皆さま、おはようございます!FX編集部の田中です☀️
前日(8月15日)の海外市場は、米ロ首脳会談への注目が集まる中、各市場で強弱まちまちの展開となりました。特に来週に控えるジャクソンホール会議への期待が高まり、投資家の視線は既にパウエルFRB議長の発言に向けられています。
それでは、前日の重要なニュースを重要度順にお届いたします📊
米国株市場:ダウ小幅高も、ナスダックは軟調
15日のニューヨーク株式市場では、ダウ工業株30種平均が前日比34.86ドル高の44,946.12ドルで取引を終えました。一時、史上最高値を更新する場面も見られましたが、その後は伸び悩みました。
一方、ナスダック総合指数は87.69ポイント安の21,622.98ポイントと軟調でした。半導体関連株の下落が重荷となり、特にアプライド・マテリアルズの業績見通しが期待を下回ったことが売り材料となりました。
明るい材料としては、ユナイテッドヘルス・グループが急伸しました。著名投資家ウォーレン・バフェット氏の投資会社バークシャー・ハサウェイが同株を買い増したことが判明し、投資家の関心を集めました。
市場では、アラスカで開催された米ロ首脳会談の行方に注目が集まりましたが、両国の思惑には大きな隔たりがあるとみられ、投資家は様子見の姿勢を強めました。
米国債市場:長期金利が上昇、10年債利回り4.32%台
米国債市場では長期債が売られ、10年債利回りは前日比3.3bp上昇の4.32%で取引を終えました。これは2週間ぶりの高水準となります。
7月の生産者物価指数(PPI)が約3年ぶりの大幅上昇となったことで、インフレ再燃への懸念が台頭しました。この結果、FRBによる9月の50bp大幅利下げ観測が後退し、25bpの通常幅利下げが有力視される展開となっています。
市場の関心は来週のジャクソンホール会議に移っており、パウエルFRB議長の講演内容が今後の利下げペースを占う重要な手がかりとなりそうです。金利の上昇は住宅市場や成長株にとって逆風となる可能性があります。
商品市場:原油価格が軟調、中国経済減速懸念で
商品市場では、WTI原油先物9月限が前日比1.16ドル(1.8%)安の62.80ドルで取引を終えました。中国国家統計局が発表した7月の工業生産高や小売売上高の伸びが鈍化したことで、世界最大のエネルギー消費国である中国の需要減退への懸念が強まりました。
NY金先物12月限は前日比0.60ドル安の3,382.60ドルと小幅続落しました。米長期金利の上昇により、金利の付かない金の投資妙味が薄れたことが要因です。
米ロ首脳会談の結果次第では、地政学的リスクの変化により商品相場が大きく動く可能性もありましたが、実質的な進展が限定的だったことで、経済的な要因が相場を主導する展開となりました。
為替市場:ドル指数下落、円は対ドルで上昇
為替市場では、ブルームバーグ・ドル指数が3.00ポイント下落の1202.86となり、週間ベースでドル安の流れが継続しました。
円は対ドルで上昇し、一時0.7%高の146円74銭まで買われました。終値ベースでは147.20円と前日比0.56円の円高となりました。
この日発表された米経済指標は、9月の利下げ観測を大きく揺るがすものではありませんでしたが、ドルの全般的な軟調ムードは変わらず、主要通貨(ユーロ、円、ポンド、スイスフラン)に対してドル安が進行しました。
今後の注目ポイント
- 8月21-22日: ジャクソンホール会議開催、パウエルFRB議長の22日講演が最大の焦点
- 米ロ首脳会談の後続会談: トランプ大統領が示唆する2回目の会談の行方
- 9月16-17日: FOMC会合での利下げ幅(25bp vs 50bp)の決定
- 来週の小売企業決算: ウォルマートなど大手小売の業績で消費動向を確認
編集部からのコメント
前日の市場は「嵐の前の静けさ」といった様相でした。米ロ首脳会談という地政学的な大イベントがありながら、市場の反応が比較的限定的だったのは、投資家の関心が既に来週のジャクソンホール会議に向かっているからでしょう。
特に注目したいのは、PPI上昇によって大幅利下げ期待が後退した点です。FRBがどの程度積極的な金融緩和を進めるかは、今後の相場展開を大きく左右します。パウエル議長の発言内容によっては、金融市場に大きな波乱を呼ぶ可能性もあります。
また、中国経済の減速懸念が商品市場に影を落としており、グローバル経済の先行き不安も気になるところです。投資家の皆さまには、来週の重要イベントを控え、ポジションの見直しをご検討いただければと思います。
本日も一日、安全なお取引をお願いいたします!📈✨
FX編集部 田中








