皆様、おはようございます。FX編集部の田中です。
昨日(9月18日)の海外市場は、まさに「中央銀行デー」と呼ぶにふさわしい一日となりました。米FRBの利下げ再開により、NYダウをはじめとする米主要株価指数が軒並み史上最高値を更新する一方で、債券市場では意外にも金利上昇が進むなど、投資家の皆様にとっては複雑な市場展開だったのではないでしょうか。
重要ニュース
ニュース1: FRB利下げ再開でNY株3指数が史上最高値更新
米連邦準備制度理事会(FRB)は17-18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を0.25%引き下げ、4.00-4.25%にすることを決定いたしました。この利下げは実に9カ月ぶりのことです。
市場では半導体大手エヌビディアがインテルへの出資を発表したことも追い風となり、半導体関連株を中心に幅広い買いが入りました。結果として、NYダウは前日比124ドル10セント高の46,142ドル42セントで終了し、ナスダックおよびS&P500指数も共に史上最高値を更新いたしました。
パウエル議長は記者会見で年内にあと2回(10月・12月)の利下げを示唆しており、投資家の皆様にとっては引き続き金融緩和の恩恵を受けられる環境が続きそうです。
ニュース2: 米経済指標改善で債券市場は意外な展開
注目の経済指標である新規失業保険申請件数は23.1万件と、市場予想の24万件を下回る良好な結果となりました。前週の26.4万件からは大幅な改善で、約4年ぶりの改善幅を記録いたします。
この結果を受けて、「米経済の底堅さ」が改めて確認されたことから、債券市場では売りが優勢となりました。10年債利回りは4.10%台まで上昇し、30年債も4.75%近辺まで上昇しております。
利下げが実施されたにも関わらず長期金利が上昇するという、一見矛盾した動きに見えますが、これは経済の堅調さを反映した健全な反応と言えるでしょう。
ニュース3: 日本でも金利上昇の波及、明日の日銀会合に注目
米国債利回りの上昇は海を越えて日本にも波及し、日本の長期金利(10年債利回り)も前日比0.005%上昇の1.595%となりました。
明日19日に結果発表が予定されている日本銀行の金融政策決定会合では、市場では政策金利の据え置きが濃厚視されておりますが、植田総裁の記者会見での発言内容に注目が集まっております。特に、今後の利上げ時期に関する示唆があるかどうかが焦点となりそうです。
ニュース4: 為替市場はドル高円安が進行
為替市場では、良好な雇用指標を背景にドル買いが優勢となりました。ドル円は一時148円台前半まで上昇し、ユーロドルは1.1751近辺まで下落いたしました。
パウエル議長が今回の利下げを「リスク管理的な利下げ」と位置づけたことから、FRBが急激な金融緩和に走るわけではないとの見方が広がり、ドルの下支え要因となっております。
今後の注目ポイント
- 日銀金融政策決定会合(本日19日結果発表)
- 政策金利据え置きは濃厚も、植田総裁会見での今後の利上げ示唆に注目
- 米経済指標の動向
- 雇用市場の改善が継続するかがFRBの今後の政策に大きく影響
- 半導体セクターの動向
- エヌビディアのインテル出資で注目度上昇、関連株の値動きに要注意
- 債券市場の動向
- 金利上昇トレンドが継続するかが株式市場にも影響を与える可能性
編集部からのコメント
昨日の市場を見ていて感じたのは、「良いニュースが必ずしも全ての市場でプラスに働くわけではない」ということです。FRBの利下げという金融緩和策が実施されたにも関わらず、経済指標の改善により債券が売られるという展開は、市場の奥深さを改めて感じさせてくれました。
投資家の皆様におかれましては、表面的なニュースだけでなく、その背景にある経済の動きを総合的に判断することの重要性を、改めて認識していただければと思います。
本日の日銀会合の結果発表も控えており、引き続き変動の大きい展開が予想されます。リスク管理を怠らず、慎重なお取引を心がけていただければと思います。
締めの挨拶
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。 変化の激しい市場環境が続いておりますが、皆様のお取引が実り多いものとなりますよう、心よりお祈り申し上げます。
明日もタイムリーで有用な情報をお届けできるよう努めて参りますので、引き続きご愛読のほど、よろしくお願いいたします。
FX編集部 田中
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