昨日(10月1日)の海外市場は、米政府機関の閉鎖開始を受けてリスクオフムードが強まり、為替・株式・商品市場ともに大きく動きました。特にドル円は148円台から147円台へと急落し、投資家の皆さまには激動の一日だったのではないでしょうか。本日も引き続き政府閉鎖の影響に注目が集まりそうです。
それでは、昨日の重要ニュースを詳しく見ていきましょう。
米政府機関閉鎖でドル円147円台へ急落
米連邦議会上院が9月30日夜につなぎ予算案を否決したことを受け、10月1日午前0時1分(日本時間午後1時1分)に政府機関の一部閉鎖が開始されました。これにより約75万人の連邦職員が一時帰休の対象となる見込みです。
為替市場では、朝方148円台で推移していたドル円が、政府閉鎖の開始とともに147円半ばまで下落。これは9月18日以来の安値水準となります。市場では「政府閉鎖が長期化すればドル売り圧力が一層強まる可能性がある」との声も聞かれました。
また、10月3日に予定されている米雇用統計など重要経済指標の発表が延期される可能性も浮上しており、市場の不透明感が高まっています。投資家の皆さまは、今後の政治動向に十分ご注意ください。
日銀短観2期連続改善も利上げ観測は小休止
日本銀行が発表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)では、大企業製造業の業況判断指数(DI)が+14と2期連続で改善しました。これは市場予想と一致する結果で、大企業非製造業DIは+34で前回から横ばいとなりました。
設備投資計画については12.5%増と堅調な水準を維持しており、企業の設備投資意欲の強さがうかがえます。ただし、市場関係者からは「想定内の結果」との評価が多く、これまで強まっていた日銀の早期利上げ観測は一時的に小休止となりました。
円相場への影響も限定的で、むしろ利上げ期待の後退が円安要因として作用した面もあります。10月30-31日の金融政策決定会合に向けて、今後の日銀幹部の発言により一層注目が集まりそうです。
NY金先物が史上最高値3903ドル台を更新
安全資産への需要が高まる中、NY金先物12月限は3903.45ドルまで上昇し、史上最高値を更新しました。スポット金も2875.53ドルの最高値を記録しており、投資家のリスク回避姿勢が鮮明に表れています。
上昇の背景には、米政府機関閉鎖への懸念に加え、中東情勢の緊迫化もあります。4営業日連続の上昇で、金市場は明確な上昇トレンドを描いており、市場では「4000ドル突破も視野に入った」との見方も出始めています。
金価格の上昇は他の貴金属にも波及効果をもたらしており、ポートフォリオの一部として貴金属への投資を検討されている方には、良いタイミングかもしれませんね。
原油価格3日続落、供給過剰懸念が重し
WTI原油先物11月限は62.37ドル(前日比-1.08ドル、-1.70%)で終了し、ブレント原油も67.27ドルまで下落しました。下落の主因は、OPECプラスが次回会合で協調減産を緩和し、増産に踏み切る可能性があるとの報道です。
市場では需給緩和見通しが強まっており、「年末には60ドル台前半まで下落する可能性がある」との予測も出ています。原油価格の下落は、エネルギー関連株や資源国通貨に下落圧力をもたらす一方、インフレ圧力の緩和要因としても注目されています。
ガソリン価格の低下は家計には朗報ですが、エネルギー関連の投資をお持ちの方は動向にご注意ください。
今後の注目ポイント
- 米政府閉鎖の期間: 過去の経験では最長35日間。長期化すればドル売り圧力が継続
- 経済指標の発表スケジュール: 雇用統計など主要指標の延期の可能性
- 日銀幹部の発言: 内田副総裁(10月2日)、植田総裁の今後の発言に注目
- 金価格の4000ドル突破: 地政学リスクと政治不安の継続が鍵
- 中東情勢の展開: イスラエル・レバノン情勢の動向
編集部からのコメント
昨日は米政府機関閉鎖という久しぶりの大きな政治イベントが市場を大きく動かしました。過去の経験を見ると、政府閉鎖は通常数週間から1カ月程度で解決されることが多く、長期的な市場トレンドを変える要因にはなりにくいとされています。
ただし、短期的には市場のボラティリティが高まる可能性があるため、リスク管理を徹底することが重要です。特に今週は重要な経済指標の発表延期も予想されるため、いつも以上に慎重な取引を心がけていただければと思います。
本日も引き続き政府閉鎖関連のニュースに注目しながら、安全な投資を心がけてくださいね。
それでは、本日も良い投資の一日をお過ごしください!
FX編集部 田中
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