
第20回(2026年1月8日放送)
今回は「オフホワイトハッカー」という概念を軸に、現代のサイバーセキュリティの本質が語られています。
オフホワイトハッカーとは、国家安全保障レベルの攻撃技術を持ちながら、それを防御のために使う存在であり、純粋なホワイトでもブラックでもない、極めて高度な専門家を指す言葉として紹介されます。
サイバーセキュリティの最大の問題は、表面的な専門知識だけを持つ人が設計や意思決定をしてしまうことで、本当に重要な部分が理解されないままシステムが作られている点にあると指摘されます。
特に日本では、システム開発において二次請け、三次請けと工程が分断され、最も高度な技術と責任が求められるコーディング部分が軽視されてきた構造が、重大なリスクを生んできたと語られます。
ソフトウェアは「既にあるものを作る」仕事ではなく、本来は芸術と同じく「これまで存在しなかったものを生み出す」行為であり、本物のサイバー攻撃とは、その発想力によって想定外の弱点を突いてくるものだと説明されます。そのため、AIが進化しても、人間のトップレベルの発想を完全に代替することは難しく、世界のレッドチームが高く評価される理由もそこにあるとされます。
後半では、サイバー攻撃はハードウェアからOS、ミドルウェアまで複数のレイヤーで成り立っており、特にハードウェアやOSの最下層に近い部分が侵害されると、防御は極めて困難になることが具体例とともに語られます。スタックスネットによる核施設攻撃の事例を通じて、ネットワークや制御系が侵入される危険性が示され、物理とサイバーが直結する時代の怖さが強調されます。
全体として、日本の企業や政府は、表層的なIT対策ではなく、サイバーを国家安全保障の問題として捉え、設計思想や体制そのものを見直さなければ守れない段階に来ている、という強い警鐘が鳴らされた回となっています。
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毎週木曜日 深夜0am - 0:30am
DJ:苫米地英人
ハッシュタグ:#cosmicradio
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