皆さん、おはようございます!FX編集部の田中です☀️
週末に発表された米雇用統計が市場に大きな衝撃を与え、週明けの市場は「雇用統計ショック」とも呼ばれる展開となりました。日経平均は一時900円超の大幅安、ドル円も147円台まで円高が進むなど、まさに激動のスタートとなっています。
それでは、前日の主要ニュースを詳しくお伝えします。
【最重要】米雇用統計の大幅悪化で市場全体がパニック状態
8月1日に発表された7月の米雇用統計は、投資家にとって衝撃的な内容でした。非農業部門雇用者数は前月比7.3万人増と、市場予想の10.4万人増を大きく下回りました。さらに深刻だったのは、5月分が12.5万人増から1.9万人増へ、6月分が14.7万人増から1.4万人増へと、過去2か月分が合計約26万人も下方修正されたことです。
失業率も4.2%と前月から0.1ポイント上昇し、米労働市場の急速な減速を示しています。3か月移動平均では月平均3.5万人増と、コロナ禍以来約5年ぶりの低水準まで落ち込みました。
この結果を受けて、FRBの早期利下げ観測が急速に高まり、9月の利下げ開始への期待が市場で一気に拡大しています。投資家の皆さんにとっては、今後の金融政策の転換点となる可能性が高い重要な指標となりました。
【株式】日経平均が4万円割れ、900円超の大幅安
週明けの東京株式市場は、まさに「売り一色」の展開となりました。日経平均株価は前営業日比最大900円を超える下落となり、一時39,800円台まで急落。終値は40,290円(前営業日比508円安、1.25%安)で取引を終えています。
取引時間中の4万円割れは7月22日以来約2週間ぶりで、市場関係者からは「令和のブラックマンデーの再来か」との声も聞かれました。特に金利低下観測を背景に、銀行株を中心とした金融セクターが大幅安となり、相場全体の足を引っ張る形となりました。
ただし、企業業績への期待感が相場の下支え要因となり、終値では下げ幅を縮小させています。投資家の皆さんは冷静に、企業の実力と市場の過度な悲観論を見極めることが大切ですね。
【為替】ドル円が147円台前半まで急激な円高
為替市場では、米雇用統計の大幅悪化を受けてドル売り・円買いが一気に加速しました。ドル円相場は朝方に147.06円まで下落し、週末比で約3円もの大幅な円高となりました。
この動きの背景にあるのは、FRBの早期利下げ観測の高まりです。雇用市場の急激な悪化により、FRBが9月にも利下げに踏み切る可能性が高まったことで、日米金利差の縮小期待からドル安・円高が進行しています。
午後には147円台後半まで反発する場面もありましたが、市場では昨夏の金融市場の波乱を想起させる動きとして警戒感も高まっています。FXトレーダーの皆さんは、ボラティリティの高い相場が続く可能性に十分ご注意ください。
【債券】米長期金利が4.22%まで急低下
米債券市場では、雇用統計の悪化を受けて買いが殺到しました。米10年国債利回りは前日比0.15ポイント低下の4.22%まで急低下し、約1か月ぶりの低水準を記録しています。
この金利低下は、米経済の減速懸念とFRBの利下げ観測が急速に強まったことを示しています。債券投資家にとっては絶好の投資機会となった一方で、金利低下は銀行株などの金融セクターには逆風となっています。
今日5日には10年債入札が予定されており、需給面での注目が集まります。金利動向は株式市場や為替相場にも大きな影響を与えるため、債券市場の動きから目が離せません。
【商品】OPECプラス増産合意で原油価格に下押し圧力
エネルギー市場では、OPECプラスの動向が価格を左右する展開となりました。8月3日にOPECプラス有志8か国がオンライン会合を開き、9月に日量54万7000バレルの増産で合意しました。
この合意により、8か国による日量220万バレルの自主減産措置の段階的解除が継続されることになります。WTI原油先物は66ドル台まで下落し、ブレント原油も69ドル台での推移となっています。
原油価格の下落は、エネルギーコストの低下という観点では日本経済にとってプラス要因となります。ただし、エネルギー関連株への投資を検討されている方は、供給増加による価格下落リスクにご注意ください。
今後の注目ポイント
今週は以下の点に特に注目が集まります:
- 8月8日: 日銀金融政策決定会合(7月分)の主な意見公表
- 米経済指標: ISM非製造業指数など、雇用統計に続く重要指標の発表
- FRBの政策転換: 9月利下げ観測の高まりを受けた金融政策の方向性
- 日本株の下値: 3万6千円~3万9千円の下値目途への注目
編集部からのコメント
今回の雇用統計ショックは、市場参加者にとって重要な転換点となる可能性があります。米経済の減速懸念が現実味を帯びる中、投資戦略の見直しが必要かもしれません。
ただし、過度な悲観論に陥ることなく、企業業績の実態や各国中央銀行の政策対応を冷静に見極めることが大切です。ボラティリティの高い相場が予想されますが、リスク管理を徹底しながら投資機会を探していきましょう。
皆さんも体調管理にはくれぐれもお気をつけください。それでは、今日も一日お疲れさまでした!
FX編集部 田中








