨年7月以降、4会合連続で金利が据え置かれており、利下げサイクルは一旦停止した形です。
ユーロ圏ではサービス価格の上昇により、インフレ率が中銀の目標である2%前後で推移しており、急激な利下げは難しい状況となっています。
この発言を受けて、ユーロ/ドルは1.1680ドルから1.1643ドルへ下落しました。次回の理事会は2月4-5日に予定されています。
【市場への影響】 ユーロ下落、早期利下げ期待が後退
【注目ポイント】 2月4-5日のECB理事会、ユーロ圏インフレ率の推移
【商品市場】原油先物3%超の急伸、地政学リスクで2週間ぶり高値
8日のニューヨーク原油先物市場では、WTI原油が前日比1.77ドル(3.20%)高の57.76ドル、ブレント原油が2.03ドル(3.4%)高の61.99ドルと、ともに3%を超える急伸となりました。ブレント原油は昨年12月24日以来、約2週間ぶりの高値を記録しています。
上昇の背景には複数の地政学的要因があります。まず、ベネズエラの外国大使館が米国や欧州の石油会社代表を来週にも招聘する手配を開始したことが報じられ、同国の政治情勢への注目が高まりました。
さらに、ロイズ・リスト・インテリジェンスの報告によると、ロシア行きの石油タンカーが黒海でドローン攻撃を受け、航路変更を余儀なくされたとのことです。ロシア産原油の供給不安が価格を押し上げる要因となっています。
加えて、米国の10月貿易赤字が予想を大きく下回る294億ドルとなり、米経済の底堅さが確認されたことで、原油需要の増加期待も価格を支援しました。
原油価格の上昇はインフレ再燃への懸念材料となる可能性もあり、今後の動向が注目されます。
【市場への影響】 エネルギーセクター株上昇、インフレ懸念も浮上
【注目ポイント】 ベネズエラ情勢、OPEC+の生産政策、中国の需要動向
【米株式】S&P500ほぼ横ばい、高値圏で利益確定とセクターローテーション
8日の米株式市場は、指数によって明暗が分かれる展開となりました。ダウ工業株30種平均は0.94%下落し、S&P500指数も23.89ポイント(0.34%)安の6,920.93と反落しました。一方、ナスダック総合指数は0.16%の小幅上昇となっています。
前日まで連日で最高値を更新していたダウ平均やS&P500では、高値圏での利益確定売りが優勢となりました。特にマグニフィセント7と呼ばれるハイテク大型株に売り圧力がかかっています。
一方で、原油高を受けてエネルギー関連株が上昇したほか、小型株にも買いが集まり、セクターローテーション(資金移動)が進行している様子が見られます。これは相場の裾野が広がっていることを示唆しており、健全な市場動向とも解釈できます。
ラスベガスで開催中のCES(家電見本市)への注目もあり、テクノロジーセクター全体では底堅い動きが続いています。
【市場への影響】 市場の調整局面も、構造的な強気相場は継続
【注目ポイント】 1月中旬からの企業決算発表シーズン、AI関連投資の動向
今後の注目ポイント
【本日】
- 21:30 米12月雇用統計(非農業部門雇用者数、失業率)
※市場の最注目イベント。ドル相場を大きく左右する可能性
【今週】
- 米消費者物価指数(CPI)の発表(1月中旬予定)
- 企業決算発表の本格化
【今月】
- 1月22-23日 日銀金融政策決定会合(追加利上げの可能性)
- 1月27-28日 FOMC(米連邦公開市場委員会)
- 2月4-5日 ECB理事会
【地政学リスク】
- 日中関係の推移(レアアース問題、反ダンピング調査)
- ベネズエラ情勢
- ロシア・ウクライナ紛争の影響
編集部からのコメント
昨日の市場は、米国の好調な経済指標と日中関係の悪化という、明暗が分かれる展開となりました。
特に注目したいのは、米労働生産性が2年ぶりの高水準を記録した点です。AI投資の効果が実体経済に現れ始めている可能性があり、これが本格化すれば米経済の長期的な成長力を押し上げる要因となります。ドル相場にとっては中長期的なサポート材料と言えるでしょう。
一方、日本市場では中国の対日制裁措置が大きな重石となっています。レアアースは日本の製造業にとって極めて重要な素材であり、代替調達先の確保が急務です。短期的には日本株への下押し圧力が続く可能性がありますが、政府の対応策や外交交渉の進展にも注視が必要です。
本日は米雇用統計の発表があります。市場コンセンサスを大きく上回る、あるいは下回る結果が出た場合、ドル相場は大きく変動する可能性があります。特にドル円のポジションをお持ちの方は、発表前後のボラティリティ拡大にご注意ください。
また、年初から円安トレンドが続いていますが、日銀の1月会合での追加利上げ観測も根強くあります。短期的な円安トレンドと、中期的な金融政策変更リスクのバランスを見極めながら、慎重な取引を心がけていただければと思います。
締めの挨拶
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
米雇用統計の発表を控え、市場は神経質な動きが予想されます。重要指標の発表前後は、いつも以上にリスク管理を徹底していただければと思います。
また何か気になることがございましたら、お気軽にお問い合わせください。明日も有益な情報をお届けできるよう努めてまいります。
それでは、本日も良い投資・取引を!
FX編集部 田中
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