【2025年7月23日】最新海外FX投資ニュース

皆さま、おはようございます!FX編集部の田中です。

昨夜の海外市場も関税交渉を巡る材料で大きく動いた1日となりました。今朝もお忙しい中お時間を頂き、ありがとうございます。それでは、7月23日(水)の海外市場の動向をまとめてお届けいたします。

目次

米国株式市場:S&P500が辛うじて最高値更新も関税影響でGM急落

S&P500は小幅続伸で最高値更新したものの、GMが関税影響で10億ドルの損失を発表し8.1%急落しました。

米国株式市場では、S&P総合500種指数が小幅に続伸し、辛うじて最高値を更新いたしました。しかし、個別銘柄では明暗が分かれる展開となりました。

注目すべきは自動車セクターの動向です。 ゼネラルモーターズ(GM)が関税により四半期決算に10億ドルのマイナス影響があったと発表し、株価は8.1%の急落となりました。同業のフォード・モーターも約1%下落し、トランプ政権の貿易政策への懸念が改めて浮き彫りになりました。

一方で、23日の決算発表を控えたテスラは1.1%上昇、同じく決算を控えるアルファベットも0.65%高となり、決算への期待感が支えとなっています。

航空宇宙・防衛セクターでは、RTXが関税影響から2025年利益見通しを下方修正し1.6%下落、ロッキード・マーチンは四半期利益が約80%減少し11%近い大幅下落となりました。

NY金先物:通商政策不透明感で3営業日続伸、約5週間ぶり高値

米国の通商政策を巡る不確実性と長期金利低下を背景に、NY金が3営業日続伸で約5週間ぶりの高値を更新しました。

NY金先物市場では、中心限月8月物が前日比37.30ドル(1.09%)高の1オンス3,443.70ドルで取引を終了いたしました。これは中心限月の清算値ベースで6月中旬以来、約5週間ぶりの高値水準となっています。

金相場上昇の主な要因は2つございます。 まず、米国の通商政策を巡る不透明感が安全資産としての金需要を押し上げていること。そして、米長期金利が低下したことで、金利のつかない資産である金の投資妙味が意識されたことです。

また、ドルが主要通貨に対して下落したことも、ドルの代替投資先として逆の値動きになりやすい金先物の相場を支える要因となりました。8月1日の関税期限を控える中、金への注目度は一段と高まっております。

原油先物:需要鈍化懸念で3営業日続落、約3週間ぶり安値

WTI原油は米欧のエネルギー需要先行きへの警戒感から3営業日続落し、約3週間ぶりの安値となりました。

NY原油先物市場では、WTI8月物が前日比0.99ドル(1.47%)安の1バレル66.21ドルで取引を終了し、中心限月の清算値ベースで7月上旬以来約3週間ぶりの安値を記録いたしました。

原油安の背景には複数の要因がございます。 21日発表の6月米景気先行指標総合指数が市場予想を下回ったことで、今夏のガソリンなどの需要が弱含むとの観測が広がりました。また、米政権の関税政策による景気への影響を巡る不透明感も、需要鈍化懸念につながっています。

さらに、EUが発表したロシア産原油の上限価格引き下げを含む新たな対ロシア制裁についても、市場への影響は限定的との観測が改めて意識され、相場の重荷となりました。

為替市場:ドル下落継続でドル円146円台、円独歩高の展開

ドルが主要通貨に対して下落継続し、ドル円は146.54円まで円高が進行、参院選後の政局と関税交渉に注目が集まりました。

為替市場では、薄商いの中でドルが幅広く下落する展開となりました。ドル円は0.5%安の146.54円で取引を終了し、前日に続いて円が対ドルで目立って上昇いたしました。

市場の関心は2つの要因に集中しております。 まず、週末の参議院選挙の結果を受けた石破首相の今後の政権運営。そして、8月1日に設定されている関税措置の猶予期限を控えた米国との関税交渉の行方です。

主要通貨に対するドル指数は0.3%安の97.545となり、前日は約0.6%下落していたことから、ドル売りの流れが継続していることが確認できます。市場では関連ニュースに敏感に反応しやすい状況が続いております。

今後の注目ポイント

本日は重要な経済イベントが目白押しです!

  • 日本時間10:30 – 内田日銀副総裁の講演(金融経済懇談会)
  • 日本時間23:00 – 米中古住宅販売件数
  • 米国株引け後 – テスラ・アルファベット決算発表

また、明日24日にはECB理事会が控えており、ユーロ圏の金融政策動向も大きな注目材料となります。さらに来週は日米両国の金融政策決定会合が予定されており、市場のボラティリティが高まる可能性があります。

編集部からのコメント

関税問題が企業業績に与える具体的な影響が明らかになってきており、GMの10億ドル損失は投資家にとって大きな警鐘となりました。一方で、安全資産への資金流入が続く中、金相場の堅調さが際立っています。

8月1日の関税期限まで残り1週間強となり、各国との交渉の行方が市場の最大の関心事となっております。特に日米関税交渉については、本日の内田日銀副総裁の発言内容も含めて注視が必要です。

短期的には決算シーズンも本格化しており、特にテスラやアルファベットといった大型ハイテク株の決算内容が今後の市場方向性を左右する可能性があります。

皆さまも体調にお気をつけて、本日も良い一日をお過ごしください。明日も有益な情報をお届けできるよう努めてまいります!


FX編集部 田中

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