おはようございます!FX編集部の田中です。
昨日(7月17日)の海外市場は、まさに「乱高下」という言葉がぴったりの一日でした。特にドル円相場では、FRB議長人事を巡る報道で2円近い急落と反発を演じるなど、トレーダーの皆さんにとってはハラハラドキドキの展開だったのではないでしょうか。
一方で、日本では参院選を控えた政治的な不透明感から長期金利が17年ぶりの高水準に上昇するなど、国内外の要因が複雑に絡み合った相場となりました。
重要ニュース
🚨 パウエルFRB議長解任報道でドル円が大暴れ!
昨日最も市場を驚かせたのは、このニュースでした。ブルームバーグが「トランプ大統領がパウエルFRB議長を解任する可能性が高い」と報じた瞬間、ドル円は148円台から146円台後半まで約2円の急落を見せました。
しかし、その後トランプ大統領自身が「パウエル議長の解任は計画していない」と否定すると、今度は一転してドルが反発。まるでジェットコースターのような値動きでした。
この騒動は為替市場だけでなく、米国債や株式市場にも連鎖的な影響を与えました。FRBの独立性に対する懸念が市場心理を大きく揺さぶった形です。
🗳️ 参院選情勢で日本の長期金利が17年ぶり高水準に
こちらは日本国内の話題です。各報道機関の参院選情勢調査で野党の優勢が報じられると、消費減税や給付金などの財政拡大政策への懸念から債券市場で売りが加速しました。
新発10年物国債利回りは一時1.595%まで上昇し、なんと2008年以来約17年ぶりの高水準を記録。20年債は1999年11月以来、30年債は過去最高を更新するなど、超長期金利にも上昇圧力がかかっています。
市場は政治の行方を非常に敏感に織り込んでいることがよく分かる動きでした。
🛍️ 今夜の米小売売上高に注目!ドル円149円台突破なるか
本日の注目材料はこちらです。米国では個人消費がGDPの7割を占める中、4月・5月の小売売上高はともに前月比マイナスとなっており、トランプ関税による消費者心理の悪化が懸念されています。
6月分の予想は前月比+0.2%、コア(自動車除く)は+0.3%となっていますが、仮に予想を下回れば米景気後退懸念からドル売り要因となる可能性があります。
ただし、参院選を控えた円売り圧力により、たとえ結果が悪くてもドル円の下値は限定的との見方が強いようです。
🌍 G20財務相会議が南アフリカで開幕
本日から南アフリカ東部のダーバン近郊でG20財務相・中央銀行総裁会議が開幕します。日本からは加藤財務大臣と日銀の清水理事が出席予定です。
今回の会議では、トランプ政権の高関税措置を受けた世界的な不確実性や、自由で開かれた世界貿易の維持などが議論される見通しです。いわゆる「関税戦争」のリスクへの対応と国際協調の維持が焦点となりそうです。
今後の注目ポイント
- 本日21:30 米6月小売売上高・輸入物価指数の発表
- 7月19日 ベッセント米財務長官が来日予定
- 7月20日 参議院選挙投開票
- 7月21日 週明けの円相場動向(選挙結果を受けて)
編集部からのコメント
昨日の相場を見ていると、改めて政治的な要因が市場に与える影響の大きさを実感します。特に報道の真偽が不明な段階でも市場が大きく反応する現代において、情報の精査と冷静な判断がいかに重要かを思い知らされました。
また、日本の参院選についても、市場は政策の実現可能性を含めて非常に現実的に評価していることが分かります。政治と経済は密接に関わっているということを、改めて認識させられる展開でした。
今日も一日、安全なトレードを心がけてくださいね!何か気になることがあれば、いつでもお気軽にお声がけください。
FX編集部 田中








