11/26(日)9pm - 9:30pm
『お店ラジオ』にようこそ!
パーソナリティは、事業投資家の三戸政和さんと、スマレジ代表の山本博士さん。
ゲストは、先週に引き続き、株式会社マザーハウスの代表取締役副社長、山崎大祐さんでした。
「マザーハウス」は、社長の山口絵理子さんの“途上国を支援したい”という想いから始まり、現在では日本、台湾、シンガポールで50店舗ほどを展開しています。
ここに至るまで、山崎さんたちは、どのようにしてお店を増やしていったのでしょうか。
すると、「4〜5店舗から10店舗を目指すときが一番苦しかった」と山崎さん。
「実は、10店舗いかないと会社が回らないってことがあったんですよ。投資もすごくかかるし、ある程度の売上がないと会社としては成り立たないんですね。工場の固定費も必要だし、それを計算したら十何店舗は必要だったんです」とのこと。
そこで山崎さんは、10店舗以上を目指して、「Road to 10(売上10億への道)」というビジネスプランを立ち上げました。
当時の売上は2〜3億円ほど。スタッフの皆さんからは「こんなに忙しいのに、さらに店を出すのか」と、大ブーイングを受けたと言います。
そういった反発の声を、毎月のように店長会などで真正面から受け止めて、「絶対できる!」と言い続けた山崎さん。
そして実際、4年間で10億を達成したわけなのですが、反発する社員の皆さんを一体どうやって説得したのでしょうか?
「ビジョンには2つあると思っていて、一つは社会的なビジョン。自分たちが途上国からのブランドになるためには、このぐらいの規模にならないと良いモノづくりができないよね、生産国も増やせないよね、と。もう一つは、みんなの給与とか働きやすさですよね。どんなに社会への想いがあったって、自分の働き方がサステナブルじゃなかったらやっていけないじゃないですか。そのための10億なんだ、と言い続けました」
このお話に三戸さんも「なるほど」と感嘆の声。
山崎さんは、こうもおっしゃっていました。
「最後はちゃんと利益を作らないと、やりたいこともできないので」
まさに、その通り。社長の山口さんが社会的なビジョンの面を担って、その横で山崎さんのようにお金の話をしてくれる存在がいる。
夢の話だけではなく、きちんと資本主義の中でもやっていけてこそ、会社を大きく成長させることができたのですね。
そして、収益を上げるための具体的なノウハウについても伺いました。
例えば、原価率の法則などあるのでしょうか?
「基本的にはケースバイケースですね。原価率20%〜50%の間のどこかって感じです。モノづくりをやっているメーカーは、原価率がすごくポイントになるのは事実です。ファッションに関してだけ言うと、食品関係よりは安いです。僕らチョコレートブランドも持っているのでよく分かるんですけど、チョコレートのほうが原価率は高いですね」
ファッションは季節で商品が入れ替わりますが、売れなかった場合はどうするんですか?
「ファッションの世界では消化率っていう概念があって、消化率は70%が目安なんですね。7割が正規の価格で売れました、3割はセールです…みたいな。7割なのか9割なのかで全然原価が違ってきちゃう。ただ、うちの会社って、今までセールをしたことがないんです。それは何故かというと、小まめに余らないように作っているから。そんなに売れ残りがない会社なんですよ」
なるほど、そもそもロッド数を抑えている、ということなんですね〜。
でも、そうすると、ヒット商品になった際に店舗への搬入は間に合うのでしょうか?
「それも、生産ラインを変えられるので、すぐ届けるようにしていますね」とのことでした。
これはもう、商品の企画から自社工場での生産、販売までを全て行うSPAの良さですよね。
さらに株式会社マザーハウスでは、「最後の一品店。」というお店を展開!
山崎さん曰く、余らないようにロッド数を調整しながら作っても、どうしても最後は10点ほど残ってしまうそうです。
「最後10点とかになると、全店に配布できないじゃないですか。その余った商品だけを集めている店舗が『最後の一品店。』です。“アウトレット”って、蛇口=流すっていう意味なんですけど、僕はやっぱり最後まで頑張っている商品を“流していく”って嫌だなと思って、最後の一品というタグを付けて置いたら、セールしなくても普通に売れていくんですよ」
確かに、“最後の一品”と聞くと、希少性が高まります。こういったアイデアも躍進の理由なんですね。
ほかにも、「卸し先を作ったり、FC展開をしない理由」や「海外展開のノウハウは国によって違う」といったお話、出店場所の選び方・考え方など、具体的なお話をたっぷり伺うことができました。
ここでは紹介しきれない情報量ですので、是非アーカイブをご利用ください。
最後に、お話の中で出てきた山崎さんの素敵な言葉を紹介します。
「お店が一番メディア力が強い。お店がメディア力が強いエリアってあるんですよ。僕らは、お店をメディアと捉えているので、例えば現地でもECで売りたいとか皆さんおっしゃいますけど、何万人というトラフィックとかを取ろうと思ったら、結構な金額がオンライン上でかかるわけじゃないですか。でも、お店って、場所によったら1日何万人も通行しているわけで、その人たちは顔が見えるからやりようがある。だから僕は逆に、お店の時代だなって思いますよ」
山崎さん、たくさんのタメになるお話、ありがとうございました!
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それでは皆様、またのご来店お待ちしております!
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DJs: 三戸政和, 山本博士
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