皆さん、おはようございます!FX編集部の田中です。
昨晩の海外市場は、まさに「波乱の夜」でした。米財務長官の異例発言に始まり、予想を大幅に上回った米生産者物価指数、そして本日控える米露首脳会談と、投資家の皆さんにとって見逃せないニュースが続々と飛び込んできました。
日本時間の夜中にドル円が一時147円台まで円安が進んだ後、朝方には一転して円高圧力が強まるなど、為替市場も目まぐるしい動きを見せています。
それでは、昨晩から今朝にかけての重要なニュースを詳しく見ていきましょう。
重要ニュース
ベッセント米財務長官が日銀に”口先介入”、円急伸
ベッセント米財務長官が現地時間14日、CNBCのインタビューで「日本はインフレ問題を抱えており、日銀は後手に回っている」と発言されました。さらに日銀の植田総裁と話をしたことを明らかにし、今後の利上げ実施を強く示唆されています。
これは米国が他国の金融政策に直接的に踏み込む極めて異例の発言です。発言を受けてドル円は一時146円台まで円が急伸し、日米金利差縮小への期待が一気に高まりました。
投資家の皆さんにとっては、日銀の政策判断が今後の円相場を大きく左右することになりそうです。次回の金融政策決定会合での動向に要注目ですね。
米7月PPI予想大幅上回り、インフレ懸念再燃
現地時間14日に発表された7月の米生産者物価指数(PPI)は、前月比0.9%上昇と市場予想の0.2%を大幅に上回る結果となりました。前年比では3.3%上昇(予想2.5%)と、こちらも予想を大きく超えています。
この数字は2022年5月以来約3年ぶりの大幅な伸びとなり、トランプ政権の関税政策による企業コスト上昇が価格転嫁されている可能性を示唆しています。
この結果を受けて米国債利回りが上昇し、9月のFRB利下げ観測が後退しました。投資家の皆さんは、今後発表されるCPIなどの消費者物価指標により一層注意を払う必要がありそうです。
日本2Q GDP予想上回り、日経平均最高値更新
本日8時50分に発表された日本の2025年第2四半期実質GDP成長率は、前期比0.3%増(年率1.0%増)となり、市場予想(年率0.3%増)を大幅に上回りました。
この好調な経済指標を受けて日経平均株価は大幅反発し、前日比729円05銭(1.71%)高の43,378円31銭で終了。13日に付けた最高値を更新しています。
円安進行と相まって輸出関連株が買われ、さらに日銀の追加利上げ観測で銀行株にも資金が集まりました。海外投資家による「日本買い」の流れも継続しており、日本株にとって追い風が続いています。
米露首脳会談控え原油上昇、供給懸念で買い
WTI原油先物が64.10ドル、ブレント原油が67.00ドルと、それぞれ小幅上昇しています。本日15日にアラスカで開催予定の米露首脳会談を控え、ウクライナ戦争の行方と原油供給への影響を市場が注視しています。
トランプ大統領がロシアへの制裁強化を示唆していることから、ロシア産原油の供給制限への懸念が価格を押し上げています。地政学リスクが高まる中、エネルギー関連投資家の皆さんは会談の結果に要注目です。
今後の注目ポイント
本日夜(日本時間)
- 米8月ニューヨーク連銀製造業景気指数(21:30)
- 米7月小売売上高(21:30)
- 米7月鉱工業生産指数(22:15)
来週以降の重要イベント
- ジャクソンホール経済シンポジウム(8月22日~24日)
- 日銀金融政策決定会合(次回日程未定)
- 米露首脳会談の結果発表
特に本日夜の米小売売上高は、関税による消費者への影響を測る重要な指標です。PPIの上昇が実際に消費にどの程度影響しているかを確認できそうですね。
編集部からのコメント
昨晩は本当に目まぐるしい展開でした。特にベッセント財務長官の発言は、米国が日本の金融政策に直接的に介入する異例の事態で、今後の日米関係や為替政策に大きな影響を与える可能性があります。
一方で、日本のGDP好調は素直に喜ばしいニュースです。ただし、これが日銀の利上げ圧力を高めることになり、結果的に米国の思惑と一致するという複雑な構図になっています。
投資家の皆さんは、短期的な値動きに惑わされず、中長期的な政策の方向性をしっかりと見極めることが重要だと思います。特に金利差の変化は為替相場の大きなトレンドチェンジにつながる可能性がありますので、各国の金融政策動向には細心の注意を払ってくださいね。
締めの挨拶
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
市場は刻々と変化していますが、皆さんの投資判断に少しでもお役に立てれば幸いです。何かご質問やご要望がございましたら、いつでもお気軽にお声かけください。
それでは、本日も良いトレードを!
FX編集部 田中








