皆さん、おはようございます。FX編集部の田中です。 8月19日(火)朝10時の市場情報をお届けします。前日の海外市場は、今週のジャクソンホール会合を控えて様子見ムードが強く、各市場でポジション調整の動きが目立ちました。特に注目すべきは、日本の長期金利が1.6%まで上昇したことと、パウエルFRB議長の22日講演への期待感です。
本日の重要ニュース
ジャクソンホール会合直前!パウエル議長発言に市場が固唾を呑む
21日から23日にかけて開催されるカンザスシティー連銀主催のジャクソンホール会合で、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が22日に講演を行います。スワップ市場では9月の米利下げ確率を8割強で織り込んでおり、利下げの幅やタイミングについてのヒントが最大の注目ポイントとなっています。
興味深いのは、ベッセント米財務長官が「日銀は金融政策で後手に回っており、利上げを実施するだろう」との見解を示していることです。米国が利下げ、日本が利上げという政策の方向性の違いが、今後の為替相場にどのような影響を与えるか、投資家の皆さんも気になるところですよね。
日本の長期金利1.6%突破!20年債入札不調で債券市場に激震
19日の債券市場では、新発10年国債利回り(長期金利)が前日比2.5ベーシスポイント上昇の1.595%で推移し、一時1.600%まで上昇しました。これは7月25日以来の高水準です。
特に問題となったのが20年債入札の結果です。応札倍率は3.09倍と過去12カ月平均の3.24倍を下回り、最低落札価格も市場予想を下回る98円80銭となりました。日銀の利上げ観測と石破首相退陣の可能性による財政拡張リスクが重なった結果と見られています。
債券市場の動揺は株式市場にも波及し、TOPIX銀行業指数は一時2.2%も下落しました。金利上昇は銀行にとってプラス材料のはずですが、急激な変化には警戒感が強いようです。
米国株は小幅反落、トランプ・ゼレンスキー会談の影響は限定的
18日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均が前週末比34.30ドル(0.07%)安の44,911.82ドルで終了しました。一方、ナスダック総合指数は6.79ポイント高の21,629.77で、3営業日ぶりに小反発しています。
注目されたトランプ大統領とゼレンスキー大統領の会談では、プーチン大統領を含む3者会談の調整が進むとの報道もありましたが、市場関係者からは「相場を動かす材料にはならなかった」との声が聞かれました。停戦協議には時間がかかるとの見方が一般的のようですね。
第一三共株価3日続伸!米FDA画期的治療薬指定で大幅高
第一三共が開発中の小細胞肺がん治療薬候補「イフィナタマブ デルクステカン」について、米食品医薬品局(FDA)から「画期的治療薬(Breakthrough Therapy)」の指定を受けました。
この指定により、優先審査や迅速承認の対象となる可能性が高まり、同社の株価は3日続伸で大幅高となっています。バイオ医薬品セクター全体への好影響も期待され、医薬品関連株の堅調な推移が東京株式市場の支援材料となりました。
今後の注目ポイント
- 22日パウエルFRB議長講演: 利下げの具体的な時期と幅についてのヒント
- 日銀の次回利上げ時期: 早ければ10月との観測も浮上
- トランプ・プーチン・ゼレンスキー3者会談: 実現すれば原油価格やリスク資産に大きな影響
- 19日ホーム・デポ決算: 米消費動向を占う重要指標
編集部からのコメント
今週は間違いなくジャクソンホール会合が最大の焦点となりますね。パウエル議長の発言一つで為替相場が大きく動く可能性があります。特にドル/円は147円台後半で推移していますが、利下げの具体的な言及があれば円高方向への動きも考えられます。
一方で、日本の長期金利上昇は日銀の利上げ観測を反映したものですが、急激な変化は市場の混乱を招く可能性もあります。投資家の皆さんは、リスク管理を十分に行った上でポジションを検討していただければと思います。
締めの挨拶
今日も一日、安全で収益性の高い取引ができることを願っています。市場は常に変化していますので、最新情報のチェックをお忘れなく!
何かご質問やご意見がございましたら、いつでもお気軽にお声かけください。
FX編集部 田中








