週末の朝をいかがお過ごしでしょうか?金曜日(8月9日)の海外市場は、総じて堅調な展開となりました。特にハイテク株の活況ぶりが目立ち、ナスダックが2日連続で史上最高値を更新するなど、投資家の皆様には嬉しいニュースが続いております。本日も重要なポイントを分かりやすくお伝えしますので、ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
米ハイテク株快調、ナスダック2日連続最高値更新
8月8日のNY株式市場では、ハイテク大手の好調ぶりが際立ちました。ナスダック総合指数は前日比207.32ポイント(0.98%)高の21,450.02で取引を終え、2日連続で史上最高値を更新いたしました。S&P500種株価指数も49.45ポイント(0.78%)上昇の6,389.45となり、週間ベースでは6月以来の大幅上昇を記録しています。
特に注目すべきは、「マグニフィセント・セブン」の指数も最高値を更新したことです。アップルは1,000億ドルの米国内追加投資発表により、2020年以来の週間上昇率を記録いたしました。市場関係者からは「企業業績の8割超が予想を上回っており、テクニカル・ファンダメンタルズ両面で強気材料が揃っている」との声も聞かれます。
ドル円147円台後半で堅調、FRB人事の影響限定的
為替市場では、ドル円相場が前日比0.65円(0.44%)高の147.79円で引けました。前日にトランプ大統領がミラン大統領経済諮問委員会委員長をFRB理事に指名すると発表した際は、一時的にドル安が進行いたしましたが、その後は比較的安定した動きとなっております。
市場アナリストは「上院の休会により、実際のFRB入りは9月以降となる可能性が高く、実質的な影響は12月会合以降に限定される」との見方を示しています。ユーロドルは1.1641ドルと小幅下落、ポンドドルも横ばい圏での推移となりました。
金価格最高値更新も混乱、関税報道で乱高下
貴金属市場では、金先物相場が大きく注目を集めました。COMEX金先物12月限は前日比37.60ドル(1.1%)高の3,491.30ドルで終了し、史上最高値を更新いたしました。
しかしながら、取引時間中は非常に荒い値動きとなりました。早朝にトランプ政権が金地金に関税を課すとの報道で急騰したものの、その後ホワイトハウス高官が「金地金の輸入には関税を課さない」との新たな方針を示唆したため、時間外取引では一時下落する場面も見られました。安全資産としての需要は依然として堅調ですが、政策の不透明感が価格変動を大きくしている状況です。
原油横ばい、ウクライナ停戦観測で思惑交錯
原油市場では、WTI先物9月限が前日と変わらずの1バレル63.88ドルで引けました。米ロ両国がウクライナ戦争の停戦で合意に向けた交渉を進めているとの報道を受け、約1.80ドルのレンジで変動する荒い値動きとなりました。
エネルギー専門家からは「停戦合意があっても原油価格への下落圧力は限定的」との見方が示されています。これは、現在の市場が供給混乱リスクをほとんど織り込んでおらず、EUと米国がロシアへのエネルギー制裁を解除する見通しもないためです。
今後の注目ポイント
来週は、いよいよ8月12日(月)に7月の米消費者物価指数(CPI)の発表が控えております。市場では総合CPIが前年同月比2.8%、コアCPIが3.0%との予想が主流となっており、FRBの9月利下げペースを占う重要な指標として注目されます。
また、日本市場は来週月曜日が山の日で祝日のため、多くの企業が夏季休暇となります。薄商いでの値動きには十分ご注意くださいませ。
編集部からのコメント
今週の海外市場は、企業決算の好調さと金融政策への期待が株式市場を押し上げる一方で、政策の不透明感が商品市場に混乱をもたらすという、まさに「光と影」の1週間でした。
特に印象的だったのは、アップルをはじめとするハイテク大手の堅調ぶりです。AI関連の投資拡大や生産の国内回帰といった長期的なトレンドが、短期的な政策変更リスクを上回っている現状を改めて感じます。
為替市場では、FRB人事を巡る動きが注目されましたが、実際の政策への影響は限定的との見方が優勢です。むしろ、来週のCPI結果の方が相場を大きく左右する可能性が高そうですね。
投資家の皆様におかれましては、引き続き政策変更リスクと企業業績のバランスを慎重に見極めながら、冷静な投資判断を心がけていただければと思います。
最後に
週末もお疲れさまでした!来週も皆様の投資活動にお役立ていただけるよう、正確で分かりやすい情報をお届けしてまいります。素敵な週末をお過ごしくださいませ🌸
FX編集部 田中








