おはようございます!FX編集部の田中です☀️
週明けの月曜日、いかがお過ごしでしょうか。先週末の米国市場は、AI関連株の決算を受けて主要3指数が揃って下落する展開となりました。ブロードコムやオラクルの決算内容が市場を失望させ、S&P500は-1.07%、ナスダックは-1.71%の下落。ドル円は155円台後半で推移し、今週の日銀会合を控えて様子見ムードが強まっています。
本日は、先週発表されたFOMCの内容と、今週注目の日銀会合について詳しくお伝えします!
本日の重要ニュース
FRB、3会合連続利下げも2026年は慎重姿勢へ転換
米連邦準備理事会(FRB)は12月9-10日のFOMC(連邦公開市場委員会)で、政策金利を0.25%引き下げ、3.50~3.75%とすることを決定しました。利下げは3会合連続となりますが、注目すべきは今後の見通しです。
政策決定では異例の3名が反対票を投じました。ミラン理事は0.50%の大幅利下げを主張する一方、シュミッド総裁とグールズビー総裁は据え置きを主張するなど、FRB内の意見が大きく割れた形となっています。
パウエル議長は記者会見で「政策金利は中立金利レンジ内にある」と述べ、利下げペースの減速を明確に示唆しました。ドットチャート(金利見通し)では、2026年の利下げ回数が9月時点の年2回から1回のみに減少。市場予想よりもタカ派的な内容となりました。
市場への影響ですが、発表直後は「予想ほどタカ派的ではない」との受け止めでドル安に振れましたが、その後内容を精査した市場参加者がタカ派姿勢を認識し、米長期金利が上昇。ドルは155円台後半まで回復しています。
注意すべき点として、政府機関閉鎖の影響で11月の雇用統計とCPIの発表が遅延しており、次回会合の判断材料が限られる状況となっています。今週12月16日に遅れて発表される両指標の内容が、今後の金融政策を占う上で極めて重要になります。
日銀、今週18-19日会合で利上げ観測94%に上昇
今週12月18-19日に開催される日本銀行の金融政策決定会合で、政策金利を現行0.50%から0.75%へ引き上げる見通しが強まっています。金融市場の予想確率は94%に達しました。
日銀は15日、2026年度の賃上げスタンスに関する企業調査結果を異例のタイミングで公表しました。大半の企業が2025年度並みの高水準の賃上げを継続する意向を示しており、これが利上げを後押しする重要な材料となっています。
実現すれば2025年1月以来11ヶ月ぶりの利上げで、政策金利0.75%は1995年以来30年ぶりの高水準となります。これは非常に歴史的な水準ですね。
市場の関心は、利上げの有無から既に次のステージに移っています。具体的には、2026年以降の利上げペースと中立金利(推定1.5%台半ば)への道筋です。市場では半年~1年ごとの利上げペースが想定されており、植田総裁の会見での発言に注目が集まっています。
為替市場では、ドル円が一時155.03円まで円高に振れる場面もありました。ただし、日銀の利上げは既に市場に織り込まれつつあるため、発表後の反応は限定的になる可能性もあります。むしろ、総裁会見での今後の見通しに関する発言が、相場を大きく動かす材料になりそうです。
AI関連株の急落で日米株式市場が連鎖下落
先週12日(米国時間)、半導体大手ブロードコムが決算を発表しました。売上高と調整後1株利益は市場予想を上回りましたが、粗利益率が悪化する見通しが示され、株価は一時12%も急落しました。
前日にはオラクルも決算後に株価が下落しており、2日連続でAI関連の主要銘柄が市場を失望させる展開に。「AI投資は本当に利益に結びつくのか」という疑問が市場に広がり、S&P500は-1.07%、ナスダックは-1.71%と大幅下落となりました。
日本市場への影響も深刻でした。15日の東京市場では、AI投資を巡る懸念が波及し、ソフトバンクグループが一時7.59%安(-1,360円)と大幅下落。アドバンテストなど半導体関連株も軒並み売られ、日経平均は前週末比668円安の5万0168円で取引を終えました。午後には一時5万円を割り込む場面もみられました。
興味深いのは、日経平均が下落する一方で、TOPIXは最高値を更新した点です。これは、特定の大型株(ソフトバンクGなど)の下落が日経平均を押し下げた一方、市場全体としては底堅さを保っていることを示しています。
今週17日にはマイクロンの決算発表も控えており、AI関連株への注目はまだ続きます。年末のポジション調整も重なり、ボラティリティの高い展開が予想されます。
ドル円155円台で推移、日米中銀会合前に様子見ムード
15日の東京外国為替市場でドル円は155円台で推移しました。午前中に一時155.99円まで上昇する場面もありましたが、午後には155.03円まで下落する乱高下の展開となり、終値は155円21-23銭と前週末比43銭の円高・ドル安で引けています。
値動きが限定的な理由は明確です。今週18-19日の日銀金融政策決定会合を控え、市場参加者は大きなポジションを取りづらい状況にあります。利上げ観測を背景とした持ち高調整の動きが優勢となっていますが、全体としては様子見ムードが強まっています。
米国では11月の雇用統計とCPIの発表が政府機関閉鎖の影響で遅れており、新たな手がかり材料に乏しい状況です。これらの指標は今週16日に発表予定となっており、FRBの今後の政策判断に影響を与える重要な材料となります。
ユーロドルは1.1730ドル台を中心にもみ合い、ユーロ円は182円台で推移しました。こちらも18日のECB理事会を控えて大きな動きは見られませんでした。
今週は中央銀行ウィークです。日銀、ECBと主要中銀の会合が続くため、為替市場のボラティリティが高まる可能性があります。ポジション管理には十分注意が必要ですね。
今週の注目ポイント
今週は「中央銀行ウィーク」と呼べるほど、重要なイベントが目白押しです。以下のスケジュールを必ずチェックしておきましょう。
【12月16日(火)】
- マイクロン決算発表
AI関連株の決算が続きます。ブロードコム、オラクルに続いて失望を呼ぶ内容になるのか、それとも市場の懸念を払拭できるのか、注目です。
【12月17日(水)】
- ECB理事会
市場では4会合連続の金利据え置きが予想されています。ただし、2026年以降の利上げに関する言及があれば、ユーロが大きく動く可能性があります。
【12月18-19日(木-金)】
- 日銀金融政策決定会合
94%の確率で0.25%の利上げが予想されています。19日午後の植田総裁会見では、今後の利上げペースと中立金利に関する発言に注目が集まります。円相場を大きく動かす材料になる可能性が高いです。
編集部からのコメント
今週は本当に重要なイベントが集中していますね。特に注目したいのは、日米の金融政策のスタンスが明確に逆方向に動いているという点です。
FRBは利下げペースを減速させ、政策を「一時停止」する姿勢を強めています。一方、日銀は利上げを継続する方向性が鮮明になっています。この日米金融政策の「逆回転」が、今後の為替相場にどのような影響を与えるのか、非常に興味深いところです。
理論的には日米金利差が縮小すれば円高に働くはずですが、市場は既に日銀の利上げをかなり織り込んでいます。むしろ、「利上げ後の次の一手」に関する植田総裁の発言が、相場を動かす真の材料になるかもしれません。
AI関連株については、市場の期待値が高すぎたという「期待の調整局面」と捉えることができます。技術革新そのものは継続していますが、それが短期的な利益にどれだけ結びつくのかという点で、投資家がより慎重になっているのでしょう。
今週のトレード戦略としては、イベント前のポジション調整を優先し、重要発表後の動きを見極めてからエントリーするという慎重姿勢が賢明かもしれませんね。特に今週は、予想外のサプライズが出る可能性も十分にあります。
年末年始に向けて市場参加者が減少する時期でもありますので、流動性の低下による急な値動きにも注意が必要です。ストップロスは必ず設定しておきましょう。
本日のまとめ
- FRB:利下げペース減速を明確化、2026年は年1回のみ
- 日銀:今週18-19日会合で94%の確率で利上げ予想
- 株式市場:AI関連株の決算失望で日米とも調整
- 為替市場:ドル円155円台、中銀会合前で様子見ムード
- 今週の焦点:米雇用統計・CPI、日銀会合、ECB理事会
それでは、今週も相場の動きをしっかりチェックして、賢いトレードを心がけていきましょう!重要イベントが続きますので、くれぐれもリスク管理を忘れずに。
また明日の朝10時にお会いしましょう。良い一日をお過ごしください😊
FX編集部 田中
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