
第43回(2026年1月29日放送)
今回は「ドローンと戦争」をテーマに、苫米地さんが現在の戦争の本質がどのように変化してきているのかを解説しています。従来の戦争では、ミサイルや戦闘機には明確な出どころがあり、国家の識別が可能でしたが、ドローン戦争ではその前提が大きく崩れてきています。ドローンは国内外を問わずさまざまな場所から飛ばすことができ、さらにハッキングによって敵味方が容易に入れ替わるため、誰の攻撃なのか分からない戦争へと移行している、という指摘がなされています。
ウクライナ戦争の現場では、すでに戦闘の多くがドローン戦へと移行しており、少人数のユニットでドローンと小火器を組み合わせて戦うスタイルが主流になっているといいます。広い平地では熱探知型の自爆ドローンに狙われるため、森の中で身を隠しながら行動し、まずはドローン同士を撃ち落とし合うことが重要になります。結果として、ドローンをより多く運用できる側が、戦況を大きく左右する構図が生まれています。
こうしたドローン戦争を支えているのが、若い世代のゲーム経験者や、サイバーやハッキングに強い人材だと苫米地さんは語ります。ドローンの操作は従来の武器と比べて習熟が早く、ゲーム感覚で扱えるため、短期間で戦力化が可能になっています。一方で、通信を前提とするドローンは常にハッキングのリスクを抱えており、相手のドローンを空中で自爆させたり、逆に乗っ取って攻撃に転用したりといったサイバー戦が激化している状況も指摘されています。
苫米地さんは、日本がこのドローン戦争の現実に十分対応できていない点に、強い危機感を示しています。ドローンの保有数が圧倒的に少ないことに加え、西側諸国の技術はすでにウクライナの戦場で解析され、ハッキング可能な状態になっている可能性が高いといいます。仮に国産ドローンを開発したとしても、通信仕様や内部情報が漏洩すれば、同様に無力化されるリスクを抱えることになります。
さらに話題は、自衛隊法や「武力攻撃」の定義にも及びます。国際法上、武力攻撃とは国家による攻撃を指すため、攻撃主体が特定できないドローン攻撃は、武力出動ではなく治安出動として扱われる可能性が高くなります。この点が、日本の安全保障において極めて深刻な問題を孕んでいることが、シミュレーション事例を交えながら語られています。ドローンとサイバーを組み合わせた現代戦においては、従来の法制度や防衛の考え方そのものを見直す必要があるのではないか、という示唆で今回の話は締めくくられています。
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毎週木曜日 深夜0am - 0:30am
DJ:苫米地英人
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