皆様、おはようございます。FX編集部の田中です。
昨日(9月12日)の海外市場は、来週のFOMC(米連邦公開市場委員会)を控えて重要な経済指標が相次いで発表され、投資家の注目を集める展開となりました。米インフレ指標の加速や消費者心理の悪化が確認された一方で、金融緩和期待は継続しており、市場は複雑な動きを見せています。
それでは、昨夜の主要ニュースを重要度順にお届けいたします。
米8月CPI2.9%に加速、FOMC前の重要指標で市場注目
米労働省が11日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は、前年比2.9%上昇となりました。これは前月の2.7%上昇から加速し、今年1月以来の大幅な伸びとなっています。
前月比では0.4%上昇し、市場予想の0.3%を上回る結果でした。トランプ政権の関税措置により、新車や衣料品、家庭用家具などの関税対象品目で値上がりが目立っています。
注目すべきは、変動の大きい食品・エネルギーを除くコア指数が前年比3.1%上昇と前月と同水準を維持した点です。これにより、金利先物市場では来週16-17日のFOMCを含め、年内3回の0.25%利下げが織り込まれている状況です。
米消費者態度指数4ヶ月ぶり低水準、長期インフレ懸念が浮上
ミシガン大学が12日発表した9月の消費者態度指数(速報値)は55.4となり、前月の58.2から2.8ポイント低下しました。市場予想の58.1も下回る結果です。
特に気になるのは、長期的なインフレ見通しを示す5年先の予想インフレ率が3.9%と、前月から0.4ポイント上昇し3ヶ月ぶりの高水準となったことです。調査では関税政策の影響に言及した消費者が約6割に達しており、投資家の皆様にとっても今後の消費動向を占う重要な指標となります。
NY金先物が史上最高値更新、利下げ期待でゴールドラッシュ
12日のニューヨーク商品取引所(COMEX)で、金先物相場が3日ぶりに反発し史上最高値を更新しました。中心限月12月渡しは前日比12.80ドル高の1オンス3,686.40ドルで終了しています。
低調な米雇用関連指標を受けてFRBが来週利下げに踏み切るとの観測が強まり、金利の付かない金への買いが優勢となりました。ドル安進行も金価格押し上げの要因となっており、リスクヘッジをお考えの投資家にとっては注目の動きです。
NYダウ273ドル安で反落、利益確定売りが優勢に
12日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均は、前日比273.78ドル(0.59%)安の45,834.22ドルで終了しました。前日に600ドル超上昇し最高値を更新した反動で、利益確定売りが出ています。
一方で、ナスダック総合指数は98.03ポイント高の22,141.10と最高値を更新しており、ハイテク株への資金流入は継続している状況です。
今後の注目ポイント
- 9月16-17日のFOMC決定会合 – 利下げ幅(0.25%か0.50%)と今後の金融政策見通し
- 日銀金融政策決定会合(9月18-19日) – 米経済下振れリスクを受けた政策スタンス
- 関税措置の物価への本格波及 – 今後数ヶ月間のCPI動向
- 米雇用市場の軟化継続 – 労働市場指標への継続的な注視が必要
編集部からのコメント
今回のCPI上昇は関税の影響が色濃く反映された結果ですが、コア指数が安定していることから、FRBの利下げ路線に大きな変更はないと見られます。
ただし、消費者の長期インフレ期待の上昇は要注意です。インフレ期待が定着すると、実際の物価上昇につながる可能性があります。来週のFOMCでは、パウエル議長がこの点についてどのようなメッセージを発するか注目したいと思います。
金価格の最高値更新は、不確実性の高まりを象徴していますね。ポートフォリオのバランスを見直す良いタイミングかもしれません。
本日もお疲れ様でした!
来週はいよいよFOMCと日銀会合という重要イベントが控えています。市場の動きが活発になることが予想されますので、リスク管理をしっかりと行いながら取引に臨んでいただければと思います。
良い週末をお過ごしください。月曜日もまた有益な情報をお届けいたします!
FX編集部 田中
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