おはようございます!FX編集部の田中です。
クリスマス明けの本日、皆さまいかがお過ごしでしょうか。昨日12月25日は欧米の主要市場がクリスマス休場となり、薄商いの静かな一日となりました。ただし、動きが少ない中でも重要な動きがいくつか見られましたので、本日もしっかりとお伝えしてまいります。
昨日の市場は、日本と中国を除く主要国が休場だったため、取引量は極めて限定的でした。ドル円は155円台後半から156円台前半で小動き、日経平均株価も前日比わずかな動きにとどまりました。ただ、その中でも25日に行われた日銀・植田総裁の経団連講演が注目を集め、今後の金融政策の方向性を確認する重要な機会となりました。
それでは、昨日の主要ニュースを見ていきましょう。
本日の主要ニュース
植田日銀総裁、利上げ継続を改めて明言「金融緩和の度合いを調整していく」
日本銀行の植田和男総裁は25日、東京都内で開催された日本経済団体連合会審議員会で講演を行いました。
講演の中で植田総裁は、「現在の実質金利は、極めて低い水準にある」と述べ、「基調物価は緩やかな上昇傾向にあり、2%に着実に近づいている」との認識を示しました。さらに、「企業の積極的な賃金設定行動が途切れる可能性は低い」と企業の賃上げ姿勢に自信を示し、「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる」との見解を改めて表明しました。
ここ数年の企業の賃金・価格設定行動について、植田総裁は「大きく変化している」と評価し、賃金上昇を伴う形での2%物価目標実現に手応えを感じていることが伝わってきました。
市場への影響ですが、ドル円は155円台後半で小動きにとどまり、目立った反応は見られませんでした。これは、講演内容が12月19日の金融政策決定会合後の会見内容を踏襲したもので、特に新しい情報がなかったためです。また、クリスマス休場で市場参加者が少なかったことも影響しています。
今後の注目点としては、市場は日銀の次回利上げ時期を「2026年前半」と予想していますが、本日26日発表予定の東京都区部消費者物価指数の結果次第では、その時期が変動する可能性があります。皆さまもぜひチェックしてみてください。
ドル円155円台後半で小動き、クリスマス休場で閑散取引
25日の外国為替市場は、クリスマスで欧米を中心とした主要国の金融市場が休場となったため、極めて静かな一日となりました。
ドル円の四本値を見ますと、始値155円93銭、高値156円11銭、安値155円93銭、終値155円93銭と、わずか18銭幅という非常に狭いレンジでの取引となりました。取引量も通常の数分の一にとどまり、市場参加者の多くが休暇モードだったことが伺えます。
ユーロドルは1.1779から1.1788の範囲で推移し、ユーロ円は183円60銭から183円台後半で取引されました。
注目すべきポイントは、薄商いの中でも155円台後半から156円台前半という水準を維持したことです。これは、22日に片山財務相が「過度な相場変動には断固として措置を講じる」と発言して以降、当局による円買い介入への警戒感が継続していることを示しています。
本日26日は、日本と米国は通常通り開場していますが、欧州やオセアニアは引き続き休場(ボクシングデー)となります。市場参加者は徐々に戻ってくるものの、まだ本格的な動きは来週以降になりそうです。年末年始の薄商いでは、突発的な値動きにも注意が必要ですね。
NYダウ史上最高値更新、クリスマス前のポジティブなムード
クリスマス前日の24日、米国株式市場は上昇して取引を終えました。
主要指数の終値を見ますと、NYダウ工業株30種平均は前日比288.75ドル高(+0.60%)の4万8731.16ドルと、史上最高値を更新しました。S&P500指数も90.97ポイント高(+1.10%)の8382.91と堅調でした。ナスダック総合指数は172.75ポイント高(+0.73%)の2万3613.31で引けました。
上昇の背景には、ナイキとマイクロン・テクノロジーといった主要銘柄の好調があります。半導体大手のマイクロンは前日の決算発表で市場予想を上回る内容を示し、投資家の楽観的なムードを支えました。
クリスマス前の短縮取引日でしたが、年末に向けた資金の流入が続いており、米国株の底堅さが改善されています。この流れは、26日の東京市場にもポジティブな影響を与える可能性があります。
投資家の皆さまにとって、年末年始の米国株の動向は、来年の相場を占う上でも重要な指標となりますので、引き続き注目していきたいですね。
本日26日の注目経済指標:東京都区部CPI、雇用統計など
本日26日は、日本で重要な経済指標が複数発表される予定です。
最も注目度が高いのは、午前8時30分発表の東京都区部12月消費者物価指数(生鮮食品除く)です。市場予想は前年比+2.5%となっており、前回の+2.8%から若干鈍化する見通しです。この指標は全国CPIの先行指標として重視されており、日銀の追加利上げ時期を占う上で非常に重要です。
同じく午前8時30分には、11月の完全失業率(予想2.6%、前回2.6%)と有効求人倍率(予想1.18倍、前回1.18倍)も発表されます。雇用環境の安定は、日銀が賃上げ継続を期待する根拠となっている部分ですので、こちらも要チェックです。
また、午前8時50分には11月の鉱工業生産速報値(前月比予想-2.0%、前回+1.5%)が発表されます。製造業の動向を示す指標として、景気の先行きを判断する材料になります。
米国の経済指標については、本日は特に注目度の高いものの発表はありません。クリスマス明けの金曜日ということもあり、市場参加者は来週以降に備えた様子見姿勢が続きそうです。
皆さま、これらの指標発表時には相場が動く可能性がありますので、ポジション管理にはくれぐれもご注意くださいね。
今後の注目ポイント
短期的な注目点(今週~来週)
- 本日26日の東京都区部CPI発表
市場予想を上回れば円高要因、下回れば円安要因となる可能性があります。日銀の追加利上げ時期を占う重要な材料です。 - 年末年始の薄商い相場
12月27日(金)まで多くの市場参加者が休暇モードとなり、突発的な値動きや「フラッシュクラッシュ」のリスクが高まります。ポジション管理には十分ご注意ください。 - 為替介入の警戒感
ドル円が157-158円台に接近した場合、日本政府による円買い介入の可能性があります。片山財務相の発言以降、口先介入が続いていますので、引き続き警戒が必要です。
中期的な注目点(来年1月~)
- 米国の経済指標ラッシュ(1月上旬)
1月3日:ISM製造業景況指数
1月10日:12月雇用統計
これらの結果次第で、FRBの利下げペースに関する市場の見方が変わる可能性があります。 - 日銀金融政策決定会合(1月23-24日)
次回の利上げ判断が焦点となります。東京CPIや雇用統計の結果、そして春闘の動向を踏まえた判断が注目されます。 - トランプ次期大統領の政策発表
1月20日に就任するトランプ次期大統領の関税政策や為替政策の具体化が、相場に大きな影響を与える可能性があります。
編集部からのコメント
クリスマス明けの静かな市場でしたが、来週からは徐々に市場参加者が戻ってきます。年末年始の相場は予測が難しく、思わぬ方向に動くこともありますので、慎重な取引を心がけていただければと思います。
今年も残すところあとわずかとなりました。2025年の相場は日銀の利上げとFRBの利下げという「金融政策の転換期」となり、為替市場も大きく動いた一年でした。来年も引き続き、皆さまの投資判断に役立つ情報を迅速にお届けしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
本日も一日、良い取引をお過ごしください!
FX編集部 田中
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