「自分で作った曲をカラオケで歌えるようにしたい」
「個人でもDAMやJOYSOUNDに楽曲を配信できる?」
「カラオケ配信にはどのくらい費用がかかるの?」
オリジナル曲を制作している方のなかには、自分の曲をカラオケに配信したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
以前は、カラオケ配信というとメジャーアーティストの楽曲が中心というイメージがありました。しかし現在では、個人やインディーズで活動するアーティストでも、サービスを利用することで自分の楽曲をカラオケに配信できる方法があります。
一方で、カラオケ配信にはいくつかの方法があり、DAMとJOYSOUNDでは配信の仕組みも異なります。無料で利用できる方法もあれば、費用を支払って配信を申し込むサービスもあるため、「結局どれを選べばいいのかわからない」という方も少なくありません。
この記事では、自分の曲をカラオケ配信する方法について、DAM・JOYSOUNDへの配信方法や必要な費用、準備するもの、利用できるサービスなどをわかりやすく解説します。
個人でも自分の曲をカラオケ配信できる?
結論からいうと、個人でも自分の曲をカラオケに配信することは可能です。
メジャーレーベルに所属していないアーティストや、インディーズで活動している方、趣味でオリジナル曲を制作している方でも、カラオケ配信に対応したサービスを利用することで、DAMやJOYSOUNDなどで自分の曲を歌えるようにできます。
ただし、好きな音源をそのままカラオケ会社へ送れば配信してもらえるわけではありません。利用するサービスや配信先によって、必要なデータや申し込み方法、料金、審査の有無などが異なります。
まずは、個人がカラオケ配信する場合の基本的な仕組みを確認しておきましょう。
メジャーデビューしていなくてもカラオケ配信は可能
「カラオケに入っている曲=メジャーデビューしているアーティストの曲」というイメージを持っている方もいるかもしれません。
しかし現在は、個人やインディーズアーティストが利用できるカラオケ配信サービスもあります。
そのため、
- 自分で作詞・作曲したオリジナル曲
- インディーズで発表している楽曲
- ライブやSNSを中心に活動しているアーティストの楽曲
- ネット上で発表しているオリジナル楽曲
なども、条件を満たせばカラオケ配信を目指すことができます。
「知名度がないからカラオケ配信できない」というわけではなく、楽曲の権利を自分で管理している個人でも利用できる方法があるのがポイントです。
オリジナル曲・自作曲も配信できる
カラオケ配信できるのは、すでにCDとして発売されている曲だけではありません。
自分で制作したオリジナル曲についても、必要な音源や歌詞などを用意し、対応するサービスから申し込むことで配信できる場合があります。特に近年は、楽曲制作からSNS・動画サイトへの公開、音楽ストリーミングサービスへの配信まで、個人で行うアーティストも増えています。
カラオケ配信もその活動のひとつとして活用でき、ファンに実際に歌ってもらえる機会を増やしたり、楽曲の認知を広げたりすることにつながります。
ただし、他人が権利を持つ楽曲やカバー曲などは扱いが異なるため、自分が配信する権利を持っている楽曲かどうかを事前に確認することが大切です。
主な配信先はDAMとJOYSOUND
日本のカラオケで代表的な配信先として挙げられるのが、DAMとJOYSOUNDです。
自分の曲をカラオケ配信したい場合も、
「DAMに配信したいのか」
「JOYSOUNDに配信したいのか」
「できれば両方に配信したいのか」
によって、選ぶ方法が変わってきます。
また、DAMとJOYSOUNDでは楽曲を配信する仕組みや利用できるサービスが同じではありません。
そのため、最初から特定のサービスを選ぶのではなく、配信先・費用・必要な作業・配信条件などを比較したうえで、自分に合った方法を選ぶことが重要です。
次の章では、自分の曲をカラオケ配信するために利用できる主な方法について詳しく紹介します。
自分の曲をカラオケ配信する主な方法


自分の曲をカラオケ配信する方法は、ひとつではありません。
現在は、カラオケ配信サービスを利用する方法や、JOYSOUNDのサービスを使って自分で配信する方法、配信作業を代行してもらう方法などがあります。
代表的な方法をまとめると、以下のとおりです。
| 方法 | 主な配信先 | 費用 | 手間 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| TuneCore Japanなどの配信サービス | JOYSOUND・DAMなど | 有料 | 少ない | 手軽に配信したい人 |
| うたスキ ミュージックポスト | JOYSOUND | 無料 | やや多い | 費用を抑えたい人 |
| カラオケ配信代行サービス | JOYSOUNDなど | 有料 | 少ない | 制作や手続きを任せたい人 |
| レーベル・音楽出版社などを通す | DAM・JOYSOUNDなど | 契約による | 状況による | 事務所等に所属している人 |
それぞれ特徴が異なるため、「できるだけ安く配信したい」「DAMとJOYSOUNDの両方に入れたい」「面倒な作業は任せたい」など、目的に合わせて選ぶことが大切です。
カラオケ配信サービスを利用する
もっとも手軽な方法のひとつが、カラオケ配信に対応した音楽配信サービスを利用する方法です。
たとえばTuneCore Japanでは、楽曲を登録して所定の手続きを行うことで、JOYSOUNDやDAM系のサービスへのカラオケ配信を申し込めます。自分でカラオケ用のシステムを用意したり、カラオケ会社と直接やり取りしたりする必要がないため、初めてカラオケ配信する方にも利用しやすい方法です。
一方で、サービス利用料がかかるほか、配信先によっては審査があります。特にDAMへの配信は審査が行われるため、申し込めば必ず配信されるわけではありません。
「多少費用がかかっても、なるべく簡単に配信したい」という方には向いている方法といえるでしょう。
JOYSOUND「うたスキ ミュージックポスト」を利用する
JOYSOUNDに自分の曲を入れたい場合は、「うたスキ ミュージックポスト」を利用する方法もあります。
うたスキ ミュージックポストは、自分で制作した楽曲をJOYSOUNDへカラオケ配信できるサービスです。
大きな特徴は、カラオケ配信料が無料であることです。
そのため、
- できるだけ費用をかけたくない
- JOYSOUNDだけでも配信できればよい
- 自分で配信用データを作ることに抵抗がない
という方には有力な選択肢になります。
ただし、配信するためには音源や歌詞を準備するだけでなく、カラオケとして表示するための歌詞テロップなども自分で設定する必要があります。
無料で配信できる一方、有料サービスと比べると自分で行う作業が多い点は理解しておきましょう。
カラオケ配信代行サービスを利用する
「自分で歌詞テロップを作ったり、配信手続きをしたりするのは難しそう」という場合は、カラオケ配信代行サービスを利用する方法もあります。
代行サービスでは、必要な音源や歌詞などを提出することで、カラオケ配信に必要なデータ制作や登録作業を代行してもらえる場合があります。
たとえばFrekulでは、アーティスト向けにJOYSOUNDへのカラオケ配信サービスを提供しています。
利用料金はかかりますが、
- カラオケ用データの作り方がわからない
- パソコン作業が苦手
- 制作にかかる時間を減らしたい
- アーティスト活動に集中したい
という方には便利です。
料金だけで判断するのではなく、自分で行う作業がどこまで含まれているのかも比較して選ぶとよいでしょう。
レーベルや音楽出版社などを通して配信する
アーティストが所属しているレーベルや音楽事務所、音楽出版社などを通してカラオケ配信されるケースもあります。従来は、このようなルートを通じてDAMやJOYSOUNDへ楽曲を届ける方法が一般的でした。
現在でもメジャーアーティストなどでは利用されていますが、個人が「自分の曲をカラオケに入れたい」という目的だけでレーベル等に所属するのは現実的ではありません。
個人やインディーズで活動している方であれば、まずはTuneCore Japanなどの配信サービスや、うたスキ ミュージックポスト、カラオケ配信代行サービスを検討するほうが利用しやすいでしょう。
次の章では、カラオケの代表的な機種であるDAMに自分の曲を配信する方法について、もう少し詳しく解説します。
DAMに自分の曲をカラオケ配信する方法


DAMに自分の曲を配信したい場合、個人でも利用できる方法があります。
代表的なのが、TuneCore Japanのカラオケ配信サービスを利用し、「ANTENNA! powered by DAM」への配信を申し込む方法です。
ただし、DAMへの配信には審査があります。申し込んだすべての楽曲が必ず配信されるわけではないため、この点は事前に理解しておきましょう。
TuneCore JapanからDAMへの配信を申し込める
TuneCore Japanでは、自分の楽曲をカラオケ配信するサービスを提供しており、JOYSOUNDだけでなく「ANTENNA! powered by DAM」への配信も選択できます。
個人でカラオケ会社へ直接営業したり、レーベルを通したりしなくても申し込めるため、インディーズアーティストや個人で活動している方にとって利用しやすい方法です。
基本的には、
- TuneCore Japanでカラオケ配信用のリリースを登録する
- 必要な音源・歌詞などを登録する
- 「ANTENNA! powered by DAM」への配信を選択する
- DAM側で審査が行われる
- 審査を通過するとカラオケ配信が開始される
という流れになります。
カラオケ配信に必要な素材は、基本的に音源ファイルまたは動画ファイルと歌詞です。ミュージックビデオやライブ映像を使用した映像付きカラオケにも対応しています。
DAMへのカラオケ配信には審査がある
DAMへの配信で特に注意したいのが、配信ストア側による審査が行われることです。
「ANTENNA! powered by DAM」には独自の審査基準が設けられており、TuneCore Japanから申し込んだからといって必ずDAMに配信されるわけではありません。
審査基準の詳細は公開されていません。そのため、
なお、DAM公式の通常のカラオケリクエストでも、楽曲の権利状況や音源、チャート状況、アーティストの活動状況など、複数の要素をもとに配信曲が選考されています。
審査通過後は約4〜6週間で配信開始
「ANTENNA! powered by DAM」の審査を通過して配信が決定した場合、約4〜6週間後を目安にDAMでの配信が開始されます。
イベントや楽曲リリースに合わせてカラオケ配信したい場合は、審査期間や配信までの期間を考慮して、余裕を持って申し込むのがおすすめです。
また、配信開始日を自由に指定できるわけではありません。審査通過後にカラオケ店舗での配信開始予定日が決まり、後日案内される仕組みです。
DAMだけを指定して配信することはできない
TuneCore Japanのカラオケ配信を利用する場合、注意したいのが配信先の選び方です。
現在のサービスでは、JOYSOUNDへの配信が必須となっており、DAMだけを指定してカラオケ配信することはできません。
つまり、「JOYSOUNDには入れず、DAMだけに配信したい」という利用方法には対応していません。
一方で、「できればDAMとJOYSOUNDの両方に自分の曲を入れたい」という方にとっては、一度の申し込みで複数のカラオケサービスへの配信を目指せるのがメリットです。
DAM配信後に利用できない機能もある
個人のオリジナル曲を「ANTENNA! powered by DAM」経由で配信した場合、一般的なDAM楽曲とすべて同じ機能を利用できるとは限りません。
たとえば、配信形態によっては、
- 採点機能
- ガイドメロディ
- キーコントロール
- 本人ガイドボーカル
などに対応していません。
そのため、「DAMに曲名が表示され、店舗で自分の曲を歌える」ということと、「通常の商業楽曲とまったく同じ機能が使える」ということは分けて考えておきましょう。
DAMへの配信は審査があるものの、個人でも全国のカラオケ店舗で自分の曲を歌ってもらえる可能性がある方法です。
次の章では、もうひとつの主要なカラオケサービスであるJOYSOUNDに自分の曲を配信する方法について詳しく解説します。
JOYSOUNDに自分の曲をカラオケ配信する方法


JOYSOUNDに自分の曲を配信する場合は、無料で自分で配信する方法と、有料サービスを利用して配信する方法があります。
代表的なのは、JOYSOUND公式の「うたスキ ミュージックポスト」を利用する方法です。自作曲などを自分でカラオケ用に制作し、JOYSOUNDへ無料で配信できます。
そのほか、TuneCore Japanの「Video Kicksカラオケ配信」や、制作・登録作業を依頼できる「うたスキ ミュージックポストOFFICIAL PARTNER」を利用する方法もあります。
うたスキ ミュージックポストなら無料で配信できる
「できるだけ費用をかけずにJOYSOUNDへ自分の曲を入れたい」という方に向いているのが、うたスキ ミュージックポストです。
JOYSOUNDが提供しているサービスで、自分で配信用のデータを準備すれば、カラオケ配信料は無料です。利用するには、JOYSOUND.comの「うたスキ」への会員登録が必要になります。
そのため、
- 初めてカラオケ配信に挑戦する
- できるだけ費用を抑えたい
- JOYSOUNDに配信できればよい
- パソコンでの制作作業を自分で行える
という方に向いています。
一方で、単に音源と歌詞をアップロードするだけで完成するわけではありません。カラオケ用のデータ制作や歌詞テロップの設定などを自分で行う必要があるため、費用がかからない分、ある程度の作業時間は必要になります。JOYSOUND公式でも、制作作業や歌詞テロップ塗り、配信作業を代行するOFFICIAL PARTNER制度を用意しています。
うたスキ ミュージックポストで配信する流れ
うたスキ ミュージックポストで自分の曲を配信する場合、おおまかには以下の流れで進めます。
- うたスキに会員登録する
- カラオケ配信用の素材を準備する
- 楽曲・歌詞テロップなどのデータを制作する
- 楽曲アップローダーからデータをアップロードする
- 著作権情報などを登録する
- カラオケ配信の設定を行う
- JOYSOUNDで配信する
JOYSOUND公式では、配信準備が整った楽曲について、アップロードデータの確認、アップロード、著作権登録、カラオケ配信設定などの手順を案内しています。
自分ですべて制作する必要があるため、最初は少し難しく感じるかもしれません。
しかし、一度作業方法を覚えれば、費用をかけずにオリジナル曲をJOYSOUNDへ配信できるのは大きなメリットです。
カバー曲を配信する場合は事前申請が必要
うたスキ ミュージックポストでは、自分のオリジナル曲だけでなく、条件を満たしたカバー曲を配信できる場合もあります。
ただし、カバー曲の場合は自由に登録できるわけではありません。
JOYSOUNDでは、カバー曲を配信する前に「カバー曲制作確認申請」を行い、権利者が著作権管理事業者へ必要な権利を信託しているか確認する必要があります。また、原曲どおりに制作・演奏した楽曲が対象で、アレンジや替え歌はカラオケ配信できないと案内されています。
そのため、他人が作詞・作曲した楽曲を配信したい場合は、オリジナル曲以上に著作権の確認が重要です。
作業が難しい場合は代行サービスも利用できる
「無料なのは魅力だけど、自分でカラオケ用データを作るのは難しい」という方は、うたスキ ミュージックポストOFFICIAL PARTNERを利用する方法があります。
OFFICIAL PARTNERは、うたスキ ミュージックポストを利用したJOYSOUNDへの配信に必要な、
- カラオケ用データの制作
- 歌詞テロップの制作
- 配信作業
などを代行する事業者です。サービス内容や料金は、それぞれのパートナー企業によって異なります。
自分で行えば無料ですが、制作方法を一から覚える時間や手間もかかります。
そのため、「費用を抑えるなら自分で制作」「時間や手間を抑えるなら代行」という考え方で選ぶとよいでしょう。
TuneCore JapanからJOYSOUNDへ配信する方法もある
TuneCore Japanの「Video Kicksカラオケ配信」を利用して、JOYSOUNDへ配信する方法もあります。
こちらは、音源ファイルまたは動画ファイルと歌詞を用意して申し込めるため、自分でうたスキ ミュージックポスト用のデータを一から制作する場合と比べて、手軽に利用しやすい方法です。
TuneCore Japanでは通常、1曲あたり4,400円(税込)の利用料が設定されています。なお、2026年12月31日までは初めてカラオケ配信を利用する場合に50%OFFとなるキャンペーンが実施されています。
無料での配信にこだわらず、
「制作作業をできるだけ簡単にしてJOYSOUNDへ自分の曲を配信したい」
という方は、こうした有料サービスも選択肢になります。
JOYSOUNDは、自分で無料配信する方法から有料サービス・制作代行まで選択肢が比較的多いため、予算や作業にかけられる時間に合わせて方法を選びましょう。
次の章では、カラオケ配信をするために準備しておきたい音源や歌詞など、必要なものについて詳しく解説します。
カラオケ配信に必要なもの


自分の曲をカラオケ配信するには、利用するサービスに応じて必要な素材を準備する必要があります。
基本的には、カラオケ用の音源と歌詞が中心です。映像付きで配信したい場合は、ミュージックビデオやライブ映像などを用意することもできます。
ただし、TuneCore Japanとうたスキ ミュージックポストでは必要なデータや形式が異なるため、申し込み前に利用するサービスの仕様を確認しておきましょう。
カラオケ用の音源
まず必要になるのが、実際にカラオケで流すための音源です。
基本的には、メインボーカルが入っていない伴奏音源(インスト音源)を用意します。
TuneCore Japanのカラオケ配信では、「音源ファイルまたは動画ファイル」と「歌詞」が基本的な必要素材です。また、カラオケ用のインスト音源を持っていない場合でも、登録の途中でインスト音源を自動抽出できる機能が用意されています。
一方、うたスキ ミュージックポストでは、伴奏用のオーディオデータが必須です。公式では、WAV形式など所定のフォーマットが指定されています。
すでに楽曲制作時に「オフボーカル」「インスト」「カラオケ音源」などを作成している場合は、それを利用できる可能性があります。
歌詞データ
カラオケでは画面に歌詞を表示するため、歌詞データも必要です。
単純に歌詞を登録するだけではなく、楽曲の進行に合わせて文字の色が変わる「歌詞テロップ」の設定を行う場合があります。
TuneCore Japanでは、音源や動画をアップロードしたあと、ウェブ上で歌唱テロップを設定できます。自分で設定することもできますが、別料金で登録代行を依頼することも可能です。
歌詞を登録する際は、誤字脱字だけでなく、
- 漢字とひらがなの表記
- 英語部分の表記
- 繰り返し部分
- 曲中のセリフや掛け声
なども確認しておきましょう。
一度配信されると修正に手間がかかる場合があるため、提出前の確認が大切です。
背景動画・背景画像
必須ではありませんが、カラオケ画面に自分のミュージックビデオやオリジナル映像を表示したい場合は、背景動画を用意します。
TuneCore Japanでは、ミュージックビデオやライブ映像を使用した映像付きカラオケ配信にも対応しています。映像を用意しない場合は、楽曲のジャンルなどに応じた映像が再生されます。
うたスキ ミュージックポストでも、背景用の動画や静止画を任意で登録できます。動画の場合はファイル形式や画角、フレームレートなどに指定があるため、事前に公式のフォーマットを確認して制作しましょう。
アーティスト自身が出演するMVを使用すれば、カラオケを通じて楽曲だけでなく、アーティストの世界観も伝えやすくなります。
楽曲情報
音源や歌詞のほかに、配信時には曲名やアーティスト名などの楽曲情報も登録します。
サービスによって入力項目は異なりますが、
- 曲名
- アーティスト名
- 作詞者
- 作曲者
- 著作権に関する情報
などを確認できるようにしておくとスムーズです。
特に、複数人で制作した楽曲や、楽曲の権利を著作権管理事業者へ預けている場合は、権利関係を事前に整理しておくことが大切です。
サービスによってはパソコンやインターネット環境も必要
自分で配信用データを制作する場合は、パソコン環境も確認しておきましょう。
たとえば、うたスキ ミュージックポストで自分でカラオケ配信する場合、公式では対応するWindows PC、インターネット環境、配信用素材、うたスキ会員登録などが必要と案内されています。
そのため、「音源と歌詞さえあれば、どのサービスでもスマートフォンだけですぐ配信できる」というわけではありません。
自分でデータ制作するのが難しい場合は、TuneCore Japanの登録代行や、JOYSOUNDのOFFICIAL PARTNERなどを利用するのもひとつの方法です。
必要なものを事前に準備できたら、次に気になるのがカラオケ配信には実際にいくらかかるのかという点です。
次の章では、無料で配信する方法と有料サービスを利用する場合の費用を比較しながら解説します。
カラオケ配信にはいくらかかる?費用を比較
カラオケ配信にかかる費用は、利用するサービスによって大きく異なります。
無料で配信できる方法もあれば、1曲ごとに数千円〜1万円以上かかるサービスもあります。
代表的なサービスの費用を比較すると、以下のようになります。
| サービス | 主な配信先 | 初期費用 | 継続費用 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| うたスキ ミュージックポスト | JOYSOUND | 無料 | 無料 | 自分でデータ制作が必要 |
| TuneCore Japan | JOYSOUND・DAM | 4,400円(税込)/1曲 | 翌年以降1,100円(税込)/年 | 手続きが比較的簡単 |
| Frekul | JOYSOUND | 16,390円(税込)/1曲 | 年間管理費0円 | 制作・投稿作業を任せやすい |
※料金やサービス内容は変更される場合があるため、申し込み前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。
無料でカラオケ配信するならJOYSOUND
費用をできるだけ抑えたい場合は、JOYSOUNDの「うたスキ ミュージックポスト」が有力な選択肢です。
うたスキ ミュージックポストでは、カラオケ配信料が無料です。さらに、配信期限は180日間ですが、延長手続きを行えば無料で180日間延長できます。
つまり、自分で必要なデータを制作できるのであれば、配信そのものに料金をかけずにJOYSOUNDへ自分の曲を入れることができます。
ただし、無料である代わりに、
- 伴奏音源の準備
- 歌詞データの作成
- 歌詞テロップの設定
- 楽曲情報の登録
- アップロード作業
などを自分で行う必要があります。
「費用を節約したいか」「作業時間を節約したいか」で、自分に合う方法を選ぶとよいでしょう。
TuneCore Japanは1曲4,400円から
TuneCore Japanのカラオケ配信は、1曲あたり初期費用4,400円(税込)で1年間配信できます。
2年目以降も継続する場合は、1曲につき年間1,100円(税込)の利用料がかかります。
うたスキ ミュージックポストのように完全無料ではありませんが、自分で複雑な配信用データを一から制作する負担を抑えやすい点がメリットです。
また、TuneCore JapanではJOYSOUNDに加えて、審査を通過すれば「ANTENNA! powered by DAM」への配信も目指せます。
そのため、「多少費用がかかっても、DAMとJOYSOUNDの両方に配信したい」という方には検討しやすい方法です。
なお、2026年12月31日までは、初めてカラオケ配信を利用する方向けに50%OFFキャンペーンが実施されており、通常4,400円(税込)のところ2,200円(税込)で利用できます。
配信代行を利用すると1万円以上かかる場合もある
カラオケ用のデータ制作や登録作業まで任せたい場合は、配信代行サービスを利用する方法があります。たとえばFrekulでは、JOYSOUNDへのカラオケ配信サービスを1曲16,390円(税込)で提供しています。年間管理費は0円です。
自分で配信する場合と比べると費用は高くなりますが、
- 歌詞テロップ制作が難しい
- パソコン操作に自信がない
- 作業する時間がない
- 配信作業をまとめて任せたい
という方には便利です。
単純に「無料か有料か」だけで比較するのではなく、その料金にどこまでの作業が含まれているかも確認しておきましょう。
DAMとJOYSOUNDの両方に配信したい場合
DAMとJOYSOUNDの両方で自分の曲を歌えるようにしたい場合は、TuneCore Japanなど両方への配信に対応しているサービスを利用する方法があります。
TuneCore Japanでは、カラオケ配信の利用料は1曲4,400円(税込)で、JOYSOUNDと「ANTENNA! powered by DAM」への配信を申し込めます。
ただし、DAMについては独自の審査があるため、4,400円を支払えば必ずDAMとJOYSOUNDの両方に配信されるわけではありません。
JOYSOUNDへの配信は進んでも、DAMの審査には通らない可能性がある点には注意が必要です。
費用だけでなく手間や配信先も比較する
カラオケ配信サービスを選ぶときは、料金だけで決めるのではなく、
- DAMとJOYSOUNDのどちらに配信できるか
- 初期費用はいくらか
- 更新料・年間管理費はかかるか
- 自分でどこまで制作する必要があるか
- 配信期間はどのくらいか
- 配信までどのくらい時間がかかるか
などを総合的に比較することが大切です。
費用を最優先するなら「うたスキ ミュージックポスト」、手軽さとDAMへの配信可能性も重視するなら「TuneCore Japan」、制作作業まで任せたいなら配信代行サービスというように、目的によって適した方法は変わります。
次の章では、こうした違いをさらに分かりやすくするため、代表的なカラオケ配信サービスを比較していきます。
カラオケ配信サービスを比較
ここまで紹介したように、自分の曲をカラオケ配信する方法はいくつかあります。
どのサービスを選ぶか迷った場合は、配信先・費用・自分で行う作業量・配信までの期間を比較すると選びやすくなります。
代表的なサービスをまとめると、以下のとおりです。
| サービス | 主な配信先 | 費用 | 配信までの目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| うたスキ ミュージックポスト | JOYSOUND | 無料 | データ制作・確認状況による | 費用を抑えられるが自分で制作が必要 |
| TuneCore Japan | JOYSOUND・DAM | 初年度4,400円(税込)/1曲 | JOYSOUNDは審査通過後約3〜7日 | 手間を抑えながら複数サービスへの配信を目指せる |
| Frekul | JOYSOUND | 16,390円(税込)/1曲 | データ提出完了から約3週間 | 投稿・制作作業を任せたい人向け |
※料金やサービス内容は変更される場合があります。申し込み前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
費用を抑えたいなら「うたスキ ミュージックポスト」
できるだけお金をかけずにカラオケ配信したい場合は、うたスキ ミュージックポストが向いています。
配信料は無料なので、自分で必要なデータを制作できれば、JOYSOUNDにオリジナル曲を配信できます。
特に、
- JOYSOUNDに配信できれば十分
- パソコンでの作業が苦にならない
- 歌詞テロップなども自分で制作できる
- カラオケ配信にできるだけ費用をかけたくない
という方に適しています。
一方で、音源や歌詞を用意するだけではなく、カラオケ用の配信データを自分で整える必要があります。
また、フリー音源やライブラリ音源を使用している場合は、商用利用が認められている音源であることなど、JOYSOUNDが定める条件も確認しておく必要があります。
手軽さを重視するなら「TuneCore Japan」
自分で細かなカラオケデータを制作する手間をできるだけ減らしたい場合は、TuneCore Japanが利用しやすい選択肢です。1曲あたり初年度4,400円(税込)で、JOYSOUNDとDAMへのカラオケ配信を申し込めます。
JOYSOUNDへの配信は、TuneCore Japan側の審査を通過したあと、およそ3〜7日で配信開始となるのが目安です。
また、DAMについては「ANTENNA! powered by DAM」への配信を申し込めますが、DAM側で独自の審査が行われます。そのため、すべての楽曲がDAMに配信されるわけではありません。
「無料にこだわるより、手続きのわかりやすさや作業負担の少なさを重視したい」という方に向いています。
制作や投稿作業まで任せたいなら「Frekul」
パソコンでの制作やカラオケ配信の手続きに不安がある場合は、Frekulのような配信代行サービスを利用する方法があります。
Frekulでは、JOYSOUNDへのカラオケ配信を1曲16,390円(税込)で受け付けており、年間管理費はかかりません。
必要なデータを提出してから、実際に歌えるようになるまではおおよそ3週間が目安とされています。
うたスキ ミュージックポストを自分で利用するより費用は高くなりますが、
- 歌詞テロップの制作方法がわからない
- カラオケ配信の作業に時間をかけたくない
- 初めてなのでサポートを利用したい
という方には選択肢になります。
DAMとJOYSOUNDの両方を狙うならTuneCore Japanが便利
「せっかく配信するなら、DAMとJOYSOUNDの両方で歌えるようにしたい」という方は、TuneCore Japanを検討しやすいでしょう。JOYSOUNDへの配信に加えて、DAMへの配信審査も申し込めるため、ひとつのサービスから両方への配信を目指せます。
ただし、DAMについては審査があるため、JOYSOUNDには配信されたものの、DAMには配信されなかったというケースも考えられます。
DAMへの配信を最優先する場合は、この点を理解したうえで申し込みましょう。
自分に合ったサービスの選び方
サービス選びで迷った場合は、次のように考えるとわかりやすいです。
- 費用を最優先したい
→ うたスキ ミュージックポスト - DAMとJOYSOUNDの両方への配信を目指したい
→ TuneCore Japan - カラオケ用データの制作や投稿作業をなるべく任せたい
→ Frekulなどの配信代行サービス - 複数曲を継続的に配信したい
→ 1曲ごとの料金だけでなく、更新料や管理費も含めて比較
カラオケ配信は、単純に料金が安いサービスを選べばよいわけではありません。
「どこに配信したいのか」「どのくらい自分で作業できるのか」「今後も配信を続けるのか」まで考えて選ぶことが大切です。
次の章では、カラオケ配信を検討している方が気になりやすい、「自分の曲がカラオケで歌われたら印税はもらえるのか」について解説します。
カラオケで自分の曲が歌われると印税はもらえる?


自分の曲をカラオケに配信したあと、気になるのが「誰かに歌われたら収益は発生するのか」という点です。
結論からいうと、一定の条件を満たしていれば、カラオケで楽曲が利用されたことに応じて著作権使用料を受け取れる場合があります。
ただし、「カラオケに曲を登録しただけで自動的に印税が振り込まれる」という仕組みではありません。
著作権の管理方法や、JASRAC・NexToneなどの著作権管理事業者との契約状況によって、受け取り方が変わります。
カラオケの「印税」とは?
一般的に「カラオケ印税」と呼ばれるものは、カラオケ店舗などで楽曲が利用されたことに対して発生する著作権使用料を指します。
楽曲には、
- 作詞者
- 作曲者
- 音楽出版社
などが持つ著作権があります。
カラオケ事業者は、JASRACやNexToneなどの著作権管理事業者を通じて、対象となる楽曲の利用に応じた使用料を支払います。
その後、管理事業者のルールに基づいて、作詞者・作曲者・音楽出版社などの権利者へ分配されます。
つまり、自分が作詞・作曲したオリジナル曲であれば、著作権の管理状況によっては、カラオケで利用されることで収益につながる可能性があるということです。
カラオケに配信しただけでは印税が発生するとは限らない
重要なのは、楽曲の著作権をどのように管理しているかです。
たとえば、楽曲の著作権管理をJASRACやNexToneなどへ委託している場合は、カラオケでの利用状況などに応じて使用料が分配される可能性があります。
一方で、自分で著作権を管理していて、著作権管理事業者への管理委託を行っていない場合などは、同じ仕組みで自動的に分配されるとは限りません。
「カラオケ配信」と「著作権管理」は別の手続きとして考えておきましょう。
JASRACやNexToneへの著作権管理も確認しておく
自分の曲を本格的にカラオケ配信して収益化したい場合は、JASRACやNexToneなどの著作権管理についても確認しておくことが大切です。
著作権管理事業者へ楽曲の管理を委託すると、カラオケだけでなく、
- 音楽ストリーミング
- YouTubeなどの動画配信
- ライブ・コンサート
- テレビ・ラジオ
- 店舗でのBGM利用
など、さまざまな場面で発生する著作権使用料を受け取れる可能性があります。ただし、契約内容や管理範囲、分配方法などはサービスによって異なります。
すでにTuneCore Japanなどを利用して楽曲配信している場合は、著作権管理サービスもあわせて利用できることがあるため、確認してみるとよいでしょう。
「何回歌われたらいくら?」と単純には計算できない
「カラオケで1回歌われたら○円」といった単純な計算ができるわけではありません。
著作権使用料の分配は、カラオケ事業者から支払われる使用料や利用実績、著作権管理事業者の分配ルールなどをもとに行われます。
また、作詞・作曲を複数人で行っている場合や、音楽出版社が権利を管理している場合は、それぞれの持分に応じて分配されます。
カラオケ配信は収益よりプロモーション効果も大きい
オリジナル曲をカラオケに配信するメリットは、印税だけではありません。
カラオケで自分の曲を検索してもらえるようになると、
- ファンに実際に歌ってもらえる
- SNSで「歌ってみた」と投稿してもらえる
- ライブ後にファン同士で楽しんでもらえる
- アーティスト名や楽曲名を覚えてもらえる
- 新しいリスナーに楽曲を知ってもらえる
といったプロモーション効果も期待できます。
特にSNSを中心に活動しているアーティストの場合、ファンに「カラオケで歌える」という体験を提供できること自体が、楽曲の拡散につながることもあります。
そのため、カラオケ配信は「配信したらすぐ大きく稼げる仕組み」ではなく、楽曲の認知拡大と著作権収益の両方を狙える施策として考えるのがよいでしょう。
次の章では、自分の曲をカラオケ配信することで得られる具体的なメリットについて、さらに詳しく解説します。
自分の曲をカラオケ配信するメリット


自分の曲をカラオケに配信すると、単に「カラオケで歌えるようになる」だけではありません。
ファンとの接点を増やしたり、SNSでの拡散につながったりするなど、アーティスト活動のプロモーションとして活用できるのも大きなメリットです。
ここでは、オリジナル曲をカラオケ配信することで期待できる主なメリットを紹介します。
ファンに自分の曲を歌ってもらえる
もっとも大きなメリットは、ファンがカラオケで自分の曲を楽しめるようになることです。
SpotifyやApple Music、YouTubeなどで楽曲を聴くことはできても、カラオケに入っていなければ実際に歌う機会は限られます。
カラオケ配信されていれば、
- 友人同士でカラオケに行ったときに歌ってもらう
- ライブのあとにファン同士で楽しんでもらう
- 好きな曲を繰り返し練習してもらう
- 「この曲がカラオケに入った」とSNSで共有してもらう
といった新しい接点を作ることができます。
特に、すでにライブやSNSなどで一定数のファンがいる場合は、カラオケ配信がファンサービスのひとつにもなります。
楽曲やアーティストの認知拡大につながる
カラオケ配信は、楽曲を知ってもらうきっかけにもなります。たとえばファンが友人とカラオケに行き、自分の好きなアーティストの曲を歌えば、その場にいる人が初めて楽曲を知る可能性があります。
また、カラオケ端末でアーティスト名や曲名を検索できるようになることで、「実際に活動しているアーティスト」としての認知や信頼感につながることもあります。
カラオケだけで大幅な知名度アップを狙うのは難しいものの、SpotifyやYouTube、TikTok、Instagramなどと組み合わせれば、ひとつのプロモーション導線として活用できます。
SNSの「歌ってみた」と相性がよい
近年は、TikTokやYouTube、Instagramなどで「歌ってみた」コンテンツを投稿する人も多くいます。
自分の楽曲がカラオケで歌えるようになれば、
「JOYSOUNDで配信開始しました」
「DAMで歌えるようになりました」
とSNSで告知することもできます。
ファンが実際にカラオケへ行って曲を歌い、その様子や感想をSNSで投稿してくれれば、楽曲を知らなかった人へ広がる可能性もあります。
新曲リリースと同時期にカラオケ配信を行い、
「楽曲を聴く → カラオケで歌う → SNSで共有する」
という流れを作るのもひとつの活用方法です。
ライブやイベントのプロモーションにも活用できる
ライブ活動をしているアーティストにとっては、カラオケ配信をライブやイベントの告知と組み合わせることもできます。
たとえば、
- ライブ前に代表曲をカラオケ配信する
- 新曲リリースに合わせてカラオケ配信を開始する
- SNSでカラオケ配信開始を告知する
- ファンにおすすめ曲を歌ってもらう
といった使い方が考えられます。
ライブで聴いた曲を後日カラオケで歌えるようになれば、ファンが楽曲に触れる時間も増えます。
特にインディーズアーティストの場合は、CD販売やストリーミング配信だけでなく、カラオケを含めて複数の場所に楽曲との接点を作ることが認知拡大につながります。
著作権収益につながる可能性がある
前章で解説したとおり、著作権管理の条件を満たしていれば、カラオケで自分の楽曲が利用されることで著作権使用料を受け取れる可能性があります。
もちろん、カラオケに配信しただけで大きな収益になるとは限りません。
しかし、
- 音楽ストリーミング
- YouTube
- ライブ
- カラオケ
など、楽曲が利用される場所を増やしていくことは、長期的な収益源を増やすという意味でもメリットがあります。
「カラオケで歌える」こと自体がアーティストの実績になる
個人やインディーズで活動している方にとって、自分の曲がDAMやJOYSOUNDで歌えるということ自体が、ひとつの実績として見せやすい点もメリットです。
プロフィールやSNSなどで、
「JOYSOUNDにてカラオケ配信中」
「DAM・JOYSOUNDで楽曲配信中」
などと紹介すれば、初めてアーティストを知った人に活動内容を伝えやすくなります。
ただし、カラオケ配信はあくまでも活動を広げる手段のひとつです。
配信するだけで自然に多くの人に歌われるわけではないため、SNSでの告知やライブ活動、ストリーミング配信などと組み合わせながら活用することが大切です。
次の章では、自分の曲をカラオケ配信するときに確認しておきたい著作権や配信条件などの注意点について解説します。
カラオケ配信するときの注意点


自分の曲をカラオケ配信するときは、料金や配信先だけでなく、著作権や音源の権利、各サービスの配信条件も確認しておく必要があります。
特に、オリジナル曲ではなくカバー曲を配信する場合や、第三者が制作した音源・映像を使用する場合は注意が必要です。
申し込み後に「この素材は使えなかった」とならないよう、事前に確認しておきましょう。
楽曲や音源の権利を確認する
まず確認したいのが、配信する楽曲や音源を利用する権利です。
自分が作詞・作曲し、自分で制作したオリジナル曲であれば比較的わかりやすいですが、共同制作した楽曲や、第三者に制作を依頼した音源では権利関係が複雑になることがあります。
たとえば、
- 作詞・作曲を別の人が担当している
- 編曲を外部のクリエイターに依頼している
- 購入したビートやトラックを使用している
- フリー素材の音源を使用している
- ミュージックビデオを外部へ制作依頼している
といった場合です。
素材によっては「YouTubeでは利用可能でも、カラオケ配信には利用できない」といったライセンス条件が設定されていることもあります。
自分がカラオケ配信に利用できる権利を持っているかを、申し込み前に確認しておきましょう。
カバー曲は自由にカラオケ配信できるわけではない
既存の楽曲を自分で歌ったカバー曲は、オリジナル曲と同じ感覚で自由にカラオケ配信できるわけではありません。
JOYSOUNDの「うたスキ ミュージックポスト」でカバー曲を配信する場合も、事前に「カバー曲制作確認申請」を行い、対象楽曲が配信可能か確認する必要があります。
また、原曲を大きくアレンジしたり、歌詞を変更した替え歌にしたりすると、通常のカバーとは異なる権利処理が必要になる場合があります。
「有名な曲だからJASRACに登録されているので自由に使える」というわけではないため注意しましょう。
カバー曲を配信したい場合は、利用するカラオケ配信サービスのルールを確認したうえで手続きを進めることが重要です。
フリー音源や購入したビートにも利用条件がある
個人で楽曲制作をしている方の場合、フリーBGMや購入したビート、ストック音源などを使って曲を制作しているケースもあります。
この場合も、音源の利用規約を確認しておきましょう。
「商用利用可能」と記載されていても、
- 音楽配信サービスへの登録
- Content IDへの登録
- CD販売
- カラオケ配信
- 著作権管理事業者への登録
などについて、個別に制限が設定されていることがあります。
特に海外のビート販売サイトなどでは、購入したライセンスによって利用できる範囲が変わるケースもあります。
カラオケ配信を予定している場合は、音源そのものを第三者へ配信・提供する用途が許可されているかまで確認しておくと安心です。
DAMとJOYSOUNDでは配信条件が異なる
DAMとJOYSOUNDでは、個人の楽曲を配信する仕組みが同じではありません。
たとえば、JOYSOUNDでは「うたスキ ミュージックポスト」を利用して自分で配信する方法がありますが、DAMでは同じサービスを利用できません。
また、TuneCore Japanを経由してDAMへ配信する場合は、「ANTENNA! powered by DAM」で独自の審査が行われます。
そのため、「JOYSOUNDで配信できたからDAMでも必ず配信できる」とは限りません。
DAMとJOYSOUNDの両方への配信を希望する場合は、それぞれの条件を確認したうえでサービスを選びましょう。
配信期間や更新料金を確認しておく
カラオケ配信サービスによっては、配信期間が設定されています。たとえば、一定期間ごとに更新手続きが必要だったり、2年目以降に更新料金が発生したりする場合があります。
複数曲を配信する場合、1曲あたりの料金はそれほど高く感じなくても、曲数が増えると年間の維持費も大きくなります。
そのため、
- 配信期間は何年間か
- 自動更新されるか
- 更新料金はいくらか
- 配信を停止したい場合はどうするか
なども確認しておきましょう。
特に継続的に新曲をカラオケ配信したいアーティストは、初期費用だけでなく年間の運用コストまで含めて比較することが大切です。
配信開始日を自由に決められない場合がある
新曲のリリース日に合わせてカラオケ配信したい場合は、配信までにかかる期間にも注意が必要です。
サービスによっては、登録後にデータ確認や審査が行われるため、申し込んですぐにカラオケ店舗へ反映されるわけではありません。特にDAMは審査があるため、配信開始まで時間がかかる場合があります。
「新曲リリースと同時にカラオケでも歌えるようにしたい」
「ライブ開催日までに配信したい」
といった予定がある場合は、余裕を持って申し込みを進めましょう。
配信後も実際に検索できるか確認する
カラオケ配信が開始されたら、実際にDAMやJOYSOUNDの検索画面で、
- 曲名
- アーティスト名
- 表記
- 歌詞
- 映像
などに問題がないか確認しておくことをおすすめします。
特にアーティスト名や曲名に英数字・特殊な読み方が含まれている場合、ユーザーが検索しづらくなる可能性があります。せっかくカラオケ配信しても、ファンが楽曲を見つけられなければ歌ってもらう機会を逃してしまいます。
配信開始後はSNSなどで、「JOYSOUNDで『○○』と検索してください」など、具体的な検索方法まで案内するとファンにも見つけてもらいやすくなるでしょう。
カラオケ配信では、申し込み方法だけでなく、こうした著作権や権利関係、配信後の運用まで考えておくことが大切です。
次の章では、「カラオケ配信」というキーワードでも検索されることの多い、YouTubeやライブ配信でカラオケをする場合の注意点について解説します。
YouTubeなどでカラオケ配信する場合は著作権に注意


「カラオケ 配信」と検索する人のなかには、YouTubeやTwitchなどでカラオケをしながらライブ配信したいという方もいます。
ただし、ここまで紹介してきた「自分の曲をDAM・JOYSOUNDに登録するカラオケ配信」と、YouTubeなどで行う「カラオケライブ配信」はまったく別のものです。
特に注意したいのが、楽曲の著作権だけでなく、カラオケ音源そのものにも権利があるという点です。
カラオケ店の音源をそのままライブ配信するのはNG
カラオケBOXでDAMやJOYSOUNDを利用しながら、その画面や音源をYouTubeなどでそのままライブ配信することは避けましょう。
JOYSOUNDでは、カラオケBOXなどで撮影・録音した動画や音声について、正式な許諾を得ずに動画共有サイトへアップロードしたり、生放送サービスで配信したりしないよう案内しています。
カラオケ機器に収録されている音源や映像は、カラオケ事業者が必要な権利処理を行ったうえで店舗内などで利用できるようにしているものです。
そのため、「カラオケ店で歌うことが認められている=その音源をインターネット配信にも自由に使える」というわけではありません。
楽曲の著作権とカラオケ音源の権利は別
YouTubeなどでカラオケ配信をするときは、権利を分けて考える必要があります。
楽曲そのものには、作詞者・作曲者などが持つ著作権があります。
一方で、市販のCDやダウンロードした音源、カラオケ事業者が制作した音源などには、音源製作者や実演家などの著作隣接権が関係します。
JASRACも、市販CDやダウンロード音源などをインターネット配信で利用する場合、著作権とは別に著作隣接権について権利者から許諾を得る必要があると案内しています。
そのため、「JASRAC管理楽曲だから何の音源でも使える」という考え方はできません。
YouTubeで歌うだけなら必ず個別申請が必要とは限らない
YouTubeなど一部の動画投稿サービスでは、JASRACなどの著作権管理事業者と利用許諾契約を結んでいる場合があります。
その場合、一定の条件のもとで、投稿者自身がJASRACへ個別の利用申請を行わずに管理楽曲を歌って投稿できるケースがあります。
ただし、この場合も問題になるのが伴奏に何を使用するかです。
たとえば、
- 自分で演奏した伴奏
- 自分で制作したカラオケ音源
- 配信利用を正式に許可している音源
などであれば利用できる可能性がありますが、市販音源や一般的なカラオケ音源を無断で使用してよいとは限りません。
また、JASRAC管理外の楽曲や海外楽曲などは別途確認が必要になる場合があります。配信する楽曲の権利状況は、JASRACの作品検索サービス「J-WID」などで確認できます。
配信専用のカラオケサービスを利用する方法もある
YouTubeやTwitchなどでカラオケ配信をしたい場合は、配信利用を前提として提供されているカラオケサービスを利用する方法があります。
たとえばJOYSOUNDでは、「カラオケJOYSOUND for STREAMER」という配信者向けサービスを提供しています。
同サービスでは、ガイドラインに従うことを条件として、YouTube・ニコニコ動画・Twitch・TikTok LIVEなどでのライブ配信や動画投稿に利用できます。YouTubeパートナープログラムなど、指定された仕組みを利用した収益化にも対応しています。
YouTubeで歌枠を行いたい場合は、このように配信利用が明確に認められているサービスや音源を選ぶと権利関係を整理しやすくなります。
自分のオリジナル曲なら配信しやすい
自分が作詞・作曲し、音源についても必要な権利を自分で持っているオリジナル曲であれば、既存楽曲よりもライブ配信で利用しやすくなります。
ただし、
- 他人が作ったビートを利用している
- 外部の作曲家・編曲家と共同制作している
- レーベルや音楽出版社に権利を預けている
- 購入した音源素材を使用している
といった場合は、契約内容を確認しておきましょう。自分の曲だからといって、使用しているすべての素材について自由に配信できるとは限りません。
YouTubeなどでカラオケ配信を行う場合は、「楽曲を歌ってよいか」だけでなく、「使用する伴奏音源を配信で使ってよいか」まで確認することが重要です。
なお、YouTubeやTwitchでの「歌枠」を目的としている方は、自分の曲をDAM・JOYSOUNDへ登録する方法とは検索目的が異なります。そのため、ライブ配信を予定している場合は、使用できる音源や著作権、収益化の条件について別途詳しく確認しておきましょう。
次の章では、カラオケ配信について特に疑問の多いポイントをよくある質問としてまとめて解説します。
カラオケ配信についてよくある質問
最後に、自分の曲をカラオケ配信したい方が疑問に感じやすいポイントをまとめます。
まとめ|自分に合った方法でカラオケ配信を始めよう


自分の曲をカラオケ配信する方法は、現在では個人やインディーズアーティストにも広がっています。
特に、JOYSOUNDへ無料で配信できる「うたスキ ミュージックポスト」や、DAM・JOYSOUNDへの配信を目指せるTuneCore Japan、制作や登録を任せられる配信代行サービスなど、目的に合わせて複数の方法から選べます。
カラオケ配信方法を選ぶときは、次のポイントを比較してみてください。
- どのカラオケサービスに配信したいか
- できるだけ費用を抑えたいか
- 自分で配信用データを制作できるか
- 配信までの手間を減らしたいか
- DAMへの配信審査も受けたいか
- 継続費用や更新料はいくらか
費用を抑えてJOYSOUNDへ配信したい場合は、うたスキ ミュージックポストが有力な選択肢です。
一方、DAMとJOYSOUNDの両方への配信を目指したい場合や、できるだけ手軽に手続きを進めたい場合は、TuneCore Japanなどのカラオケ配信サービスも検討しやすいでしょう。
また、カラオケ配信をするときは、料金や手続きだけでなく、楽曲・音源・映像などの権利関係を確認することも大切です。特にカバー曲や第三者が制作した音源を使用している場合は、利用条件を十分に確認してから申し込みましょう。
自分の曲がDAMやJOYSOUNDで歌えるようになれば、ファンに楽しんでもらえる機会が増えるだけでなく、SNSでの拡散やアーティストとしての認知拡大にもつながります。
まずは、**「どこに配信したいのか」「費用と手間のどちらを重視するのか」**を整理し、自分に合った方法からカラオケ配信を始めてみてください。









