番組から
2024/05/07
![interfm : インターFM [ 89.7MHz TOKYO ]](/image/logo_inter-new-tagline.svg){kind=logo}
3/6（日）9pm - 9:30pm
いらっしゃいませ！
事業投資家の三戸政和さんと、スマレジ代表の山本博士さんでお送りしている『お店ラジオ』。
今回のゲストも、先週に引き続き、アウトドアブランド「スノーピーク」の代表取締役会長・山井太さんでした。
前回、「スノーピーク」には“スノーピーカー”というファンの方が集まるコミュニティがある…というお話が出ましたが、一体どうやって、それほど熱狂的なファンを作っていったのでしょうか？
ここにも「キャンプが持っている力」がありました。
「根源的な営みを共有することで、人と人のつながりができる」と山井会長。
1998年から実施しているキャンプのイベントも、プロモーションとしてやっているわけではなく、「キャンプの魅力を広げたい」というキャンパーとしての願いが根底にあるといいます。
ブランドとユーザー、キャンパーとしてなら同じ目線。それがスノーピークのスタイルです。
そのため、お客様からお叱り頂くこともあります。「最近のスノーピークどうなってんの？」と。
山井会長に直接そんなことを言える環境が「スノーピーク」にはあるんですね。
現在、キャンプのイベントは年に15回ほど。
多い！
しかも、役員や執行役員の方など、会社の意思決定にかかわる人物は必ず参加しているとか。
“ユーザーの声を聞く” という確固たる信念が見えます。
そうしてユーザーの声をすくい上げて、間違っていたことは修正していくのが、「スノーピーク」のやり方です。
いやぁ〜これはもうファンになっちゃいますよね！笑
ちなみに、会社が何か新しく始める際、そのやり方が間違っていたときには、プレスリリースを出して3時間以内に分かるそうです。
なぜなら、これもファンの皆さんから声が届くから。
時には山井会長のSNSなどに直接メッセージが来るなど、いわゆる“炎上”してしまいます。
プレスリリースを出すということは、会社が十分な時間をかけて考え、準備してきたもの。
いくらユーザーの声を大切にすると言っても、それを撤回するのは、なかなか難しいのでは…。
しかし、こんな場合にも、山井会長はこう考えます。
「これは（この案件は）お客様を幸せにできているのか？」
明らかにお客様を幸せにできていない、と判断したら、一度会社で決めたものを変更。
炎上の翌日には、山井会長の名前で「もう一度考えさせてください」と、再考のお知らせを発表しました。
ブランドとユーザーの風通しが良いこと。これが、コミュニティがあることの良さだと語ってくれた山井会長。
「だから、我々は間違ったときに“間違った”と認識するのが早い。そういう意味では世界で一番、軌道修正が早い会社。まぁ、そもそも間違うなよ！ってことだけど（笑）」
山井会長の話ぶりから、その飾らないお人柄も分かります。
さて、既存のお客様を大切にしていることは分かりましたが、新しいお客様については、どうやって獲得しているのでしょうか？
例えば「スノーピーク」では、「キャンプシーンで着られて、街でも着られる洋服」をコンセプトに、アパレル事業も展開しています。
表参道に直営店があるのですが、そこに来る洋服好きの方々が「あれ、スノーピークってキャンプもやってるの？」と気づき、興味を持ったアパレルのお客様向けに「フィールドワーク」というイベントを実施。
「スノーピーク」の洋服をきっかけに、初めてキャンプを経験するといった方もいるそうです。
ほかにも、「Snow Peak Eat」というレストランでキャンプスタイルの料理を提供していたり、キャンプがライフスタイルとしてある「住宅」のプロデュースを手がけていたり、人々の衣食住に関する事業でキャンプの魅力を伝えています。
そして今回、気になる発表が山井会長からありました。
日本でブームとなった「オシャレなオートキャンプ」、この現象が、これからアメリカでも起こるかもしれない！
というのも、1996年〜2015年頃までは、アメリカでは小さいストーブやランタンなどが売れていた「スノーピーク」ですが、2019年からは、テントや焚き火台などが売れ始めているそうです。
去年は15億円ほどの売上だったそうで、「これからかなりの成長率が期待できる」とのことでした。
実はアメリカには、オシャレなキャンプは「ない」と話す山井会長。
まだ“野営”みたいなキャンプをしていた昔の日本と全く同じ状態だそうです。
「スノーピーク」が30年前に日本人のキャンプに対する価値観を変えたように、これからアメリカで同じことにチャレンジしていきます。
今後、コロナがおさまれば、山井会長はアメリカのポートランドに移住し、本格的にアメリカ進出する予定。
アメリカでラグジュアリー&ハイエンドなキャンプが流行る日も遠くないかもしれません。
最後にいつもの質問です。山井会長にとってお店とは？
答えは、「キャンプへの入り口」
お店に来たことによって、キャンプへの道が開かれる場所だと思っている。
…とのことで、徹底してキャンプを愛するキャンパーな山井会長でした笑
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3/6（日）9pm - 9:30pm
DJs: 三戸政和（事業投資家）, 山本博士
メール: omise@interfm.jp
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