皆さま、おはようございます。FX編集部の田中です。
昨日(7月18日)の海外市場は、米経済指標の改善を背景にダウ平均が続伸し、ナスダックも連日で最高値を更新する展開となりました。一方で、週末の参院選を控えた日本市場では政治リスクへの警戒感が高まっており、投資家の皆さまにとって注意深く動向を見守る必要がある相場環境となっています。
それでは、昨夜の重要なニュースをお伝えしていきます。
米小売売上高が予想大幅上回る!経済の底堅さを確認
米商務省が発表した6月の小売売上高は、前月比+0.6%と市場予想の+0.1%を大きく上回る結果となりました。変動の大きい自動車を除いた売上高も+0.5%(予想+0.3%)と好調で、GDP算出に用いられるコア売上高も+0.5%と予想を上回っています。
同時に発表された新規失業保険申請件数も22.1万件と予想の23.3万件を下回り、約3カ月ぶりの低水準となりました。トランプ関税への懸念が高まる中でも、米経済の基調は依然として堅調であることが改めて確認された形です。
この結果を受けて、ドル円は149円台まで上昇し、米株式市場も好感して上昇しました。投資家の皆さまにとって、米経済の底堅さは引き続き市場の支援材料となりそうですね。
G20で各国がトランプ関税を懸念!8月1日期限迫る
南アフリカで開催中のG20財務相・中央銀行総裁会議では、8月1日に迫るトランプ政権の関税措置について各国から懸念の声が相次ぎました。加藤財務大臣も「関税措置がもたらす不確実性が経済や金融資本市場に与える影響を懸念している」と発言し、自由貿易体制の維持を訴えました。
国際収支の不均衡解消手段として関税は有効ではないとの意見や、世界経済の先行き不透明感を指摘する声が多数出ており、グローバルな政策協調の重要性があらためて浮き彫りになっています。
関税問題は今後の為替相場や株式市場にも大きな影響を与える可能性があるため、8月1日の動向には特に注意が必要です。
日経平均4万円回復も反落、参院選前の警戒感が重石
18日の東京株式市場では、前日の米株高を受けて日経平均が寄り付きから4万円台を回復しましたが、その後は売りに押されて終値は前日比82円08銭安の39,819円となりました。
3連休前のポジション調整に加えて、20日の参院選で与党が苦戦するとの観測が投資家心理を圧迫しました。決算内容を嫌気したディスコが10%超下落し、半導体関連株全体の重しとなったことも影響しています。
4万円という節目は投資家にとって重要な心理的ラインですが、政治リスクが壁となって上値を抑える展開が続いています。
原油価格1.75%上昇、米経済改善で需要期待高まる
エネルギー市場では、前述の米経済指標改善を受けてNY原油先物8月限(WTI)が前日比1.16ドル高の67.54ドルで終了しました。米経済の底堅さが確認されたことで、原油需要の拡大期待が高まった形です。
また、イラクでドローン攻撃が行われたとの報道も地政学的リスクプレミアムを押し上げる要因となりました。国内商品市場でも原油は反発しており、エネルギー価格の動向は今後のインフレ動向にも影響を与える可能性があります。
今後の注目ポイント
- 7月20日(日): 参議院選挙投開票日
- 7月21日(月): 参院選結果を受けた市場反応(為替市場は稼働、株式市場は休場)
- 7月24日(木): ECB理事会
- 7月25日(金): 7月東京都区部消費者物価指数
- 7月30日(火): FOMC会合
特に参院選の結果は政治リスクの方向性を決める重要な要素となりそうです。
編集部からのコメント
昨日の市場を振り返ると、米経済の底堅さが確認された一方で、政治リスクが日本市場の重石となる構図が鮮明になりました。
特に注目したいのは、参院選の結果次第では円安が加速する可能性があることです。与党が過半数を割り込んだ場合、財政拡張政策への懸念から海外投資家の円売りが進む可能性があります。投開票日が3連休中日で、翌日の株式市場が休場となることから、為替市場での反応がより注目されそうです。
一方で、米経済指標の改善はドルの下支え要因となっており、FRBの利下げペースにも影響を与える可能性があります。関税問題とあわせて、金融政策の方向性についても慎重に見極める必要がありそうですね。
今日も素敵な一日をお過ごしください
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
週末にかけて政治的なイベントが控えておりますが、冷静な判断で投資に臨んでいただければと思います。何かご質問やご意見がございましたら、いつでもお気軽にお声かけください。
それでは、今日も一日頑張りましょう!
FX編集部 田中








